揺れる船の上で、夕日を見ていた
雲で光を失っていた夕日は、次第に光を取り戻し、私の目を白くさせた
太陽とも名をもつそれに、見つめられている気がした
私のことを悟っているかのように見てきた
だから私は、それがいなくなるまでじっとみていた
考えるよりかは、ぼーっとしていた方が気が安らぐ
テレビにも飽きて、私は船室に戻ると彼女たちは起きていた
ホッとした
寝れない私は一人で外にでていた
今の私が一番辛いのは、話し相手のいない時間
どうにもならないことを考えては、泣きたくなる
一人で家にいるよりかは落ち着いた時間を過ごせているが
二人が寝てしまうと、私はまた一人に戻る
私も寝てしまえばいいのだが、眠りにつくまでの間に考えてしまい、目が覚めて寝れなくなる
泣く場所を求めてうろうろしては、また船室に戻ってくる
そして、頼りにしていた薬を持ってくるのを忘れてしまった
薬に頼らずともすぐに眠りにつけるぐらいの疲労が私におそってくるのを、願うしかない
彼女たちはまた眠りについたので、お風呂時間でも調べに行ってこようかな
そろそろケイタイの電波も届かなくなるだろう
気持ちを吐き出すこの場所も使えなくなる
そろそろおわりにしようか。