~犯人は誰だ!?疑い編~
腰にタオルを巻いた状態で咲也君が自分がこの事件の犯人を見つけだすと宣言をしてから、数⑩分後に彼らは暁羅さんのおうちのミーティングルームに集まっていました。いや、正確には咲也君の指示により集められていました。
「・・・なんて無駄なことを・・・帰りたいです。」
渚さんがまったくもってもっともなことをつぶやきました。彼女はポニーテールをおろし、いつもとはまた違った雰囲気を醸し出しています。日付はすでに変わっていて、正直みんなかなり疲れていました。早く眠りたい。お風呂に入りたい。
しかし、咲也君がそれを許さないのでした。
「すいません、ただ・・・みすみす証拠を手放す訳にはいきませんから。」
確かに・・・容疑者として考えられる団員たちを帰らせてしまったらこの事件は迷宮入りをしてしまいます。なにがあってもこの非合理な事件をこのまま消し去ることはできないと彼は気を引き締めていました。
ですが・・・
「汚らわしい。」
渚さんがつぶやきました。そうなんです・・・彼は忘れていたのです。
渚さんは犯人に話り得ないという確定した事実を・・・。
「誰が好き好んであなたたちの・・・なんて盗まなきゃならないんですか。」
「・・・」渚さんは盗まれた物体の名前すら言いたくないくらいに、彼らのものを嫌っていました。
渚さんは男嫌い。特に咲也君のようなタイプを毛嫌いしています。
「咲也・・・死にたくなかったら渚さんは帰した方がいいと思うよ。」
亜水弥ちゃんが、小さくアドバイスをしました。咲也君もバカではないので命の危機を感じ取り、渚さんに対して素直に「すいませんでした」と頭を下げました。すると渚さんはそのまま部屋から出ていってしまいます。
「うー兄さん・・・ななも眠たいから帰っても良い?」
睡魔に勝てなくなったらしく七海ちゃんがここぞとばかりに便乗して自分も帰ろうとしますが、なぜか今度は咲也君だけでなく団員全員が・・・
「却下。」
「な、なぜにーです?」
あまりに早い回答。
あぅ?あぅ?と非常にわかりやすい感じで慌てる七海ちゃんにみんなが優しく答えるのでした。
「だってさぁ、どう考えても七海が一番怪しいから。」
「うん、これでお兄ちゃんといつも一緒・・・くらいまで言い出しそう。」
「早く白状しろよ。」
「な!?私が容疑者ですか!」
またもや全員が頷いたために七海ちゃんは反論する気力もなくなったらしく部屋の隅っこに移動して一人でぶつぶつと呟いていました。
「・・・いじめー・・・いじめー・・・いじめーらーれーたー」
しめじが生えてきそうなくらいにじめじめした音程で歌を歌いながら、揺れている七海ちゃんを視界のはしに抑えながら、咲也君は宣言をしたのでした。
「今ならまだ許す・・・だが、名乗り出ないのなら犯人は、絶対に同じめにあわす。」
彼が可憐に事件に挑んでいる横で、太陽君は七海ちゃんと同じようなオーラを醸し出していました。
「とりあえず・・・変わりのをとりに行きたいっす。」
いまだに彼らはタオルしかまとっていないのです・・・早くかわりのものを着なかったら自分が今度は犯罪者になることに気がついていない咲也君の戦いはまだまだ続きます。
腰にタオルを巻いた状態で咲也君が自分がこの事件の犯人を見つけだすと宣言をしてから、数⑩分後に彼らは暁羅さんのおうちのミーティングルームに集まっていました。いや、正確には咲也君の指示により集められていました。
「・・・なんて無駄なことを・・・帰りたいです。」
渚さんがまったくもってもっともなことをつぶやきました。彼女はポニーテールをおろし、いつもとはまた違った雰囲気を醸し出しています。日付はすでに変わっていて、正直みんなかなり疲れていました。早く眠りたい。お風呂に入りたい。
しかし、咲也君がそれを許さないのでした。
「すいません、ただ・・・みすみす証拠を手放す訳にはいきませんから。」
確かに・・・容疑者として考えられる団員たちを帰らせてしまったらこの事件は迷宮入りをしてしまいます。なにがあってもこの非合理な事件をこのまま消し去ることはできないと彼は気を引き締めていました。
ですが・・・
「汚らわしい。」
渚さんがつぶやきました。そうなんです・・・彼は忘れていたのです。
渚さんは犯人に話り得ないという確定した事実を・・・。
「誰が好き好んであなたたちの・・・なんて盗まなきゃならないんですか。」
「・・・」渚さんは盗まれた物体の名前すら言いたくないくらいに、彼らのものを嫌っていました。
渚さんは男嫌い。特に咲也君のようなタイプを毛嫌いしています。
「咲也・・・死にたくなかったら渚さんは帰した方がいいと思うよ。」
亜水弥ちゃんが、小さくアドバイスをしました。咲也君もバカではないので命の危機を感じ取り、渚さんに対して素直に「すいませんでした」と頭を下げました。すると渚さんはそのまま部屋から出ていってしまいます。
「うー兄さん・・・ななも眠たいから帰っても良い?」
睡魔に勝てなくなったらしく七海ちゃんがここぞとばかりに便乗して自分も帰ろうとしますが、なぜか今度は咲也君だけでなく団員全員が・・・
「却下。」
「な、なぜにーです?」
あまりに早い回答。
あぅ?あぅ?と非常にわかりやすい感じで慌てる七海ちゃんにみんなが優しく答えるのでした。
「だってさぁ、どう考えても七海が一番怪しいから。」
「うん、これでお兄ちゃんといつも一緒・・・くらいまで言い出しそう。」
「早く白状しろよ。」
「な!?私が容疑者ですか!」
またもや全員が頷いたために七海ちゃんは反論する気力もなくなったらしく部屋の隅っこに移動して一人でぶつぶつと呟いていました。
「・・・いじめー・・・いじめー・・・いじめーらーれーたー」
しめじが生えてきそうなくらいにじめじめした音程で歌を歌いながら、揺れている七海ちゃんを視界のはしに抑えながら、咲也君は宣言をしたのでした。
「今ならまだ許す・・・だが、名乗り出ないのなら犯人は、絶対に同じめにあわす。」
彼が可憐に事件に挑んでいる横で、太陽君は七海ちゃんと同じようなオーラを醸し出していました。
「とりあえず・・・変わりのをとりに行きたいっす。」
いまだに彼らはタオルしかまとっていないのです・・・早くかわりのものを着なかったら自分が今度は犯罪者になることに気がついていない咲也君の戦いはまだまだ続きます。
