夕食の買い物の途中で、七海ちゃんをかばって車にひかれた黒崎さん。次の日、具合が悪そうな彼を心配する七海ちゃんをよそに、彼は平気だから学校に行くようにと七海ちゃんを送り出したのでした。
しかし・・・
「黒崎さん!!黒崎さん!!」
すぐに七海ちゃんの携帯に電話がかかってきたのでした。それは黒崎さんの会社の方からの電話で・・・「黒崎が出勤してこない」とのことでした。
アパートの階段をかけあがった七海ちゃんの前にはお腹をおさえた黒崎さんが倒れていました。
「く・・・黒崎さん!!大丈夫?大丈夫?」
うっすらと目を開けたのですが、言葉を話せるような状態でなかったためにパニックになった七海ちゃんは手当たり次第に電話をかけたのですが、みな忙しい時間らしくつながりません。ついに救急車を呼んだ頃にはすっかり真っ青になっていました。
「大丈夫ですか!」
すぐにきた救急車。黒崎さんがタンカで運ばれるなか、なぜか真っ青な顔をしていた七海ちゃんも患者だと思われたのでした。
そのまま二人仲良く病院へと搬送されたのでした。
「はい、血圧はかりましょうね?」
「や、私じゃなくて!」
処置室に運ばれていった黒崎さん。ちなみになぜか七海ちゃんも別の処置室につれていかれたのでした。
「んー・・・やっぱり少し低すぎだね。生活を見直さないと。」
「だから、だから、私じゃなくて!」
必死に弁解する七海ちゃんだったのですが、まったく聞いてもらえません。それどころか点滴までうたれてしまいました。
それからしばらくして、やっと解放された七海ちゃんは黒崎さんを探して・・・またもや看護師さんにつかまりました。
「あら、やっと見つけた。」
にこっとした看護師さんに冷や汗をかきながら七海ちゃんは問いかけたのでした。
「あの、黒崎さんは・・・?」
「大丈夫よ、私伝言を預かってきたの」
手招きをされて、そのままあとをついていった七海ちゃんの前にはなぜかタクシーが止まっていました。
「あの・・・」
振り返った瞬間に、七海ちゃんはタクシーへと押し込まれてしまいました。
必死に窓をたたく七海ちゃんを見ながら看護師さんは笑いながら言ったのでした。
「こっちは大丈夫だから、ちゃんと勉強してきなさい・・・だって。いい旦那さんね。」
あまりにも自然に「旦那さん」という名詞がでてきたために完璧にフリーズしてしまった七海ちゃんをのせてタクシーは病院から離れていったのでした。
そして遅効性の毒のようにだんだんと効果をましていったのでした。
「だ・・・だんなさんって・・・そんな・・・」
その日の七海ちゃんは、なんだかんだ心配をしながらも、とてもテンションが高かったそうです。
「だんなさんかぁ~。」
緩みっぱなしのほっぺたをつかみながらにへらぁと笑う姿には確実に「からかわれたこと」がわかっていないんだなとみなが思った瞬間だったのでした。
しかし・・・
「黒崎さん!!黒崎さん!!」
すぐに七海ちゃんの携帯に電話がかかってきたのでした。それは黒崎さんの会社の方からの電話で・・・「黒崎が出勤してこない」とのことでした。
アパートの階段をかけあがった七海ちゃんの前にはお腹をおさえた黒崎さんが倒れていました。
「く・・・黒崎さん!!大丈夫?大丈夫?」
うっすらと目を開けたのですが、言葉を話せるような状態でなかったためにパニックになった七海ちゃんは手当たり次第に電話をかけたのですが、みな忙しい時間らしくつながりません。ついに救急車を呼んだ頃にはすっかり真っ青になっていました。
「大丈夫ですか!」
すぐにきた救急車。黒崎さんがタンカで運ばれるなか、なぜか真っ青な顔をしていた七海ちゃんも患者だと思われたのでした。
そのまま二人仲良く病院へと搬送されたのでした。
「はい、血圧はかりましょうね?」
「や、私じゃなくて!」
処置室に運ばれていった黒崎さん。ちなみになぜか七海ちゃんも別の処置室につれていかれたのでした。
「んー・・・やっぱり少し低すぎだね。生活を見直さないと。」
「だから、だから、私じゃなくて!」
必死に弁解する七海ちゃんだったのですが、まったく聞いてもらえません。それどころか点滴までうたれてしまいました。
それからしばらくして、やっと解放された七海ちゃんは黒崎さんを探して・・・またもや看護師さんにつかまりました。
「あら、やっと見つけた。」
にこっとした看護師さんに冷や汗をかきながら七海ちゃんは問いかけたのでした。
「あの、黒崎さんは・・・?」
「大丈夫よ、私伝言を預かってきたの」
手招きをされて、そのままあとをついていった七海ちゃんの前にはなぜかタクシーが止まっていました。
「あの・・・」
振り返った瞬間に、七海ちゃんはタクシーへと押し込まれてしまいました。
必死に窓をたたく七海ちゃんを見ながら看護師さんは笑いながら言ったのでした。
「こっちは大丈夫だから、ちゃんと勉強してきなさい・・・だって。いい旦那さんね。」
あまりにも自然に「旦那さん」という名詞がでてきたために完璧にフリーズしてしまった七海ちゃんをのせてタクシーは病院から離れていったのでした。
そして遅効性の毒のようにだんだんと効果をましていったのでした。
「だ・・・だんなさんって・・・そんな・・・」
その日の七海ちゃんは、なんだかんだ心配をしながらも、とてもテンションが高かったそうです。
「だんなさんかぁ~。」
緩みっぱなしのほっぺたをつかみながらにへらぁと笑う姿には確実に「からかわれたこと」がわかっていないんだなとみなが思った瞬間だったのでした。
