~過去形にされたくないんだ!~
次のイベントへむけての台本を書くために、小さなミーティングが行われていた時のことです。
「・・・最近、信也兄さんのキャラが浮いてるんだ。」
七海ちゃんが咲也君と亜水弥さんの前で呟いたのです。なにやら、台本などを書いていても下手に明るくなって咲也君コピーとかした信也君のキャラがつかめないらしいのです。
「昔は、かなりクールだったもんね、確かに・・・あのままのが涼風としてはおいしかったね。」
そこで、なにやら上を向きながら考え事をしていた咲也君が吹き出したのです。
「な、なんですか!?」
やや、怯えながら七海ちゃんが聞き返すと咲也君は、目尻に涙をためながら答えるのです。おそらく、彼女からしたら忘れてしまいたいような話を・・・
「くく・・・いや、ちょっと昔を思い出してさ・・・」
そう。それはまだ信也君がクールなお兄さんだったころのお話でした。
なにやら、咲也君ともめていた信也君。中学生になりたてだった七海ちゃんは中間テストにむけて、お勉強をしていたところでした。咲也君が先生役で二人の勉強をみていた時でした。
そこで発した一言。
「俺は・・・過去形にされたくなぃんだ!」
・・・なにやら、どこぞの大作RPGの主人公さんも同じような発言をしていましたが、そう言い放つと立ち上がって部屋を出ていこうとしました。
そこに七海ちゃんが英語の教科書を持ったままに、声をかけたのです!
「待って!!信也ing!」
ちなみに、まだ七海ちゃんはそのゲームをやっていなかったから気がつかなかったのですが、「過去形にされたくない」とは「~だったよね、みたいに言われたくないという意味」なんです。
まぁ、あらゆる意味で、時間が止まりました。そこに気がつかないまま七海ちゃんはノートになにやら書きました。
「えっと・・・過去形にしたら・・・shined?」
たどたどしい発音でまさしく『過去形』にされてしまったのでした。
まぁ、大前提としましては・・・固有名詞を過去形にしないでくださいってとこにあります。
しかし咲也君は思わず、笑ってしまいながらこれは上手いことを思い付いたなとにやにやしたのでした。
それから、しばらくの間、なにかあるごとに信也君の名前のあとに進行形・・・つまりはingをつけて
「信也ing」
と呼ぶことが、軽く涼風の中でブームになったとかなってなかったとか。
「懐かしいよなぁ~。あれは、よかったぜ。過去形にされたくないかぁ・・・。」
「ウケル!なにそれ、今から私も進行形にしてやらなくちゃ!」
まだ、涼風にいなかった亜水弥さんはお腹をかかえて笑ながら、確実にからかうために使用する気がみえみえです。
ちなみに『ありえない過去形』をうみだしてしまった、張本人の七海ちゃんは顔を赤くしながらうつむいてしまっています。
「信也ing、可愛いじゃん!」
「わー!わー!もぅ、なんでこんなこと思い出さないでよ!忘れて、これこそ過去形にしてー!」
残念ながら、しばらくの間は確実に「進行形」として使われることは目に見えていました。
そのころ。
「くしゅん!・・・??」
「信也、風邪っすか?」
別室で作業をしていた信也君は・・・なにかを感じとっていたのでした。
「嫌な・・・予感が・・・」
言葉につまっていますが、彼の予感は・・・すぐにあたりことになるのでした。まだまだ彼が「過去形」になる日は・・・残念ながら?というかまだまだ遠いのでした。
次のイベントへむけての台本を書くために、小さなミーティングが行われていた時のことです。
「・・・最近、信也兄さんのキャラが浮いてるんだ。」
七海ちゃんが咲也君と亜水弥さんの前で呟いたのです。なにやら、台本などを書いていても下手に明るくなって咲也君コピーとかした信也君のキャラがつかめないらしいのです。
「昔は、かなりクールだったもんね、確かに・・・あのままのが涼風としてはおいしかったね。」
そこで、なにやら上を向きながら考え事をしていた咲也君が吹き出したのです。
「な、なんですか!?」
やや、怯えながら七海ちゃんが聞き返すと咲也君は、目尻に涙をためながら答えるのです。おそらく、彼女からしたら忘れてしまいたいような話を・・・
「くく・・・いや、ちょっと昔を思い出してさ・・・」
そう。それはまだ信也君がクールなお兄さんだったころのお話でした。
なにやら、咲也君ともめていた信也君。中学生になりたてだった七海ちゃんは中間テストにむけて、お勉強をしていたところでした。咲也君が先生役で二人の勉強をみていた時でした。
そこで発した一言。
「俺は・・・過去形にされたくなぃんだ!」
・・・なにやら、どこぞの大作RPGの主人公さんも同じような発言をしていましたが、そう言い放つと立ち上がって部屋を出ていこうとしました。
そこに七海ちゃんが英語の教科書を持ったままに、声をかけたのです!
「待って!!信也ing!」
ちなみに、まだ七海ちゃんはそのゲームをやっていなかったから気がつかなかったのですが、「過去形にされたくない」とは「~だったよね、みたいに言われたくないという意味」なんです。
まぁ、あらゆる意味で、時間が止まりました。そこに気がつかないまま七海ちゃんはノートになにやら書きました。
「えっと・・・過去形にしたら・・・shined?」
たどたどしい発音でまさしく『過去形』にされてしまったのでした。
まぁ、大前提としましては・・・固有名詞を過去形にしないでくださいってとこにあります。
しかし咲也君は思わず、笑ってしまいながらこれは上手いことを思い付いたなとにやにやしたのでした。
それから、しばらくの間、なにかあるごとに信也君の名前のあとに進行形・・・つまりはingをつけて
「信也ing」
と呼ぶことが、軽く涼風の中でブームになったとかなってなかったとか。
「懐かしいよなぁ~。あれは、よかったぜ。過去形にされたくないかぁ・・・。」
「ウケル!なにそれ、今から私も進行形にしてやらなくちゃ!」
まだ、涼風にいなかった亜水弥さんはお腹をかかえて笑ながら、確実にからかうために使用する気がみえみえです。
ちなみに『ありえない過去形』をうみだしてしまった、張本人の七海ちゃんは顔を赤くしながらうつむいてしまっています。
「信也ing、可愛いじゃん!」
「わー!わー!もぅ、なんでこんなこと思い出さないでよ!忘れて、これこそ過去形にしてー!」
残念ながら、しばらくの間は確実に「進行形」として使われることは目に見えていました。
そのころ。
「くしゅん!・・・??」
「信也、風邪っすか?」
別室で作業をしていた信也君は・・・なにかを感じとっていたのでした。
「嫌な・・・予感が・・・」
言葉につまっていますが、彼の予感は・・・すぐにあたりことになるのでした。まだまだ彼が「過去形」になる日は・・・残念ながら?というかまだまだ遠いのでした。
