ずっと気になっていた「タロウのバカ」をようやく観ました…!

いろいろな方の感想を見ると、YOSHIさんの演技を絶賛している方が多いように見受けられました。

が、私は個人的には、YOSHIさんよりも、スギオを演じている仲野太賀さんの演技に引き込まれました。

 

タロウについて書かれているサイトやブログは多々あると思うので、私の一番好きなスギオについて語っていこうと思います。

 

 

さてさて。

菅田将暉さん演じるエージと、YOSHIさん演じるタロウに比べ、スギオはめちゃくちゃ普通の子なんですよね。

そして、普通の子故にエージとタロウにとっては必要な存在だったんですね。

ひいては、この映画にとって欠かせない存在だったのだろうと感じました。

なんていうか、エージとタロウだけだと、ぶっ飛んだ人間のぶっ飛んだ話になってしまう気がするんです。

それをギリギリ私たちの世界に留まらせているのがスギオなのだというのが私の感想です。

だからこそ、エージの心のむしゃくしゃしている部分やタロウがエージとスギオを失って喪失している部分に共感することができるのではないでしょうか。

 

うーん、いまいちまとまらん…。

 

とりあえず、スギオのシーンで一番好きなのは、ホテルで洋子から色々話をされているシーンですね。

あそこの仲野さんの演技、めちゃくちゃ良かったもん。

「静止画?」ってくらい微動だにせず、洋子が「ピアノを聞いてくれて〜」のシーンでごくっと唾を飲み込んで喉仏が上下した時なんて、ほんと切なかった。

監督の指示か仲野さんの演技かは分かりませんが、あそこすごくいいなーって。

洋子の話す内容っていうのは、多分スギオのこれまでの暮らしからかけ離れたもので、理解が追い付かずに頭がショートしている感じ。

だけど、二人の共通の思い出であるピアノの話になって、我に返るっていうのがすーごく表されているように感じました。

 

それと、エージとタロウに「洋子に告白された」って言って、一人になった後のシーン。ここもいいよねぇ。

めちゃくちゃ嬉しそうに報告しているのに、ひとりになった途端一気に暗い目になるのにグッと引き込まれました。

洋子の気持ちを知ったが故に、これからの自分に絶望しか抱けなくなってしまったんだろうな。

その後の鏡に向かって拳銃構えているシーンとかもすごくよかったもん。

色んな顔をして自分の死顔決めてたのかな?

「あ〜これくるよくるよ〜」って思ったら来ちゃったもんね…。

いやーな感じの笑顔があんなに胸にぐっさり刺さるとは思いませんでしたよ、はい。

 

今回の菅田さんが動の演技だとしたら、仲野さんは静の演技ですね。

そもそも私菅田さんの演技好きなのでどうしたって贔屓して見てしまうんだけど、途中から仲野さんが気になってしゃーなかったもんね。

にしても、最近銀魂2見たばっかりだったので、菅田さんのカメレオンっぷりに脱帽しかなかったわ。

 

 

あ、あと、私はYOSHIさんの演技は単品のところは大好きです。

公園で女性に絡むシーンとエージの死に涙して吠えるシーンはとても良かったと思います。

ただ、3人でのシーンだと、どうしても菅田さんに目がいってしまうのは、私が菅田将暉大好きマンだからでしょうか笑

個人的には、とにかく仲野太賀さんという素敵な俳優さんと出会えてやったね!な映画でした。

 

あー!それから書き忘れていたけれど、この「タロウのバカ」という作品、どことなく寺山修司っぽさを感じたのは私だけかしら?

「田園に死す」を見たときと同じような感覚があったから。

もしも同じようなことを感じた方がいたら、コメントください!!