水曜日は授業がちょっと楽なのでゆったりとできます。久しぶりにしほんとも話せたし楽しかったにゃーただし・・・やらねばならないことはたくさんあるのですが(-_-;)やる気が起きないダウンダウンあーなんとかしないとだめだなぁあせるあせる執事が欲しいです(爆)
そんなこんなでいろいろ私も知らなかった新事実が分かってきたという…今回はヤンデレはなしで。説明多いです。「見習いサンタのプレゼント⑮」↓犠牲を払わないと幸せになれない・・・そんな現実は受け入れたくない。





せっかく病気を治してあげたのに…その言葉が響きわたり急に頭の中がクリアになった。そしてまるで体が浮かぶような感覚に襲われ…俺の意識は薄れていった。

白い壁が印象的な病室で俺は高校生にもなったのに泣きながらベットに横たわる女性…母さんにすがりついていた。

「雅人、あなたしか…いないの…ちづるのことを守って…あげてね。」

苦しげに一言一言、言葉を紡ぐ母さんの姿があまりにも痛々しくて…見ていられなかった。

そうだ、俺の名前は二階堂雅人。

資産家の父と優しく家庭的な母の元に生まれた。4歳年下の妹、ちづるは幼い頃から心臓に重い障害を持っていて、正直俺はどう接したらいいのかよく分からなかった。それでも毎日みんなが笑っていて幸せだった…こんな幸せが明日も続くのだと信じていた。
ある日、父さんが事故にあった。一瞬のことだったそうだ。病院に駆けつけたときには、もう息がなかった。何かが足下から音を立てて崩れだした。父さんを失ったことで家族は不幸の渦へと吸い込まれていった。
幸い、父さんが残したお金で暮らしに困ることはなかったが、いつの間にか父さんを失った悲しさとちづるの看病に追われ…母さんの体は病魔にむしばまれていた。
気がついたときには手遅れで…俺は言葉がでなかった。

「でも…俺は…ちづるとどう接したらいいのか…分からないよ…分からないんだよ…だから母さん…いなくならないでくれよ。」

嗚咽混じりになりながら必死に母さんをこの世につなぎ止めようとした。母さんは微笑みながらもう…動かすことも難しい手で俺の頭を撫でた。

「大丈夫…雅人…あなたは優しい子だから…ちづるは…あなたが…大好きだから…。」

「お兄ちゃん、お母さんどうしたの?」

看護婦さんにつれられてちづるが病室の入り口に立っていた。

「ちづる…お兄ちゃんと仲良くするのよ…大丈夫よね…?ちづるはお兄ちゃんのこと…大好きだものね…。」

ちづるがパタパタと駆け寄ってくる。そして無邪気に微笑んで見せた。

「うん!ちづる、お兄ちゃんのこと大好きだよ。だから大丈夫だよ。」

母さんは俺にゆっくりと視線を向けた。俺は涙を拭いて、精一杯の笑顔を作って見せた。

「…守るよ…俺、ちづるのこと…守るから!大丈夫だよ…母さん。」

「…良かった…」

母さんは幸せそうに目を細めたあと、静かに瞳を閉じ…その目は二度と開くことはなかった。


俺は…なにがあっても家族を…ちづるを守ると心に決めた。