当たり前ですが、どんなに親しい間柄だったとしてもスキンシップをこえたことをするのは許されていません。
もちろん他のメンバーのパートナーに対してのセクハラなんてもっての他!
なのですが・・・。

「ぺったん、ぺったん・・・」

たまたま廊下ですれ違った時に、往人さんの視線がじーっと一点を見ていたのでした。

「・・・往人さん?なにが言いたいのですか?」

にっこりとした七海ちゃんでしたが目が全く笑っていないのでした。しかし、彼は怯まずにつぶやくのでした。

「ふっ・・・胸部関東平野。」

「かんとう・・・関東平野!」

マジでパンチしちゃいそうな五秒前な七海ちゃんが復唱したのでした。しかし彼は負けません。パンチをされるまえに小さくつぶやくのでした。

「・・・咲也はロリコンじゃない・・・」

がーーーん。
次の瞬間に七海ちゃんは悔しそうに座り込んだのでした。

「まだ育つもん・・・成長期だもん・・・」

なんといいますか・・・そろそろ成長期も終わってほしいお年頃なんですけどね。

そのまま往人さんは「ぺったん、ぺったん・・・」とつぶやきながら廊下を進んでいったのでした。
途中ですれ違った亜水弥ちゃんからは「いっぺん、ちがう世界に行ってみる!?」と睨まれました。
藍音さんに関しては「ぺったん、ぺったん・・・」ではなかったためにスルーしていきました。

「ぺったん、ぺったん・・・」

なにかが彼の横を通りすぎました。振り替えれば渚さんが睨み付けていました。それでも・・・それでも彼は止めなかったのでした。ただ単に暇だっただけだったのですが・・・。

「ぺったん、ぺったん・・・」

誰かが彼の服を引っ張りました。そこにはまさしくぺったん、ぺったん・・・な人が仁王立ちをしていました。

「ちっ・・・なんだ・・・咲也か・・・」

そのまま次の人に会いに行こうとした往人さんに、咲也君は手を回しました。

「おぃ、堂々とセクハラしてるって苦情がきてるんだけど・・・!」

「身体測定だ!!」

言い切った。さも正しげな理論をつけて・・・言い切った。

「・・・職権乱用しないでくれるか?」

そうつぶやく咲也君はややさみしそうな顔をしていました。おそらく、彼が医者にっていたらさらに大変なことになっていたことでしょう。

「・・・おまえの妹・・・頭のなかだけじゃなく・・・」

身体もお子ちゃまだなっといいかけた彼の口には咲也君が手をつっこみました。
「まだ・・・成長期なんだよ!」

兄がバカなら妹もバカだということに気がついた瞬間でした。ちなみに、それから廊下には「セクハラ禁止」とかかれたポスターが大量に貼られたようでした。
「・・・せぃちょーきーぃ」

しばらく七海ちゃんは嫌いな牛乳を飲み続けたとか続けていなかったとか・・・。
彼女のつぶやきいわく信じていれば、一生成長期だそうです。