第1回が好評につき(嘘)、懲りずに今回も紹介させていただきます。

では、早速。


① ドビュッシー/牧神の午後への前奏曲
聴いているCD : ピエール・デルヴォー指揮コロンヌ管弦楽団(TOCE-13390)



フランス象徴派のマラルメの詩「牧神の午後」を音楽化しようとしたこの作品は、まるで真っ白なキャンバスに、鮮やかなパステルカラーで無秩序に絵を描く。そんな印象を受けます。

初心者でも作品の解説書などを読みながら聴いてみると、表現されている情景が理解しやすいのではないかと思います。

木管楽器とハープが奏でる幻想的な世界、弦楽器が紡ぎだす高揚感を堪能してください。


デルヴォー指揮コロンヌ管弦楽団演奏のこのCDは、洗練されているとは言い難いものの、詩の情景を素朴に表現してくれているところが素敵です。


② ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲第1番
聴いているCD : サラ・チャン(Vn)、クルト・マズア指揮ドレスデンフィルハーモニー管弦楽団(9670042)



数多くあるヴァイオリン協奏曲の中でもお気に入りの作品です。

力強くかつ雄大な第1楽章、ひたすら美しい第2楽章のアダージョ、華やかで凛とした第3楽章。
全体的にコンパクトにまとまってますが、ヴァイオリンの見せ場は多く、音色の素晴らしさを再認識できる作品ではないでしょうか。

僕にとって第2楽章のアダージョは、すぅーと胸のモヤモヤを消してくれる精神安定剤のような旋律です(笑)


CDのサラ・チャンは、韓国系アメリカ人のヴァイオリン奏者。

僕が最初に耳(目)にしたのはYouTubeの動画で、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲です。その映像を視て、気になりCDを買いました。

この奏者の持ち味でもあるダイナミックで力強い演奏に加えて、第2楽章ではマズアのサポートもあり、とても優美な演奏を披露しています。


③ ショスタコーヴィチ/交響曲第5番
聴いているCD : マリス・ヤンソンス指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団(TOCE-9541)



歴史的評価や時代背景なんかは抜きにして、とても魅力的な作品です。

各楽章に、はっきりした緩急があり、打楽器、金管セクションで派手に鳴らすと思えば、ハープと弦楽セクションでしっとり聴かせるといった交響曲の魅力がギッシリつまった作品ではないかと思います。

特に第3楽章の悲痛な叫びから、鎮魂の祈りのような静謐な旋律は、思わず目を閉じて聴き入ってしまいます。


CDのヤンソンス指揮ウィーンフィルは、ムラヴィンスキーもバーンスタインも聴いた上でのチョイスです。

最終楽章冒頭は異色ですが、第3楽章は美しく、ウィーンフィルの確かな技術による演奏は、純音楽として素晴らしいです。


今回の一言。
マーラーの交響曲第5番第1楽章冒頭と、メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」の「結婚行進曲」の冒頭って、ホント似てるわ~。