せめて、書き終えている分は・・・クオリティと季節にあってないですが・・・せっかくなのでアップしますね


見習いサンタさんは、ヤンデレ?から外れてきました(-_-;)おそらく、昨年の12月頃に前回分があります。あらすじをあえてつけるなら
『サンタをスカウトする際に死ぬはずだった人を助けてしまったので、死神が因果の乱れを正すためにサンタ見習いをおってきた!』って感じです

今回は、最後に流血シーンがありますので苦手な方は見ないでくださいね
しかし、クリスマス
らしくもなんともない話になってきましたね(-_-;)
「見習いサンタ募集中⑨」↓覚えていますか?
私たちは、二人で一つだった。
正直者と偽善者。
天使と悪魔。
いつだって、あなたは優しい・・・優しすぎて壊れてしまう。
壊れたあなたを・・・私はとてもとても、イトオシクオモウ。
赤い月を見てしまったサンタたちが、ギラギラとした目で私を見ているのを感じる。・・・簡単に、催眠にかかるから厄介だ。
いや、これはもはや伝染病だと言えるだろう。
「・・・沙羅、話し合いましょう。」
とにかくこのままにしてしまったら、サンタたちの「心」が吸収されて赤い月の災いが広まるだけだ。
すべて吸われてしまったとき、私たちはサンタの力を失う・・・そうなればデリートさせられるだけだ。
・・・沙羅がいるかぎり、月は血をながし続ける。
「・・・や~だ、だってせーら、うそつく。だました。わたしをうらぎったよね?ゆるせないんだ・・・かなしいよ・・・やくそくはまもるものでしょ~、せーら、だからここを壊す!」
気がついた瞬間に巨大な鎌が降り下ろされた。
しまった!
私は、冷静さを失ってしまい沙羅がすでに、最終手段であるそれを取り出していたことに気がつかなかったのだ。
避けられない!
突然すぎて、私の体は動かなくなった。
「っ・・・聖羅さん!」
・・・間一髪。
私の横に・・・いや、私がほんの少し前までいた場所に鎌が刺さっていた。
血の気が引くのを感じた。
「だれ?だれ?だれ?だれーーー!じゃましないで、じゃま、じゃま、じゃまー!」
沙羅の甲高い声が真っ赤な世界に響き渡る。それはまるで・・・なにかの悲鳴のようでもあった。
私は、私を引っ張ってくれた人を確認した。
「優星・・・」
「はい。聖羅さん?」
にっこりと笑った優星が、そのまま答えをかえしてくれた。環境になれるまで時間がかかると言うのに、すでに身体能力は、私を越えている。
・・・この子、私が考えていたよりずっと強い素質があるのかもしれない。
「助かったわ。・・・ありがとう。」
体勢をたてなおす。
私は、沙羅へと視線を戻しながら礼を言った。沙羅はなにやら、ひどく・・・暗い表情をして私たちを見下ろしていた。
なんでだろう・・・心がざわめく。嫌な予感がしてならない。
「僕は・・・聖羅さんに助けていただいたんですから、当たり前です。」
・・・良い後輩ができたものだ。私の選択は間違っていなかった。
「この間の子・・・そのこをえらぶんだね。せーら、もうわたしなんかいらないんだ。いらないんだ。・・・いらないんだね。」
「・・・さ・・・ら?」
泣いている。
沙羅がはらはらと涙をこぼしている。涙が月の光に反射して赤い筋が頬を流れていくみたいだった。
さっきまで狂気に染まっていた彼女の表情が、ふいになにかとても脆いものへと変化した。
「聖羅には、私は・・・もう必要ないんだね。」
「そんなことない!そんなことないよ!沙羅は、私の大切な・・・」
言葉をかきけすように、
雨が降った。
・・・真っ赤な雨が。
一瞬だけ、微笑んだ沙羅が次の瞬間に自分の体へ鎌を降り下ろした。
鎌が、沙羅を貫いた。
動けなかった。
赤と白ばかりだった世界がセピア色に染まった。
ぐらっとした。
目の前が歪む。
沙羅が落ちてきた。
私は、走った。足が雪にとられる。
もどかしい。早く行かないといけないのに!
「はぁ、はぁ・・・さらぁ、沙羅大丈夫!?」
ぐったりとした、沙羅を抱き起こす。彼女は私の半身でもある。
傷口を押さえるけど、なにかどろどろとしたものが溢れ出している。
・・・止まらない。
「・・・せーら、ごめんね。私にはとめられ・・・なかった。・・・これしかなかった・・・の。」
「しゃべらないで!なんとかするから・・・」
走り出そうとする私の手を、沙羅が引っ張った。
沙羅は昔みたいに笑ながら・・・静かに首をふった。
「・・・命の価値は、等価だよ・・・」
「やだ・・・やだよぉ、沙羅!それなら、私がいくから、沙羅・・・沙羅ぁ。」
わかってしまった。
沙羅の行動の意味が。
私が運命を変えたがために「優星」は「助かった」。・・・「無くなるはず」だった「命」に「一つ」狂いが生じた。
「沙羅」が「自らを消滅させる」・・・「命」が「一つ」「無くなる」。
これで「狂い」は「無くなる」。
めでたしめでたし・・・?でも、私はこんなことを望んでなんか・・・いなかったのに・・・涙が溢れる。・・・止まらない。
ワタシハナニヲシテイルンダロウ?
「聖羅・・・だい・・・す・・・」
ゆっくり、瞳が閉じていくのを私はなすすべもなく見ていた。
「沙羅・・・沙羅、起きて?聞こえなかったよ?沙羅、沙羅、沙羅ぁ・・・」
・・・命の価値は、等価なら・・・私の命を持っていけばよかったのに・・・。
月が輝きを取り戻す。
・・・沙羅の体はその光を浴びてキラキラと世界へ溶けていった。



見習いサンタさんは、ヤンデレ?から外れてきました(-_-;)おそらく、昨年の12月頃に前回分があります。あらすじをあえてつけるなら
『サンタをスカウトする際に死ぬはずだった人を助けてしまったので、死神が因果の乱れを正すためにサンタ見習いをおってきた!』って感じです


今回は、最後に流血シーンがありますので苦手な方は見ないでくださいね

しかし、クリスマス
らしくもなんともない話になってきましたね(-_-;)「見習いサンタ募集中⑨」↓覚えていますか?
私たちは、二人で一つだった。
正直者と偽善者。
天使と悪魔。
いつだって、あなたは優しい・・・優しすぎて壊れてしまう。
壊れたあなたを・・・私はとてもとても、イトオシクオモウ。
赤い月を見てしまったサンタたちが、ギラギラとした目で私を見ているのを感じる。・・・簡単に、催眠にかかるから厄介だ。
いや、これはもはや伝染病だと言えるだろう。
「・・・沙羅、話し合いましょう。」
とにかくこのままにしてしまったら、サンタたちの「心」が吸収されて赤い月の災いが広まるだけだ。
すべて吸われてしまったとき、私たちはサンタの力を失う・・・そうなればデリートさせられるだけだ。
・・・沙羅がいるかぎり、月は血をながし続ける。
「・・・や~だ、だってせーら、うそつく。だました。わたしをうらぎったよね?ゆるせないんだ・・・かなしいよ・・・やくそくはまもるものでしょ~、せーら、だからここを壊す!」
気がついた瞬間に巨大な鎌が降り下ろされた。
しまった!
私は、冷静さを失ってしまい沙羅がすでに、最終手段であるそれを取り出していたことに気がつかなかったのだ。
避けられない!
突然すぎて、私の体は動かなくなった。
「っ・・・聖羅さん!」
・・・間一髪。
私の横に・・・いや、私がほんの少し前までいた場所に鎌が刺さっていた。
血の気が引くのを感じた。
「だれ?だれ?だれ?だれーーー!じゃましないで、じゃま、じゃま、じゃまー!」
沙羅の甲高い声が真っ赤な世界に響き渡る。それはまるで・・・なにかの悲鳴のようでもあった。
私は、私を引っ張ってくれた人を確認した。
「優星・・・」
「はい。聖羅さん?」
にっこりと笑った優星が、そのまま答えをかえしてくれた。環境になれるまで時間がかかると言うのに、すでに身体能力は、私を越えている。
・・・この子、私が考えていたよりずっと強い素質があるのかもしれない。
「助かったわ。・・・ありがとう。」
体勢をたてなおす。
私は、沙羅へと視線を戻しながら礼を言った。沙羅はなにやら、ひどく・・・暗い表情をして私たちを見下ろしていた。
なんでだろう・・・心がざわめく。嫌な予感がしてならない。
「僕は・・・聖羅さんに助けていただいたんですから、当たり前です。」
・・・良い後輩ができたものだ。私の選択は間違っていなかった。
「この間の子・・・そのこをえらぶんだね。せーら、もうわたしなんかいらないんだ。いらないんだ。・・・いらないんだね。」
「・・・さ・・・ら?」
泣いている。
沙羅がはらはらと涙をこぼしている。涙が月の光に反射して赤い筋が頬を流れていくみたいだった。
さっきまで狂気に染まっていた彼女の表情が、ふいになにかとても脆いものへと変化した。
「聖羅には、私は・・・もう必要ないんだね。」
「そんなことない!そんなことないよ!沙羅は、私の大切な・・・」
言葉をかきけすように、
雨が降った。
・・・真っ赤な雨が。
一瞬だけ、微笑んだ沙羅が次の瞬間に自分の体へ鎌を降り下ろした。
鎌が、沙羅を貫いた。
動けなかった。
赤と白ばかりだった世界がセピア色に染まった。
ぐらっとした。
目の前が歪む。
沙羅が落ちてきた。
私は、走った。足が雪にとられる。
もどかしい。早く行かないといけないのに!
「はぁ、はぁ・・・さらぁ、沙羅大丈夫!?」
ぐったりとした、沙羅を抱き起こす。彼女は私の半身でもある。
傷口を押さえるけど、なにかどろどろとしたものが溢れ出している。
・・・止まらない。
「・・・せーら、ごめんね。私にはとめられ・・・なかった。・・・これしかなかった・・・の。」
「しゃべらないで!なんとかするから・・・」
走り出そうとする私の手を、沙羅が引っ張った。
沙羅は昔みたいに笑ながら・・・静かに首をふった。
「・・・命の価値は、等価だよ・・・」
「やだ・・・やだよぉ、沙羅!それなら、私がいくから、沙羅・・・沙羅ぁ。」
わかってしまった。
沙羅の行動の意味が。
私が運命を変えたがために「優星」は「助かった」。・・・「無くなるはず」だった「命」に「一つ」狂いが生じた。
「沙羅」が「自らを消滅させる」・・・「命」が「一つ」「無くなる」。
これで「狂い」は「無くなる」。
めでたしめでたし・・・?でも、私はこんなことを望んでなんか・・・いなかったのに・・・涙が溢れる。・・・止まらない。
ワタシハナニヲシテイルンダロウ?
「聖羅・・・だい・・・す・・・」
ゆっくり、瞳が閉じていくのを私はなすすべもなく見ていた。
「沙羅・・・沙羅、起きて?聞こえなかったよ?沙羅、沙羅、沙羅ぁ・・・」
・・・命の価値は、等価なら・・・私の命を持っていけばよかったのに・・・。
月が輝きを取り戻す。
・・・沙羅の体はその光を浴びてキラキラと世界へ溶けていった。
