黒崎さんとの連絡が付かないままに、無駄に時間だけが過ぎていってしまった。咲也兄さん曰く、黒崎さんの携帯は壊れているから連絡をしても無駄。今、空港に連絡を入れているからあまり慌てるな。とのことだった。
「でも…心配だよ。」
海外に一人きりなんて…絶対に我慢できない。自分がホームステイにいったときの大変さを思い出してしまう。
「七海ちゃーん、お鍋ふいてるわよ?」
「…ふぇ!?わ、わ…大変!」
突然声をかけられて私はようやく、自分が料理を作っていたことを思い出した。ちなみにメニューは家にあった食材をいかして肉じゃがである。
「七海ちゃんは案外おどじさんね♪」
「は…はぁ…。」
確かに私は器用ではないし、すぐに失敗ばかりする。でも…今の問題はそこじゃない。
「あの…黒崎さんのこと…心配じゃないんですか?」
どー考えてもこっちのが気になる。というか、気にならない方がおかしいでしょ??
「…大丈夫よ…。」
黒崎さんのお母さんの声は優しく、しっかりとしていた。
そっか…私なんかより黒崎さんのこと分かってるもんね。私は何となく安心した。
「一護は、方向音痴だから♪今頃きっと、アフリカあたりにいるわよ♪」
どーしよう…なんかあり得そうな気がしてならない。もはやつっこんだら負けな気がした。
ご飯の支度ができたから部屋でパソコンをいじっていた咲也兄さんを呼んできた。どうやら一応はネットで各部署に問い合わせをしていてくれたようだ。
「お、肉じゃがうまそ~。」
席に着くと楽しそうに箸を持った。なぜか黒崎さんのお母さんも楽しそうに箸を持った。私だけが憂鬱な気分で箸をとった。
「うまい!やっぱ七海の料理が一番落ち着くわ。」
兄さんがにこにこ笑いながら私をみた。なんか嬉しかった。もっと食べなよ!って皿を渡そうとしたその瞬間兄さんのお皿の中身がすべて消えた。呆然とする私たち。
「本当においしいわぁ。もぅ、お母さんなのにケチもつけられないなんて…本当にいいお嫁さんを見つけたわ。」
…黒崎さんのお母さんがものすごいスピードですべてを飲み込んでいた。さすがに…さすがに返す言葉がなかった。
「いい加減にしてください…七海は俺の嫁です!」
兄さんが睨みつけた。
「いいえ、七海ちゃんは黒崎家の嫁よ!」
負けずに黒崎さんのお母さんも睨んでいた。
…嫁、嫁って、某掲示板じゃないんだから…さすがに頭を抱えたくなった。そんなことより…大切なことがあるでしょうに?
「七海ちゃん!理系男子と文系男子どっちが好き?」
いきなりな質問だった。とっさに答えてしまった。
「へっ?理系ですかね?」
なんとなく、男の人は理系の方が好みだった。
「ザックスとクラウドどっちが好き?」
なんだか早くも質問がぶっ飛んだ。
「今はザックス…かな。」
「いきなりスクワットするのは?」
「へ?…っとまぁいいんじゃないですか?」
黒崎さんのお母さんの顔がゆるんだ。そして咲也兄さんに言いはなったのだった。
「ほらね、七海ちゃんは一護が大好きなのよ!」
…今の質問からいくと私が好きなのはザックスってことになるんじゃ?
咲也兄さんは珍しくなにも言わなかった。
「かまいませんよ、俺が七海を思う気持ちは変わらないのですから、あなたがたがどんな風に思われても…」
一呼吸おいた。
「俺は七海を愛してますから。」
満面の笑顔…せりふがあまりにも甘すぎて、胃もたれを起こしそうだった。
「なによ!私だって七海ちゃんを愛してますから!」
こうしてまた二人の不毛な戦いが始まったのだった。私は心の底から願っていた。どうか、どうか早くに黒崎さんが帰ってきますように…って。
もはやこの二人にはつっこんだら負けな気がした。
「黒崎さん…今頃なにしてるんだろ…。」
空は真っ暗で…なんとなく、いやな予感が頭をよぎった。
「でも…心配だよ。」
海外に一人きりなんて…絶対に我慢できない。自分がホームステイにいったときの大変さを思い出してしまう。
「七海ちゃーん、お鍋ふいてるわよ?」
「…ふぇ!?わ、わ…大変!」
突然声をかけられて私はようやく、自分が料理を作っていたことを思い出した。ちなみにメニューは家にあった食材をいかして肉じゃがである。
「七海ちゃんは案外おどじさんね♪」
「は…はぁ…。」
確かに私は器用ではないし、すぐに失敗ばかりする。でも…今の問題はそこじゃない。
「あの…黒崎さんのこと…心配じゃないんですか?」
どー考えてもこっちのが気になる。というか、気にならない方がおかしいでしょ??
「…大丈夫よ…。」
黒崎さんのお母さんの声は優しく、しっかりとしていた。
そっか…私なんかより黒崎さんのこと分かってるもんね。私は何となく安心した。
「一護は、方向音痴だから♪今頃きっと、アフリカあたりにいるわよ♪」
どーしよう…なんかあり得そうな気がしてならない。もはやつっこんだら負けな気がした。
ご飯の支度ができたから部屋でパソコンをいじっていた咲也兄さんを呼んできた。どうやら一応はネットで各部署に問い合わせをしていてくれたようだ。
「お、肉じゃがうまそ~。」
席に着くと楽しそうに箸を持った。なぜか黒崎さんのお母さんも楽しそうに箸を持った。私だけが憂鬱な気分で箸をとった。
「うまい!やっぱ七海の料理が一番落ち着くわ。」
兄さんがにこにこ笑いながら私をみた。なんか嬉しかった。もっと食べなよ!って皿を渡そうとしたその瞬間兄さんのお皿の中身がすべて消えた。呆然とする私たち。
「本当においしいわぁ。もぅ、お母さんなのにケチもつけられないなんて…本当にいいお嫁さんを見つけたわ。」
…黒崎さんのお母さんがものすごいスピードですべてを飲み込んでいた。さすがに…さすがに返す言葉がなかった。
「いい加減にしてください…七海は俺の嫁です!」
兄さんが睨みつけた。
「いいえ、七海ちゃんは黒崎家の嫁よ!」
負けずに黒崎さんのお母さんも睨んでいた。
…嫁、嫁って、某掲示板じゃないんだから…さすがに頭を抱えたくなった。そんなことより…大切なことがあるでしょうに?
「七海ちゃん!理系男子と文系男子どっちが好き?」
いきなりな質問だった。とっさに答えてしまった。
「へっ?理系ですかね?」
なんとなく、男の人は理系の方が好みだった。
「ザックスとクラウドどっちが好き?」
なんだか早くも質問がぶっ飛んだ。
「今はザックス…かな。」
「いきなりスクワットするのは?」
「へ?…っとまぁいいんじゃないですか?」
黒崎さんのお母さんの顔がゆるんだ。そして咲也兄さんに言いはなったのだった。
「ほらね、七海ちゃんは一護が大好きなのよ!」
…今の質問からいくと私が好きなのはザックスってことになるんじゃ?
咲也兄さんは珍しくなにも言わなかった。
「かまいませんよ、俺が七海を思う気持ちは変わらないのですから、あなたがたがどんな風に思われても…」
一呼吸おいた。
「俺は七海を愛してますから。」
満面の笑顔…せりふがあまりにも甘すぎて、胃もたれを起こしそうだった。
「なによ!私だって七海ちゃんを愛してますから!」
こうしてまた二人の不毛な戦いが始まったのだった。私は心の底から願っていた。どうか、どうか早くに黒崎さんが帰ってきますように…って。
もはやこの二人にはつっこんだら負けな気がした。
「黒崎さん…今頃なにしてるんだろ…。」
空は真っ暗で…なんとなく、いやな予感が頭をよぎった。
