某大作RPGの主人公のように無口で「興味ないね」を使いこなす信也君。
あまりに個性を求めすぎたがために、誰もついていけなくなった合い言葉は「・・・ドメガムカ」のれおん君。
極め付けに三次元の人間にはまさしく興味ないねな感じの「・・・この子は神だ・・・」と理論を飛ばす、往人さん。
彼らがたまたま三人で集まってしまったときのお話でした。

「やべ、遅くなったな。みんな来てるよな・・・。」

咲也君が流れる汗を気にすることもなく、ミーティングルームを目指して走っていました。
しかし、彼はドアノブに手をかけたまま止まったのでした。

「・・・誰もいないのか?」

ミーティングルームからはなんの音も聞こえてきません。ふつうならこんな時間だったら誰かが楽しそうに話をしているはずなのです。
不審に思った彼は、少しだけ開いた隙間から・・・見てしまったのです。
「・・・たん・・・萌える」

「・・・興味ないね」

「・・・ばな・・・なのが・・・いい」

机には三人の男たちがついていたのです。しかし、会話は続くことなく・・・それを気にしている様子すらありませんでした。

「・・・暗い奴らだな。」

部屋の中には電気がついているはずなのになんとも言えない重たい空気が支配していたのでした。しかし、咲也君はこの珍しい組み合わせについつい興味を持ってしまい彼らを観察することにしたのでした。

「・・・かわゆー・・・」

「・・・関係ない」

「・・・マンゴー・・・」

「・・・あぁ、神だ・・・」

「・・・興味ないね。」
「・・・パイナップル~・・・」

これを永遠に繰り返すこと何回目かで、咲也君はなんだかやるせない気分にかられたのでした。
そして、気がついてしまったのでした。
「こいつらは一緒にしてはいけない」
しかし、完璧にはいるタイミングを失った彼は扉の前でうずくまり・・・他の団員がくるまで待ち続けることになってしまったのでした。

「・・・遅い」

「・・・遅いぞ」

「・・・遅い・・・マンゴー」

やっとの思いで、部屋に入った彼にはそんな言葉が浴びせられたのでした。
こういうときだけ、通じ合っているのだから頭が痛くなります。

「・・・今日は話し方の練習をする・・・みっちりとな。」

きらきら笑顔の咲也君が裏では「こいつらをなんとかしなくてはならない」という使命感が渦を巻いていたそうです。

ちなみに結論としましては残念ながらそんなものはまったく意味をなさなかったとかなんとか・・・彼らは今日も絶好調に暗いオーラなのでした。