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朝顔、昼顔、夕顔(または夜顔)と、なかなかいいネーミング

だと思う。

見ればちゃんと、朝、昼、夕の顔をしている。

だが朝顔、夕顔はイメージがはっきりしているのに、昼顔は

なんとなくぼやけた存在だと言えなくもない。

しかし、写真のとおり、昼顔はこざっぱりとした普段着姿が

似合う、いかにも性格のよさそうな表情が好ましい。

朝顔も夕顔も、昼顔に比べると、それぞれなにか言いたそう

なので、つい、お伺いをする姿勢になってしまうのだ。

まさに「かんばせ三様」だ。

などとエラそうに見比べているように書いているが、実は、

私のイケナイ癖のひとつに、『人の顔を覚えない』という

やっかいなものがある。

人と面していても、顔の造作をはっきりと見ていないらしい。

なんというか、だいたいのイメージで覚えているらしい。

しかもイメージでグループ分けをしているらしい。

だから、時に失敗する……こともある。

おなじグループの中で取り違えるのだ。

思うに、私は「顔」としてではなく「かんばせ」つまり

「顔つき」として見ているんじゃないかと思う。

Img_5221こちらは、 愛らしいかんばせの

スズメ。

なぜかあまり逃げないで、

ちょっとこちらを意識している

ようだ。

スズメも昼顔に似ている。

カワセミやうぐいすに比べて、普段着のつつましい愛らしさ。

Img_4234_1 おっと、こちらのハトも

昼顔グループですな。

カワセミは朝顔グループ。

うぐいすは夕顔グループ。

ということになるかな。

ああ、そうだ、これをやるからいけないんじゃないか。

どうもね、境界線が好きじゃないんだ。

いろいろなものが混ざったところから、なにか

新しい芽を見つけたい、という性癖が、人をはっきり

認知しないことにつながっているのかもしれない。

(あ、これは言い訳めいてるな)

そういえば、「かんばせ」って、なんだろう?と古語辞典を

調べてみたら、「かほばせ」の音便型とあった。

そして「はせ」はおおむね 印象という意味で、「かほばせ」

のほか、「こころばせ」「こしはせ」などがあると。

「こころばせ」→心馳せ、で気持ちを外に走らせること。

つまり気を利かせること。

「こしはせ」→腰の動きによって感じられる印象。

挙動不審、なんていうのがこれかな。

とまあ、とにかく、内なるものが外へ走り出てきて感じ

とられてしまう…ということだね。

おお、昼顔のおかげで、いつになく勉強できた。

あとは、きちんと人の顔を覚えること!

Img_5200 ←今朝、近くの栗林で

Img_5227  こんな可愛い

かんばせを

見つけた。