安らかな日々が続いていた・・・・。本当に毎日が・・・優しくて、楽しくて・・・夢なら覚めないでほしかった。

俺が守ることのできなかった人たちと、一緒に過ごせる日々が来るなんて。

罪って・・・許されるのだろうか?

きっと二人は笑って言うんだろうな。


『許されない罪なんてないんだよ』


エアリスの家に転がり込んで早くも1カ月が過ぎようとしていた。

なんでも屋にもじょじょに仕事がはいるようになってきた。


「ザ・田舎者」という名前をザックスが自信満々に言ったらエアリスが珍しいことに苦笑いを浮かべていた。

「・・・・センスないね。」ってつぶやかれてザックスは大きく肩を落とした。

自分的には・・・最高傑作だったらしい。

俺も、センスはないなと思った。

それからエアリスの提案で「ストライフデリバリー」っと名付けられた。

・・・・聞き覚えのある名前に、イヤな光景が頭をよぎった。単にゴロがいいからつけただけだとエアリスは笑っていた。


あっという間に俺たちには仕事がはいってきた。

というか、ザックスの人脈があったからこんなに早く、軌道に乗ったのだ。

みんながザックスのことを知っていた。ソルジャーだからとか、英雄だからとか・・・そういうのを抜きにしてもザックスは有名人だった。

なんとなく・・・・羨ましかった。

ザックスは俺にないものをたくさん持っている。

俺は・・・俺はソルジャーにすらなれなかったのに・・・。


プルルルルルルル・・・・電話が鳴り響いた。

仕事の依頼だろうか・・・?俺は受話器を取った。


「はい、もしもし・・・ストライフ・・・・」


「喜べ、お仕事の依頼だぞっ、と。」


レノ!?ザックスも俺も神羅カンパニーを辞めた身だ。そんな俺たちに・・・仕事??


「・・・なんだ・・?」


俺は声が震えていた。

イヤな予感がした。・・・なんだ・・・こいつは・・・なにが目的なんだ。


「元ソルジャーの力が必要なんだぞ、っと。」


そして・・・・そこから先の言葉は、俺の前から光を奪い去っていった。

信じたくはなかった・・・そして、俺は自分の甘さを思い知った・・。


ー反神羅組織アバランチの撲滅だぞ、っとー


レノは明るく言い放ったのだった。