わー久しぶりに書きますね
あらすじとしては、ゲームから消されたはずの13人目のヒロインが主人公をゲームの中へと引っ張りこんだ…って感じです。詳しくは読み直して下さい(-_-;)3月16日に7話目があります!
「ヤンデレさんの欲しいもの・8」↓あなたのことが大好き。あなたしか見えない。あなた以外見たくない…あなたのすべてを私で満たしてあげる。
俺がここに閉じこめられてから、何日がたったんだろう?ここには夜も昼もなかった。変わらないのはただぴったりとゆゆが俺のそばにいるだけ。どーせ、…ひきこもりの俺がいなくなったところで誰も心配なんかはしていないだろう。
「弘樹?震えているよ…寒いのかな?」
後ろからゆゆが俺のことを抱きしめてくる。データなのに不思議と彼女は暖かい。それがまたたまらずに怖かった。
この子は、プログラムなんだ。スクリプトの塊。この子は、与えられた仕事をしているだけ…何度も自分にいい聞かせた。
だって、そうでもしないとこの世界を受け入れてしまいそうだったから。
「弘樹…こっち見て?」
いつまでも画面の外しか見ていなかった俺に、しびれを切らしたゆゆが、耳元で囁いた。
無視する。
反応したら…飲み込まれる。
「ねぇ…こっち…見て?」
冷たい指先が、俺の首筋に触れる。ぞくり…なんとも言いようのない感覚が体を走る。
振り向いたらだめだ。
振り向いたら…戻れなくなる。
絶対に振り向いたら…だめだ。
「…弘樹…ゆゆを見て?見て?見てよ?見なさいよ?聞こえないの?ねぇ…ゆゆを見てよ…弘樹、弘樹、弘樹、弘樹、弘樹!」
「嫌だー!」
ドン!!驚くほど簡単にゆゆは倒れ込んだ。俺が押したんだ。倒れたゆゆに手を差し出す気にすらならなかった。
怖い!!
圧倒的な恐怖が俺を包み込んだ。震えながら、耳をふさぎ、目を閉じた。俺の世界に、入ってくるな!
おまえなんか…おまえなんか!?
「…弘樹…弘樹のばか。許さないから…もう、許さないから…。」
呟いた声が気持ちが悪かった。振り返るとゆゆが、笑っていた。瞳は光を失い…口元だけが笑っていた。
「ゆ…ゆ?」
彼女は自分のことをヤンデレだと言った。俺の知っているヤンデレは…主人公を愛しすぎて…独占したいがあまりに、様々な狂気を見せる。
ゆゆの手元がきらりと光った…まさか!?
「怖がらないで…大丈夫。弘樹…大丈夫だよ。少しだけ、痛いだけだから。」
一歩歩み出したら俺も一歩下がる。二歩なら二歩…三歩なら…トン!背中に何かが触った。モニターだ…この世界と元の世界を阻むもの。
越えられない壁。
二次元は三次元にはなりえないんだ。
「かわいそう…もう、逃げらんないね。」
「あ…あああ…。」
言葉がでなかった。怖い…こんなことになるなんて…俺は、なにをしているんだ。全てを捨ててもいいと思ったのに、あんな現実なんていらないと思ったのに…。
「ごめんなさい!ごめんなさい!…ちゃんと学校に行くから、ちゃんと勉強もするから…頼むから…頼むから!」
殺さないでください。
俺はもういらないと思った人生だったのに…いまさら生きたいと願ってしまった。
「…ゆゆを…置いていくの?」
「ごめんなさい!ごめんなさい…。」
「…ゆゆを…置いていくの…ね。」
ゆゆの手が振り上げられた。俺は目をつぶって痛みに耐えようとした。
しかし…ゆゆの手は、俺の予想とはちがって優しく、俺の頭をなでてくれた。
「…えっ?」
見上げたゆゆの顔。
ゆゆは泣きながら、微笑んでいた。それはすごくキレイな笑顔だった。
「湊先生…やっと…私も、他の子たちみたいにできたよ。」
他の子たちみたいに?
なにができたというんだ?
「弘樹、約束したんだからね。ちゃんと学校に行かなくちゃだめだよ!」
…あぁ…そう言うことだったのか。ゆゆ…君は、間違いなく…このゲームのヒロインだったんだね。不器用だったけど…ちょっと曲がっていたけど君は君のやり方で、俺を社会へと戻そうとしてくれていたんだ。
「せっかく見つけてくれたのに…また寂しくなっちゃうな。」
小さく笑ったゆゆの顔が可愛かった。それはいつもゲームで見ていたゆゆの笑顔だった。
…そこで俺の意識は途切れてしまった。
あらすじとしては、ゲームから消されたはずの13人目のヒロインが主人公をゲームの中へと引っ張りこんだ…って感じです。詳しくは読み直して下さい(-_-;)3月16日に7話目があります!「ヤンデレさんの欲しいもの・8」↓あなたのことが大好き。あなたしか見えない。あなた以外見たくない…あなたのすべてを私で満たしてあげる。
俺がここに閉じこめられてから、何日がたったんだろう?ここには夜も昼もなかった。変わらないのはただぴったりとゆゆが俺のそばにいるだけ。どーせ、…ひきこもりの俺がいなくなったところで誰も心配なんかはしていないだろう。
「弘樹?震えているよ…寒いのかな?」
後ろからゆゆが俺のことを抱きしめてくる。データなのに不思議と彼女は暖かい。それがまたたまらずに怖かった。
この子は、プログラムなんだ。スクリプトの塊。この子は、与えられた仕事をしているだけ…何度も自分にいい聞かせた。
だって、そうでもしないとこの世界を受け入れてしまいそうだったから。
「弘樹…こっち見て?」
いつまでも画面の外しか見ていなかった俺に、しびれを切らしたゆゆが、耳元で囁いた。
無視する。
反応したら…飲み込まれる。
「ねぇ…こっち…見て?」
冷たい指先が、俺の首筋に触れる。ぞくり…なんとも言いようのない感覚が体を走る。
振り向いたらだめだ。
振り向いたら…戻れなくなる。
絶対に振り向いたら…だめだ。
「…弘樹…ゆゆを見て?見て?見てよ?見なさいよ?聞こえないの?ねぇ…ゆゆを見てよ…弘樹、弘樹、弘樹、弘樹、弘樹!」
「嫌だー!」
ドン!!驚くほど簡単にゆゆは倒れ込んだ。俺が押したんだ。倒れたゆゆに手を差し出す気にすらならなかった。
怖い!!
圧倒的な恐怖が俺を包み込んだ。震えながら、耳をふさぎ、目を閉じた。俺の世界に、入ってくるな!
おまえなんか…おまえなんか!?
「…弘樹…弘樹のばか。許さないから…もう、許さないから…。」
呟いた声が気持ちが悪かった。振り返るとゆゆが、笑っていた。瞳は光を失い…口元だけが笑っていた。
「ゆ…ゆ?」
彼女は自分のことをヤンデレだと言った。俺の知っているヤンデレは…主人公を愛しすぎて…独占したいがあまりに、様々な狂気を見せる。
ゆゆの手元がきらりと光った…まさか!?
「怖がらないで…大丈夫。弘樹…大丈夫だよ。少しだけ、痛いだけだから。」
一歩歩み出したら俺も一歩下がる。二歩なら二歩…三歩なら…トン!背中に何かが触った。モニターだ…この世界と元の世界を阻むもの。
越えられない壁。
二次元は三次元にはなりえないんだ。
「かわいそう…もう、逃げらんないね。」
「あ…あああ…。」
言葉がでなかった。怖い…こんなことになるなんて…俺は、なにをしているんだ。全てを捨ててもいいと思ったのに、あんな現実なんていらないと思ったのに…。
「ごめんなさい!ごめんなさい!…ちゃんと学校に行くから、ちゃんと勉強もするから…頼むから…頼むから!」
殺さないでください。
俺はもういらないと思った人生だったのに…いまさら生きたいと願ってしまった。
「…ゆゆを…置いていくの?」
「ごめんなさい!ごめんなさい…。」
「…ゆゆを…置いていくの…ね。」
ゆゆの手が振り上げられた。俺は目をつぶって痛みに耐えようとした。
しかし…ゆゆの手は、俺の予想とはちがって優しく、俺の頭をなでてくれた。
「…えっ?」
見上げたゆゆの顔。
ゆゆは泣きながら、微笑んでいた。それはすごくキレイな笑顔だった。
「湊先生…やっと…私も、他の子たちみたいにできたよ。」
他の子たちみたいに?
なにができたというんだ?
「弘樹、約束したんだからね。ちゃんと学校に行かなくちゃだめだよ!」
…あぁ…そう言うことだったのか。ゆゆ…君は、間違いなく…このゲームのヒロインだったんだね。不器用だったけど…ちょっと曲がっていたけど君は君のやり方で、俺を社会へと戻そうとしてくれていたんだ。
「せっかく見つけてくれたのに…また寂しくなっちゃうな。」
小さく笑ったゆゆの顔が可愛かった。それはいつもゲームで見ていたゆゆの笑顔だった。
…そこで俺の意識は途切れてしまった。
