実家に戻るとかえでが逃げの体勢で身構えますが、私と分かると『なんだ、びっくりさせないでよ』って立ち止まりシバシバと目を細めます。
ここまで来るのに苦節何年……感無量でございます。
今日もかえでは日に数回のパトロールに出かけます。窓を開けてあげると縁の下で体をひとしきりくねらせ、凛々しく前を見据え歩き出すのを見送り、私達は無事の帰りを待ちます。
しばらくするとかえでの合図。首輪の鈴の音が聞こえました。
鳴り物を背負っていても獲物を捕らえるかえで。鈴を取ってあげればいいのですが、それでは帰ってきたことが分からなくなってしまいます。なのに捕らえるんです。今はそんなおともらちを家に招待する回数もだいぶ減りました。かえでも9歳、年齢重ねて丸くなったのかな……
とは言えまだまだ若い者には負けん!身体能力は我が家の猫イチなんですが、この日はちょっと違ったんです……
窓を開けて名前を呼ぶと、凄い勢いで目の前を通り過ぎていきました。
勢い余って通り過ぎたかな……?
いや、こんなこと普段はない、何かあったと思うべき!
通り過ぎた先に目線をやると、私道向こうのフェンスに一気に駆け登る姿が見えました。
その下を白猫さんが声も高らかに叫びながら練り歩いていました。
しかし私の気配を感じたか、事も無しに去ってくれました。
すぐさまこちらに戻ろうとするかえで。うちのまる達なら安全確認もままならず、側に潜んでいる猫に返り討ちにも合うのでしょうが、かえでが来るということは、安全であると言うこと。その信頼度の高さは大したものです。
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出ました、我が家の猫シリーズ第三弾!よろしくお願いします