~みんなの咲也~
今年もやって来ました…本人が恐怖に怯えてしまいますが、やらないわけにはいかない大切な日
『9月17日』
は我らが涼風が誇る水無月咲也(大本の方と私たちの悪意?誠意?溢れる愛情により育てられてきた両方)の誕生日がやってきました(^-^)/
HAPPYBirthday

…以前の誕生日にまともに考察したことがありましたが、相変わらず頑張り屋さんで、年を重ね就職も決まり誰よりも涼風を大事にしている素敵な
頼りになるお兄様にかわりはありません(^-^ゞ
いつも、ありがとうございます

そんなみんな大好き
咲也君の誕生日
を心からお祝いしようと奮闘した(そして例のごとく空回りした)団員たちからの誕生日祝いの物語り

せーの!!
『HAPPYBirthday~!
咲也~(^-^)/』
団員たちの声が響いて、クラッカーから花びらが舞い散る。ニマニマと怪しい微笑みを浮かべながら後ろ手に何かを持った彼らに囲まれて苦笑いを浮かべる咲也君。
「…き、気持ちだけでおかまいしなくていいって言ったのになぁ…」
「おかまいしますよぉ~大好きな兄さんの誕生日なんですから♪」
若干…自分の誕生日の時の恨みがこもっているようないないような…そんな雰囲気をかもしだしながら七海ちゃんが微笑みました。
「今年はね、みんなで咲也君をイメージした服を作ったんだよ、だよ?」
「…あまりにもまとまらなかったので、一人一パーツ作るはめになってしまいました…」
つまり、誕生日プレゼントは彼を上から下まで団員たちがコーディネートした姿にすること。
服を作る労力を考えたら、申し訳ないのですがなぜか嫌な予感がぬぐいされない。
そんな咲也君を放置して往人さんが黒いTシャツを渡してきました。
「…まずは…俺からだな…」
一見普通のどこにでもありそうなTシャツ…しかし広げてみたら言葉を失うしかなかったのでした。真っ黒なTシャツには、白い文字で
『妹命。妹萌え。』
…それもデカデカと。
「ふっ…おまえを象徴しているだろ?」
ドヤ顔の往人さんの後ろから、みんなが拍手をしています。
完璧フリーズの咲也君をさらに突き落とす発言が…
「…ちなみに…俺とおそろいだ…」
バーン!!と翻した白衣の下には、確かに同じ黒のTシャツに『ロリ可愛いは正義!!』の文字。
「…っ……」
言葉にできないこの思いをどうしてくれようか。
「なにやら嬉しすぎて…言葉もでないみたいですので…私からも…」
「あ、藍音さんからもだよ、だよ~」
とりあえず、黒のTシャツを見なかったことにした咲也君は、手渡された二組の服を見ました。
どうやら渚さんと藍音さんな二人はセットになるようにシャツとジャケットを、大人っぽく準備してくれたみたいです。
意外と普通にかっこよかったので、上機嫌で着てみる咲也君。
「お、サイズもぴったりだ!!さすがお姉さんたちはセンスが………」
鏡を前に振り替えってフリーズした彼の瞳には
『可愛い男は俺のもの』
『光源氏より質が悪い』
キラキラと輝く2つの文章。静かに正座してジャケットを脱いで畳む姿が印象的でした。
「…俺は見境なしか…そんなに見境ないのか…俺…」
「落ち込むなよ、ほらこれ俺から…研究室で使えるだろ?」
ポンと肩を叩いて笑いながら白衣を差し出してきてくれた珱稚先生が天使に見えた瞬間でした。
「あぁ、白衣のポケットって色々入るし、汚れ気にしなくていいし便利なんだよな~~~~~ぁあ!?」
上機嫌で羽織ってみて初めて気がつく胸の辺りに小さく書かれた文字。
『ストライクゾーンは3歳~100歳まで、同時に10股こなします!!』
「爽やかな何でも屋みたいなテイストでとんでもないこと書くなー!!」
渾身の叫びをした後に脱ぐ気力すら失った咲也君の横で七海ちゃんが
「白衣似合う~」
と楽しそうにしています。
「兄貴…これ…」
恥ずかしそうにしながら、最愛の弟、信也君が帽子をかぶせてくれました。
ちょっと涙ぐみながら、帽子に触ってみると…何か違和感が…。
「…脳波猫耳…常にハイパフォーマンス…くく…」
グルグル動き回る猫耳を見ながら信也君が笑いをこらえています。
最近、涼風の中でブームな脳波で動く猫耳の黒バージョン。
喜ぶ信也君とは反対に落ち込んだようにシュンとなった猫耳を見てみんな可愛い~と口々に言っています。
「これは、俺から…あとこれなかった暁羅さんと亜水弥さんからも預かってたぜ。」
黒崎さんが、さすがは大人なだけあって高価そうな革靴を取り出してきました。暁羅さんからは、和風の傘に、亜水弥さんからは扇子です。
「これ、高くないのか!?」
あきらかに輝きの違う靴に思わず黒崎さんを二度見する咲也君。
「社会人は足元からな。良い靴はいてると、良いことあるっていうし…なによりいつも咲也にはたくさん走らせて迷惑かけてるからな。」
ちょっと汚れた自分の靴を見て、じーんとしてしまった咲也君が嬉しそうに靴に足をいれます。
「ちなみに、身長が高くなる効果付きだぜ!!」
「シークレットブーツかよ!?」
「ま、まさか…黒崎さんが久しぶりに帰ってきたときにでっかくなってたのって…」
「いや、あれは鉄棒にぶら下がったからで…」
同時にあげた本人にもまさかの疑惑も生じてしまった瞬間でした。
おかげさまで、咲也君は見事に190センチの大台に突入いたしました。
「もぅ…あけたくない…」
めげそうになる気持ちをなんとかふるいたたせて、亜水弥さんからの扇子を開くと可愛らしい絵柄に
『アスニャン
』
のサイン。下に小さく、二年後にプレミアつくから感謝しなさいよ♪のメッセージつき。
大きく深呼吸。
「…役が来なくてオフィスレディーデビューしたくせにー!!」
本人がいたら、ぶん殴られています。
暁羅さんからの傘は開いた瞬間に少女漫画の男性キャラが発するオーラのようなキラメキがふりかかってきました。(ご丁寧に傘にラメがついた透明な糸が大量についている。)
ちなみに、雨に濡れると更なる変化をするらしいのですが…彼がこれを使うことはなさそうでした。
「…もうなにもいらないからな!!」
マジで泣いたり、怒ったりしそうな感情で声をあらげて振り返ったら…太陽君がズボンを手に、飼い主においていかれたわんこの様な表情をしていました。
「俺も…準備してたんすけど…いらないんすか…」
「いや、そんなわけないじゃん!!あ…ありがとうございます…」
「はぅ~!!やっぱし、ラブラブだよぉ~」
最早、まわりは無視して太陽君がまともなことを信じてズボンに足を通す。
柄や色に違和感はないむしろ好みの感じだ……ただ裾が想像以上に短い。
それは…まるで夏休みの小学生かのように彼を変身させたのでした。
「咲也、これで一緒に川に行くっすよ!!」
まったくもって、悪気のないスマイルに…露となった足に居心地の悪さを感じながらも怒れないのでした。
「あ…ありがとう…太陽…蝉とりもできそうだな…はは。」
その後も真っ赤なサングラスやらうさぎさんのリュックサックやらフリルのついた靴下などが続き…すべてを身に付けさせられた咲也君は予想の遥か上をいく、できたら一生関わり合いたくない人に仕上がっていったのでした。
「兄さん、可愛い~…最後はななからですよ~」
…まだこいつがいた。
写メを撮る音などに耐えながら震える咲也君(シークレットブーツにより普段より身長高い)にジェスチャーでしゃがんで?と七海ちゃんがお願いをします。
「目…つぶって…ね?」
え…まさか…と少し邪な期待をしながら、静かに目をつぶると首になにかが回される感覚。
…たまに苦しい。
「あれ?こうだっけ…んー…自分と逆だと難し…えっと…ぐるっとして…よぃしょ!!」
最後に、何かポンと胸の辺りをおされて
「できたよ~!!」
首にされていたのは、先に就職先で着るのに準備していたスーツにピッタリのネクタイと、小さく薄く緑がかった金色に輝く…いつか誰よりも優しく一瞬を大切に生きていた懐かしい戦友晴一がデザインした
『涼風のマーク』
がついたネクタイピン。
小さいながらに、凝ったデサインで…恐らく本当は、みんなでこれを作るために頑張ってくれたのが分かるそんな暖かさが胸に溢れる。
少し…今までとは違った意味で視界が滲むなかで妹が声をかける。
「咲也兄さん、ハッピー…ハッピーバースデー!!」
「「咲也、ハッピーバースデー!!」」
ひとつのまともな答えにたどり着くまで、こんなにふざけないといけないようなやつらだけど…それが堪らなくいとおしい。
自分のためにこんなに無茶苦茶なことを考えてくれた…家族が祝ってくれる最高の日。
「さんきゅ、…こんな俺だけど…これからも…宜しくお願いします。」
頭を下げると、拍手が巻き起こる。
こっそり、涙をふいておく。自分と同じくらいの年の誕生日の時…年をとってから、すっかり涙もろくなったと呟いたことがあった暁羅を思い出して苦笑いしながら。
「さ、パーティしよ?麻婆茄子に揚げ茄子、茄子の漬け物~張り切って作ったんだよ!!」
「は!?ここにきてまでいじめか!?」
「冗談だよ~兄さんの大好きなのばっかり心を込めて作ったんだから」
「咲也、早くするっす!!ケーキ切るっすよ!!」
「ふっ…ロシアンハンバーグ…斬新だぞ?」
「お姉さんも、二日前からスープ作ったんだよ、だよ?」
「…今日くらいは…私も…優しいものを作りました」
「ほら、ほら咲也ー、早く来いよ!!」
本当に、みんなから好かれているんだよ。
『みなずき』に改名すべきじゃないかな?
みんなの大切な咲也。
「ちょ、さすがにこれら脱いだら行くからまてー!!」
ネクタイとピンだけははずさないで、微笑む彼は永遠に涼風の頼りになるお兄さん。
ハッピーバースデー咲也。
あなたの幸せとこの笑顔が続くことを、心から祈りながら。
今年もやって来ました…本人が恐怖に怯えてしまいますが、やらないわけにはいかない大切な日
『9月17日』
は我らが涼風が誇る水無月咲也(大本の方と私たちの悪意?誠意?溢れる愛情により育てられてきた両方)の誕生日がやってきました(^-^)/
HAPPYBirthday


…以前の誕生日にまともに考察したことがありましたが、相変わらず頑張り屋さんで、年を重ね就職も決まり誰よりも涼風を大事にしている素敵な

頼りになるお兄様にかわりはありません(^-^ゞいつも、ありがとうございます


そんなみんな大好き
咲也君の誕生日
を心からお祝いしようと奮闘した(そして例のごとく空回りした)団員たちからの誕生日祝いの物語り

せーの!!
『HAPPYBirthday~!
咲也~(^-^)/』
団員たちの声が響いて、クラッカーから花びらが舞い散る。ニマニマと怪しい微笑みを浮かべながら後ろ手に何かを持った彼らに囲まれて苦笑いを浮かべる咲也君。
「…き、気持ちだけでおかまいしなくていいって言ったのになぁ…」
「おかまいしますよぉ~大好きな兄さんの誕生日なんですから♪」
若干…自分の誕生日の時の恨みがこもっているようないないような…そんな雰囲気をかもしだしながら七海ちゃんが微笑みました。
「今年はね、みんなで咲也君をイメージした服を作ったんだよ、だよ?」
「…あまりにもまとまらなかったので、一人一パーツ作るはめになってしまいました…」
つまり、誕生日プレゼントは彼を上から下まで団員たちがコーディネートした姿にすること。
服を作る労力を考えたら、申し訳ないのですがなぜか嫌な予感がぬぐいされない。
そんな咲也君を放置して往人さんが黒いTシャツを渡してきました。
「…まずは…俺からだな…」
一見普通のどこにでもありそうなTシャツ…しかし広げてみたら言葉を失うしかなかったのでした。真っ黒なTシャツには、白い文字で
『妹命。妹萌え。』
…それもデカデカと。
「ふっ…おまえを象徴しているだろ?」
ドヤ顔の往人さんの後ろから、みんなが拍手をしています。
完璧フリーズの咲也君をさらに突き落とす発言が…
「…ちなみに…俺とおそろいだ…」
バーン!!と翻した白衣の下には、確かに同じ黒のTシャツに『ロリ可愛いは正義!!』の文字。
「…っ……」
言葉にできないこの思いをどうしてくれようか。
「なにやら嬉しすぎて…言葉もでないみたいですので…私からも…」
「あ、藍音さんからもだよ、だよ~」
とりあえず、黒のTシャツを見なかったことにした咲也君は、手渡された二組の服を見ました。
どうやら渚さんと藍音さんな二人はセットになるようにシャツとジャケットを、大人っぽく準備してくれたみたいです。
意外と普通にかっこよかったので、上機嫌で着てみる咲也君。
「お、サイズもぴったりだ!!さすがお姉さんたちはセンスが………」
鏡を前に振り替えってフリーズした彼の瞳には
『可愛い男は俺のもの』
『光源氏より質が悪い』
キラキラと輝く2つの文章。静かに正座してジャケットを脱いで畳む姿が印象的でした。
「…俺は見境なしか…そんなに見境ないのか…俺…」
「落ち込むなよ、ほらこれ俺から…研究室で使えるだろ?」
ポンと肩を叩いて笑いながら白衣を差し出してきてくれた珱稚先生が天使に見えた瞬間でした。
「あぁ、白衣のポケットって色々入るし、汚れ気にしなくていいし便利なんだよな~~~~~ぁあ!?」
上機嫌で羽織ってみて初めて気がつく胸の辺りに小さく書かれた文字。
『ストライクゾーンは3歳~100歳まで、同時に10股こなします!!』
「爽やかな何でも屋みたいなテイストでとんでもないこと書くなー!!」
渾身の叫びをした後に脱ぐ気力すら失った咲也君の横で七海ちゃんが
「白衣似合う~」
と楽しそうにしています。
「兄貴…これ…」
恥ずかしそうにしながら、最愛の弟、信也君が帽子をかぶせてくれました。
ちょっと涙ぐみながら、帽子に触ってみると…何か違和感が…。
「…脳波猫耳…常にハイパフォーマンス…くく…」
グルグル動き回る猫耳を見ながら信也君が笑いをこらえています。
最近、涼風の中でブームな脳波で動く猫耳の黒バージョン。
喜ぶ信也君とは反対に落ち込んだようにシュンとなった猫耳を見てみんな可愛い~と口々に言っています。
「これは、俺から…あとこれなかった暁羅さんと亜水弥さんからも預かってたぜ。」
黒崎さんが、さすがは大人なだけあって高価そうな革靴を取り出してきました。暁羅さんからは、和風の傘に、亜水弥さんからは扇子です。
「これ、高くないのか!?」
あきらかに輝きの違う靴に思わず黒崎さんを二度見する咲也君。
「社会人は足元からな。良い靴はいてると、良いことあるっていうし…なによりいつも咲也にはたくさん走らせて迷惑かけてるからな。」
ちょっと汚れた自分の靴を見て、じーんとしてしまった咲也君が嬉しそうに靴に足をいれます。
「ちなみに、身長が高くなる効果付きだぜ!!」
「シークレットブーツかよ!?」
「ま、まさか…黒崎さんが久しぶりに帰ってきたときにでっかくなってたのって…」
「いや、あれは鉄棒にぶら下がったからで…」
同時にあげた本人にもまさかの疑惑も生じてしまった瞬間でした。
おかげさまで、咲也君は見事に190センチの大台に突入いたしました。
「もぅ…あけたくない…」
めげそうになる気持ちをなんとかふるいたたせて、亜水弥さんからの扇子を開くと可愛らしい絵柄に
『アスニャン
』のサイン。下に小さく、二年後にプレミアつくから感謝しなさいよ♪のメッセージつき。
大きく深呼吸。
「…役が来なくてオフィスレディーデビューしたくせにー!!」
本人がいたら、ぶん殴られています。
暁羅さんからの傘は開いた瞬間に少女漫画の男性キャラが発するオーラのようなキラメキがふりかかってきました。(ご丁寧に傘にラメがついた透明な糸が大量についている。)
ちなみに、雨に濡れると更なる変化をするらしいのですが…彼がこれを使うことはなさそうでした。
「…もうなにもいらないからな!!」
マジで泣いたり、怒ったりしそうな感情で声をあらげて振り返ったら…太陽君がズボンを手に、飼い主においていかれたわんこの様な表情をしていました。
「俺も…準備してたんすけど…いらないんすか…」
「いや、そんなわけないじゃん!!あ…ありがとうございます…」
「はぅ~!!やっぱし、ラブラブだよぉ~」
最早、まわりは無視して太陽君がまともなことを信じてズボンに足を通す。
柄や色に違和感はないむしろ好みの感じだ……ただ裾が想像以上に短い。
それは…まるで夏休みの小学生かのように彼を変身させたのでした。
「咲也、これで一緒に川に行くっすよ!!」
まったくもって、悪気のないスマイルに…露となった足に居心地の悪さを感じながらも怒れないのでした。
「あ…ありがとう…太陽…蝉とりもできそうだな…はは。」
その後も真っ赤なサングラスやらうさぎさんのリュックサックやらフリルのついた靴下などが続き…すべてを身に付けさせられた咲也君は予想の遥か上をいく、できたら一生関わり合いたくない人に仕上がっていったのでした。
「兄さん、可愛い~…最後はななからですよ~」
…まだこいつがいた。
写メを撮る音などに耐えながら震える咲也君(シークレットブーツにより普段より身長高い)にジェスチャーでしゃがんで?と七海ちゃんがお願いをします。
「目…つぶって…ね?」
え…まさか…と少し邪な期待をしながら、静かに目をつぶると首になにかが回される感覚。
…たまに苦しい。
「あれ?こうだっけ…んー…自分と逆だと難し…えっと…ぐるっとして…よぃしょ!!」
最後に、何かポンと胸の辺りをおされて
「できたよ~!!」
首にされていたのは、先に就職先で着るのに準備していたスーツにピッタリのネクタイと、小さく薄く緑がかった金色に輝く…いつか誰よりも優しく一瞬を大切に生きていた懐かしい戦友晴一がデザインした
『涼風のマーク』
がついたネクタイピン。
小さいながらに、凝ったデサインで…恐らく本当は、みんなでこれを作るために頑張ってくれたのが分かるそんな暖かさが胸に溢れる。
少し…今までとは違った意味で視界が滲むなかで妹が声をかける。
「咲也兄さん、ハッピー…ハッピーバースデー!!」
「「咲也、ハッピーバースデー!!」」
ひとつのまともな答えにたどり着くまで、こんなにふざけないといけないようなやつらだけど…それが堪らなくいとおしい。
自分のためにこんなに無茶苦茶なことを考えてくれた…家族が祝ってくれる最高の日。
「さんきゅ、…こんな俺だけど…これからも…宜しくお願いします。」
頭を下げると、拍手が巻き起こる。
こっそり、涙をふいておく。自分と同じくらいの年の誕生日の時…年をとってから、すっかり涙もろくなったと呟いたことがあった暁羅を思い出して苦笑いしながら。
「さ、パーティしよ?麻婆茄子に揚げ茄子、茄子の漬け物~張り切って作ったんだよ!!」
「は!?ここにきてまでいじめか!?」
「冗談だよ~兄さんの大好きなのばっかり心を込めて作ったんだから」
「咲也、早くするっす!!ケーキ切るっすよ!!」
「ふっ…ロシアンハンバーグ…斬新だぞ?」
「お姉さんも、二日前からスープ作ったんだよ、だよ?」
「…今日くらいは…私も…優しいものを作りました」
「ほら、ほら咲也ー、早く来いよ!!」
本当に、みんなから好かれているんだよ。
『みなずき』に改名すべきじゃないかな?
みんなの大切な咲也。
「ちょ、さすがにこれら脱いだら行くからまてー!!」
ネクタイとピンだけははずさないで、微笑む彼は永遠に涼風の頼りになるお兄さん。
ハッピーバースデー咲也。
あなたの幸せとこの笑顔が続くことを、心から祈りながら。
