私は病室内の家具や物品のレイアウトに、特に気を付けています。
ベッドとテーブルの位置関係、テーブルの上の物品の配置、テレビの位置や向きなどは特に配慮しています。
適正に配置しないとストレスの元になるからです。
長い入院生活。出切る限り快適に過ごしたいものです。
建築デザイナーには、空間把握能力が求められます。
私は、大学で建築工学を専攻しましたが、生徒たちは担当教官から、空間把握の重要性を教えられました。
常時、メジャーを持参し、ものの位置や寸法をmm単位で計測し、快適と感じる数値を頭に入れておくというものです。喫茶店に入ったらテーブルの高さと椅子の高さを計るといった具合です。
20世紀を代表するフラン人建築家「ル・コルビュジエ」は、自ら考案した「モデュロール」という寸法体系を住宅などの設計に用いていました。
モデュロールとは、「人体の寸法(約183cm=コルビュジェの身長)」と「黄金比」から作った数値です。モデュロールを使うと、人が腰掛けやすい椅子の高さ、登りやすい階段の高さなどを求めることが出来て、快適な住宅を設計することができます。
現代では、モデュロールは「モジュール」と呼ばれ、建築以外でも設備や機械分野などで使用されています。
我が国でも、住宅建築では、一間(いっけん)と呼ぶおよそ1.82mという寸法単位が古くから使われています。日本人の体格に合わせて作られた単位です。畳の長いほうのサイズも一間です。
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私は自室のレイアウトを、モジュールの概念を利用して配置しています。例えば、テーブルの高さは、ベッドの高さより、身長サイズ(1720mm)の1/10が適正寸法なので、約172mmを使用しています。
メジャーは病室に持参していなかったので、A4サイズの用紙(横が210mmでなので、用紙を充てて確認しています
テーブル上の物品類は、使用目的と使用頻度に合わせて、配置位置を決めています。
適切な配置を行うと、ストレス軽減につながりますので、ぜひ皆さんもお試しください。