さびしくなる。
クルマを運転していると、事故車を見ることがある。


原形をとどめていない。
「あそこ運転席だったんだろうな」
「かわいそうに」
とおもう。
こうもおもう。
「原形とどめてないし、即死だろうな」

少し離れたところに、トラックが。
少ししか潰れてない。
「痛かったろうけど、骨折かな?」
「死ななくてよかったなと思うものの、
相手は死んじゃってるし、どう思うのだろ?」
とも思う。

ニュースを見た。
小さめのクルマ。
とはいえ、白ナンバーで、小型の乗用車かな?
車種がわからないほどだった。
60代の夫婦だったらしい。
二人とも亡くなったらしい。


ぶつかった車は映らなかった。
こちらも高齢の男性。
事故直後に病院に運ばれ、
骨折したものの、命には別条ないとか。

「命があってよかったな」
と思う半面
「起きた瞬間に殺人犯」
とも思った。

殺人犯になるために何年も運転してきたんじゃないだろうに。
「自分が自分である」と、『個』をアピールしたくて、
運転を続けてきたんじゃないかな?

「気を楽に持て」と、言うかも知れない。
でも、気を楽に持っても、
死んじゃった人は生き返らない。
そして『殺人犯』というレッテルは、一生付きまとう気がする。


免許返納してれば、こんなことにならなかったのかもね。


高齢者の事故とか逆走。
とりだたされるけど、

そういう問題じゃなく、
返納できるインフラから整備するのが、
高齢者を守ることになるのかもね。