このブログをずっと見てくださっていた方は、もしかしたら覚えているかもしれませんが開始当初ここでは『ヤンデレ』をメインにオリジナルのSSを書いていました。
その一作目がちょうど今くらいから書いていた『見習いサンタのプレゼント』でした


途中から投げたという(-_-;)
せっかくなのでひさびさに書いてみようかなぁ~と♪ちょうど一周年なので、『見習いサンタの~』を引き継いだ形にします!!相変わらず駄文です
前のを読まなくても大丈夫なようにはしますが・・・所々は変わりません!
ヤンデレ苦手な方はまわれ~右
です。
それでは、
「見習いサンタ募集中①」↓幸せ、幸せ・・・本当に幸せ?・・・ズルいよ、私だって・・・
ハロウィンが終われば、町は一気に色を変える。
木々には、電飾を・・・。デパートにはツリーを・・・。
人間には・・・愛を・・・なんてね。こんな時期に、頑張って付き合ったってうまくいくことなんてあまりない。
それでも・・・町を歩く恋人たちは、『幸せ』そうに笑っている。
「・・・暇だわ。」
人が忙しく行き来する町のど真ん中で、私は一人止まっていた。デパートの窓ガラスにうつる自分の姿を見て、わざわざ一回転してみたり。
ハロウィンが終わり、クリスマスになる前の少しの間、私はあの真っ赤な服以外を着ることが許される。
丈の短いスカートが揺れる。それにあわせた、黒のニーハイ。
これが、私くらいの年の人間達がきているユニフォームらしい。いつもは身に付けない黒いブレザー。セーターは雪みたいな白。
リボンは緑色。
スカートも青のチェックだ。いつもの赤ばかりの服じゃない私は、まるでこの世界の一員として、認められたみたいだ。
この服は、嫌いじゃない。少しだけ、楽しくなる。
私もただ『幸せ』を願うだけの人間になれた気がするから・・・。
「まさ兄ちゃん!早く、早く~!」
「待てよ、ちづる!転ぶから、そんなに走っちゃダメだ!!」
・・・懐かしい声がする。それとともに、小柄な少女が私に激突してきた。
頭を押さえながら、器用に後ろに下がった。
私は、おそらくすごく冷めた目で・・・少女を見ていたと思う。
忘れられるはずがない・・
ー私のかわりに幸せになった少女。ー
「すいません!ほら、だから言ったろ!?」
駆けてきた、もう一人は見なくてもわかる。私が去年スカウトに失敗して手放してしまった・・・非常に優れた人材。
ー少しの間だけの私のにーに。ー
「ご、ごめんなさい!」
・・・一瞬、躊躇った。
当たり前だけど、彼らは私を見てもなんにも感じない。よくある話なら、ここで二人は私を思い出す・・・当たり前だけど、そんな奇跡は起こらなかった。
私は、たまたまそこにいた通行人にすぎない。
私のことなんか・・・覚えてなんかいないんだ。
だって、私が消したから。二人が『幸せ』になるには私はジャマだった。
わかってはいたけど・・・なにか、心が重くなった。
「あの、どこか痛いんですか?」
少女が、私の顔をのぞき込むようにしていた。
いけない!!慌てて、笑顔を取り繕う。私は、一時の存在でなくてはならない。余計な記憶を残してしまったら、また『悲しい』思いをするだけだ。
「大丈夫よ。少しだけ、驚いてしまったの。」
その言葉に安心したのか、少女はもう一度深すぎるくらいに頭を下げた。相変わらず・・・この子はとても良い子。
色にするなら白。
私とは正反対。
すると、にーに・・・雅人さんが手をひいて歩き出した。
「本当にすいませんでした。ほら、ちづる行くよ。」
「うん!お姉さん、ごめんなさい。」
振り返って手をふる。
私も、小さく手を振り替えした。そして見えなくなるまで・・・二人の後ろ姿を見ていた。
二人は、初めて会った時よりも二度目に会った時よりもはるかに『幸せ』そうだった。
「・・・自分たちの手で、作り上げたんだね。」
サンタクロースは、「真摯な願い」しか叶えない。
それは人間の欲求が際限なく増加したことに対抗するためのもの。
多くの人間は、自分で『幸せ』を作れることを忘れてしまって、それこそ「サンタクロース」や「神様」や「人ならざるもの」に願うのだ。
「・・・それなら、私はなにに祈ればいいのさ。」
呟いた。
サンタクロースの夢は誰がかなえてくれるんだろう。答えはなく、私のはいた息は少しだけ、白く光消えていった。
その一作目がちょうど今くらいから書いていた『見習いサンタのプレゼント』でした



途中から投げたという(-_-;)せっかくなのでひさびさに書いてみようかなぁ~と♪ちょうど一周年なので、『見習いサンタの~』を引き継いだ形にします!!相変わらず駄文です
前のを読まなくても大丈夫なようにはしますが・・・所々は変わりません!ヤンデレ苦手な方はまわれ~右
です。それでは、
「見習いサンタ募集中①」↓幸せ、幸せ・・・本当に幸せ?・・・ズルいよ、私だって・・・
ハロウィンが終われば、町は一気に色を変える。
木々には、電飾を・・・。デパートにはツリーを・・・。
人間には・・・愛を・・・なんてね。こんな時期に、頑張って付き合ったってうまくいくことなんてあまりない。
それでも・・・町を歩く恋人たちは、『幸せ』そうに笑っている。
「・・・暇だわ。」
人が忙しく行き来する町のど真ん中で、私は一人止まっていた。デパートの窓ガラスにうつる自分の姿を見て、わざわざ一回転してみたり。
ハロウィンが終わり、クリスマスになる前の少しの間、私はあの真っ赤な服以外を着ることが許される。
丈の短いスカートが揺れる。それにあわせた、黒のニーハイ。
これが、私くらいの年の人間達がきているユニフォームらしい。いつもは身に付けない黒いブレザー。セーターは雪みたいな白。
リボンは緑色。
スカートも青のチェックだ。いつもの赤ばかりの服じゃない私は、まるでこの世界の一員として、認められたみたいだ。
この服は、嫌いじゃない。少しだけ、楽しくなる。
私もただ『幸せ』を願うだけの人間になれた気がするから・・・。
「まさ兄ちゃん!早く、早く~!」
「待てよ、ちづる!転ぶから、そんなに走っちゃダメだ!!」
・・・懐かしい声がする。それとともに、小柄な少女が私に激突してきた。
頭を押さえながら、器用に後ろに下がった。
私は、おそらくすごく冷めた目で・・・少女を見ていたと思う。
忘れられるはずがない・・
ー私のかわりに幸せになった少女。ー
「すいません!ほら、だから言ったろ!?」
駆けてきた、もう一人は見なくてもわかる。私が去年スカウトに失敗して手放してしまった・・・非常に優れた人材。
ー少しの間だけの私のにーに。ー
「ご、ごめんなさい!」
・・・一瞬、躊躇った。
当たり前だけど、彼らは私を見てもなんにも感じない。よくある話なら、ここで二人は私を思い出す・・・当たり前だけど、そんな奇跡は起こらなかった。
私は、たまたまそこにいた通行人にすぎない。
私のことなんか・・・覚えてなんかいないんだ。
だって、私が消したから。二人が『幸せ』になるには私はジャマだった。
わかってはいたけど・・・なにか、心が重くなった。
「あの、どこか痛いんですか?」
少女が、私の顔をのぞき込むようにしていた。
いけない!!慌てて、笑顔を取り繕う。私は、一時の存在でなくてはならない。余計な記憶を残してしまったら、また『悲しい』思いをするだけだ。
「大丈夫よ。少しだけ、驚いてしまったの。」
その言葉に安心したのか、少女はもう一度深すぎるくらいに頭を下げた。相変わらず・・・この子はとても良い子。
色にするなら白。
私とは正反対。
すると、にーに・・・雅人さんが手をひいて歩き出した。
「本当にすいませんでした。ほら、ちづる行くよ。」
「うん!お姉さん、ごめんなさい。」
振り返って手をふる。
私も、小さく手を振り替えした。そして見えなくなるまで・・・二人の後ろ姿を見ていた。
二人は、初めて会った時よりも二度目に会った時よりもはるかに『幸せ』そうだった。
「・・・自分たちの手で、作り上げたんだね。」
サンタクロースは、「真摯な願い」しか叶えない。
それは人間の欲求が際限なく増加したことに対抗するためのもの。
多くの人間は、自分で『幸せ』を作れることを忘れてしまって、それこそ「サンタクロース」や「神様」や「人ならざるもの」に願うのだ。
「・・・それなら、私はなにに祈ればいいのさ。」
呟いた。
サンタクロースの夢は誰がかなえてくれるんだろう。答えはなく、私のはいた息は少しだけ、白く光消えていった。
