「ばか女!成績表見せ合いっこしよーぜ。」
相変わらず七海ちゃんに突っかかってくる幸広君。今日は成績発表の日だったのでした。
いやに自信満々な幸広君。そうとう点数が良かったようです。
「私に勝負を挑むなんて…おろかね。」
珍しく自信ありげに七海ちゃんが睨みつけます。二人は違う学校に通っているので厳密には、勝負にならないんですけどね。
せーの!で二人とも成績表をだします。ちなみに保護者な立場の他の団員たちも見ています。
「!?うそ…だろ?」
「にはは…私の勝ちだね。」
正直に言うと幸広君が全体的に75~85なのに対して七海ちゃんは放棄が一つ、点数足りないのが一つ、ギリギリなのが二つなので勝ちかどうかは微妙なラインです。
ただし…そのほかが軒並み90点以上なのです。
「…相変わらず文系科目すげぇな…。」
「100点が4つあるって…もはや学部を間違ってるよね。」
長年、七海ちゃんを見てきた他のかたがたはなんでこいつは心理学部を選んだんだろう…と頭を痛めていました。
「なんで、おまえ勉強してなかったくせにこんな点数とってんだよ!」
ちなみに幸広君が悪くはないが良くもないのもいつものことです。
「今回、レポートが多かったから…助かったよ。」
七海ちゃんにレポートを書かせたら、なかなかかないません。
ちなみに咲也君はもっと勉強しろ!と言うべきかよく頑張ったなぁ~って言うべきかたいそう悩んでいました。
で、他の団員たちも保護者代表の暁羅さんに成績表をだします。なぜ暁羅さんかと言うとたんに一番父親に近い年だからです。ふれちゃいけません。
「およ?なんで黒崎さん泣いてんの?」
なぜかいつも脳天気な黒崎さんが部屋の隅でキノコをはやしてました。
「あー、団長は今黒崎なのにいまだに暁羅がチェックしてることと自分はもはや提出するものがない年になってしまったという悲しみからだろ。」
「なるほど~。黒崎さんもう若くないもんね。」
冗談チックに咲也君が笑いながら言いましたが、実は結構図星だったらしくさらに黒崎さんが小さくなっていきます。ちなみにさらに七海ちゃんが追い打ちをかけましたが本人全く気がついていません。
さすがにいたたまれなくなった、亜水弥ちゃんが声をかけようとしたら黒崎さんは立ち上がりなにかを手渡しました。
「な、なんや?」
さすがに構える暁羅さん。黒崎さんは頭を下げながら言います。
「…給料明細です!」
あまりにも必死な彼の姿に止まる団員たち。暁羅さんだけが震えながら、紙を広げ…三秒ほど見たあと静かに閉じました。
「黒崎…これはなんちゅうか…もうちょい…頑張らんとあかんな…。」
うわぁ…小学生の通知票かよ。
とりあえず絶句する一同。確かにあんま仕事してないなとみんな頭のなかで黒崎さんを思い返していました。
「はい!頑張ります。」
本人はきらきらな笑顔。なにやら彼なりには満足したみたいでなによりです。
「まぁ…なんや、みんな自分なりに頑張ったみたいやな。」
一通り目を通すと暁羅さんはなんだか嬉しそうにみんなを見つめていました。
「せやけど、やっぱし一番は今回も咲也やな。」
咲也君が入ってから彼を越えた人は一人もいません。初めは遊んでるくせに…ってみんな思ってましたが、最近では夜中に一人頑張っている姿にみんな気がついていました。
そうしてまた誰からともなく拍手があふれます。
「…ありがとうございます。」
ちょっと照れながら咲也君が頭を下げました。
そしてみんな、彼の成績表に言葉をなくすのでした。
「…すごぃ…全部優だ。」
「しかも科目数も半端ねぇ。」
みんな目を丸くして咲也君を見ています。この人、どうやって練習と運営と勉強と両立してんだろ…。
「…咲也だけ1日が30時間に一票!」
「えっと…兄さんは双子説に一票…かな?」
「あれだよね、某マンガみたいに実はフィギュアなダーリン、かな?かな?」
それぞれが勝手な理論を語り合っています。咲也君はため息をつきながら見つめていました。
「…負けず嫌いなだけに一票~。」
いきなり耳元で黒崎さんがささやきました。ちょっと笑いながら答える咲也君。
「よくおわかりで。」
「まぁな…おまえみてると、感覚がおかしくなるぜ。」
「俺もあんた見てると法律もやらなきゃと思うぜ。」
その言葉に苦笑いを浮かべる黒崎さん。
「俺の立場なくなるから、勘弁しろよ。」
結局、咲也君は評価に見合うだけの努力をしているだけなのでした。ただしその度合いがちょっと人からズレてるだけ。
でもなかなかできることではないので…やっぱし咲也君はスゴいのでした。
相変わらず七海ちゃんに突っかかってくる幸広君。今日は成績発表の日だったのでした。
いやに自信満々な幸広君。そうとう点数が良かったようです。
「私に勝負を挑むなんて…おろかね。」
珍しく自信ありげに七海ちゃんが睨みつけます。二人は違う学校に通っているので厳密には、勝負にならないんですけどね。
せーの!で二人とも成績表をだします。ちなみに保護者な立場の他の団員たちも見ています。
「!?うそ…だろ?」
「にはは…私の勝ちだね。」
正直に言うと幸広君が全体的に75~85なのに対して七海ちゃんは放棄が一つ、点数足りないのが一つ、ギリギリなのが二つなので勝ちかどうかは微妙なラインです。
ただし…そのほかが軒並み90点以上なのです。
「…相変わらず文系科目すげぇな…。」
「100点が4つあるって…もはや学部を間違ってるよね。」
長年、七海ちゃんを見てきた他のかたがたはなんでこいつは心理学部を選んだんだろう…と頭を痛めていました。
「なんで、おまえ勉強してなかったくせにこんな点数とってんだよ!」
ちなみに幸広君が悪くはないが良くもないのもいつものことです。
「今回、レポートが多かったから…助かったよ。」
七海ちゃんにレポートを書かせたら、なかなかかないません。
ちなみに咲也君はもっと勉強しろ!と言うべきかよく頑張ったなぁ~って言うべきかたいそう悩んでいました。
で、他の団員たちも保護者代表の暁羅さんに成績表をだします。なぜ暁羅さんかと言うとたんに一番父親に近い年だからです。ふれちゃいけません。
「およ?なんで黒崎さん泣いてんの?」
なぜかいつも脳天気な黒崎さんが部屋の隅でキノコをはやしてました。
「あー、団長は今黒崎なのにいまだに暁羅がチェックしてることと自分はもはや提出するものがない年になってしまったという悲しみからだろ。」
「なるほど~。黒崎さんもう若くないもんね。」
冗談チックに咲也君が笑いながら言いましたが、実は結構図星だったらしくさらに黒崎さんが小さくなっていきます。ちなみにさらに七海ちゃんが追い打ちをかけましたが本人全く気がついていません。
さすがにいたたまれなくなった、亜水弥ちゃんが声をかけようとしたら黒崎さんは立ち上がりなにかを手渡しました。
「な、なんや?」
さすがに構える暁羅さん。黒崎さんは頭を下げながら言います。
「…給料明細です!」
あまりにも必死な彼の姿に止まる団員たち。暁羅さんだけが震えながら、紙を広げ…三秒ほど見たあと静かに閉じました。
「黒崎…これはなんちゅうか…もうちょい…頑張らんとあかんな…。」
うわぁ…小学生の通知票かよ。
とりあえず絶句する一同。確かにあんま仕事してないなとみんな頭のなかで黒崎さんを思い返していました。
「はい!頑張ります。」
本人はきらきらな笑顔。なにやら彼なりには満足したみたいでなによりです。
「まぁ…なんや、みんな自分なりに頑張ったみたいやな。」
一通り目を通すと暁羅さんはなんだか嬉しそうにみんなを見つめていました。
「せやけど、やっぱし一番は今回も咲也やな。」
咲也君が入ってから彼を越えた人は一人もいません。初めは遊んでるくせに…ってみんな思ってましたが、最近では夜中に一人頑張っている姿にみんな気がついていました。
そうしてまた誰からともなく拍手があふれます。
「…ありがとうございます。」
ちょっと照れながら咲也君が頭を下げました。
そしてみんな、彼の成績表に言葉をなくすのでした。
「…すごぃ…全部優だ。」
「しかも科目数も半端ねぇ。」
みんな目を丸くして咲也君を見ています。この人、どうやって練習と運営と勉強と両立してんだろ…。
「…咲也だけ1日が30時間に一票!」
「えっと…兄さんは双子説に一票…かな?」
「あれだよね、某マンガみたいに実はフィギュアなダーリン、かな?かな?」
それぞれが勝手な理論を語り合っています。咲也君はため息をつきながら見つめていました。
「…負けず嫌いなだけに一票~。」
いきなり耳元で黒崎さんがささやきました。ちょっと笑いながら答える咲也君。
「よくおわかりで。」
「まぁな…おまえみてると、感覚がおかしくなるぜ。」
「俺もあんた見てると法律もやらなきゃと思うぜ。」
その言葉に苦笑いを浮かべる黒崎さん。
「俺の立場なくなるから、勘弁しろよ。」
結局、咲也君は評価に見合うだけの努力をしているだけなのでした。ただしその度合いがちょっと人からズレてるだけ。
でもなかなかできることではないので…やっぱし咲也君はスゴいのでした。
