ことの始まりは、最近まともに動いていなかった涼風のデータをつんでいたパソコンが復旧したことになる。
早速、試験をかねて黒崎さんは『団長命令』として何かをしようと考えた。
そして、メールは団員たちへと送られた。
ものすごく、久しぶりな涼風の団長から団員へと向けて送られた一斉送信メール。
それぞれが、数ヵ月ぶりになるアドレスからのメールを複雑な気持ちで開いたそこには…
『団長命令、スイカ割りをする!』
の一文。
その反応も人それぞれであり、相変わらず、だったなぁと微笑んだ団員が多数のなか、携帯を落としたり、見なかったことにしてまた携帯を閉めてみたりした団員までいたとか…けれど涼風においての
『団長命令は絶対』
である。
そんなわけで、これから綴るのは久しぶりに、集まることとなった団員たちが…失われた夏をエンジョイしすぎた一日の記録である。
某暁羅さん宅。
「おー、黒崎久しいやないか!!」
バシバシ!っと肩を叩くのは長髪、浴衣、一眼レフの一見とてつもなく怪しい暁羅さん。涼風の2代前の団長さん。
「すいません、いきなりお庭をお借りしてしまって…」
お金持ちらしく、暁羅さん宅は広いため、団員たちが恐ろしいほどに暴れても大丈夫である…多分。
「黒崎…初の全員への団長命令がこれかよ!」
あきれたようにじと目で見つめているのが、咲也君。こちらは、黒崎さんの前の団長さん。
若いくせに、妙に達観しているために年上なはずの暁羅さん&黒崎さんたちですら、いつも負けてしまうのだった。
「まぁ、ええやないか。…お前なんて、もっとむちゃくちゃしとったし。」
…遠い目をする暁羅さん。
「?そういえば、俺はすぐにいなくなったからな…咲也は最初に何したんだ?」
「団員の男みんなに暇をだして、女の子にはメイド服を着て、劇団の仕事(主に自分の身辺にはべらす)を手伝ってもらったな!」
にっこり。
文句が言えないほどの爽やかスマイル!
首を振る暁羅さんの横で…黒崎さんは、感心したように見ていた。
「さ…さすが…スケールが違う!」
「だろ!!咲也さんは、チャンスをみすみす逃したりはしない!」
咲也さん…自重してください。
勝ち誇ったように笑う咲也君は…最近、さらに壊れがちらしい。できることなら…違っていてほしい。
「ま…まぁ、それはさておきや!みな、スイカが来るの待っとったさかい…」
「そうだ、そうだ、呼び出したくせに遅い!!」
いつになく、ツッコミをいれることになってしまった暁羅さんは、やややりにくそうである。
「あ、悪い…って、咲也、おまえ今日東京に帰ってなかったか?」
「ん、帰ってたぜ?」
「…なぜ、俺(仙台)より着く(福島)のが早い?」
「まぁ…愛の力?」
愛があれば、距離なんて関係ないと某一日中放送されるテレビ番組のキャッチフレーズやのような単語を口にする。
いやいや、それはないだろうと固まる黒崎さんのとなりではまたもやあり得ない話が繰り広げられていた。
「俺は、なんとここぞとばかりに中国から飛んで帰ってきたんやで!」
文字どおり飛行機だろう。どや顔でのピースサイン!なんでも涼風の団員のシャッターチャンスは逃さない!が暁羅さんのモットーらしい。
この二人について…深く考えてはいけない。
「まぁ、こっちもヤルコトがあったから早めに帰ってただけだからさ。」
「タイミングが良かったんやな。」
…どうして、片仮名で発音したのかについて…黒崎さんは、聞いてみたいことがあったようだが…それは、間違いなく彼を『悲劇』へと導くための準備段階だったとしか言えない。
こうして、久しぶりに会った涼風メンバーによる
「スイカ割り大会(武器は自由だよ♪)」
が開催されていくことになるのだが…まだまだ、これはプロローグにすらすぎないのだった。
早速、試験をかねて黒崎さんは『団長命令』として何かをしようと考えた。
そして、メールは団員たちへと送られた。
ものすごく、久しぶりな涼風の団長から団員へと向けて送られた一斉送信メール。
それぞれが、数ヵ月ぶりになるアドレスからのメールを複雑な気持ちで開いたそこには…
『団長命令、スイカ割りをする!』
の一文。
その反応も人それぞれであり、相変わらず、だったなぁと微笑んだ団員が多数のなか、携帯を落としたり、見なかったことにしてまた携帯を閉めてみたりした団員までいたとか…けれど涼風においての
『団長命令は絶対』
である。
そんなわけで、これから綴るのは久しぶりに、集まることとなった団員たちが…失われた夏をエンジョイしすぎた一日の記録である。
某暁羅さん宅。
「おー、黒崎久しいやないか!!」
バシバシ!っと肩を叩くのは長髪、浴衣、一眼レフの一見とてつもなく怪しい暁羅さん。涼風の2代前の団長さん。
「すいません、いきなりお庭をお借りしてしまって…」
お金持ちらしく、暁羅さん宅は広いため、団員たちが恐ろしいほどに暴れても大丈夫である…多分。
「黒崎…初の全員への団長命令がこれかよ!」
あきれたようにじと目で見つめているのが、咲也君。こちらは、黒崎さんの前の団長さん。
若いくせに、妙に達観しているために年上なはずの暁羅さん&黒崎さんたちですら、いつも負けてしまうのだった。
「まぁ、ええやないか。…お前なんて、もっとむちゃくちゃしとったし。」
…遠い目をする暁羅さん。
「?そういえば、俺はすぐにいなくなったからな…咲也は最初に何したんだ?」
「団員の男みんなに暇をだして、女の子にはメイド服を着て、劇団の仕事(主に自分の身辺にはべらす)を手伝ってもらったな!」
にっこり。
文句が言えないほどの爽やかスマイル!
首を振る暁羅さんの横で…黒崎さんは、感心したように見ていた。
「さ…さすが…スケールが違う!」
「だろ!!咲也さんは、チャンスをみすみす逃したりはしない!」
咲也さん…自重してください。
勝ち誇ったように笑う咲也君は…最近、さらに壊れがちらしい。できることなら…違っていてほしい。
「ま…まぁ、それはさておきや!みな、スイカが来るの待っとったさかい…」
「そうだ、そうだ、呼び出したくせに遅い!!」
いつになく、ツッコミをいれることになってしまった暁羅さんは、やややりにくそうである。
「あ、悪い…って、咲也、おまえ今日東京に帰ってなかったか?」
「ん、帰ってたぜ?」
「…なぜ、俺(仙台)より着く(福島)のが早い?」
「まぁ…愛の力?」
愛があれば、距離なんて関係ないと某一日中放送されるテレビ番組のキャッチフレーズやのような単語を口にする。
いやいや、それはないだろうと固まる黒崎さんのとなりではまたもやあり得ない話が繰り広げられていた。
「俺は、なんとここぞとばかりに中国から飛んで帰ってきたんやで!」
文字どおり飛行機だろう。どや顔でのピースサイン!なんでも涼風の団員のシャッターチャンスは逃さない!が暁羅さんのモットーらしい。
この二人について…深く考えてはいけない。
「まぁ、こっちもヤルコトがあったから早めに帰ってただけだからさ。」
「タイミングが良かったんやな。」
…どうして、片仮名で発音したのかについて…黒崎さんは、聞いてみたいことがあったようだが…それは、間違いなく彼を『悲劇』へと導くための準備段階だったとしか言えない。
こうして、久しぶりに会った涼風メンバーによる
「スイカ割り大会(武器は自由だよ♪)」
が開催されていくことになるのだが…まだまだ、これはプロローグにすらすぎないのだった。
