オフロードにはスリッパークラッチは必須なので、取り付けを検討します。

 昔はタイヤやアンプの性能が良くなかったので、スリッパーで余分なパワーを逃がし運転しやすくしていたのですが、今は駆動系の保護とT社のローコストモデルの場合ギヤー比が固定なので、スリッパーを組み込むことでモーター位置が固定でもスパギヤーとピニオンギヤーの組み合わせでギヤー比が変えられ、使えるモーターのバリエーションが広がります。

この車はDT-02に似たシャーシかと思いきやスパギヤー等ギヤボックス内の構造はグラスホッパーに近いものでした。

左がグラスホッパー、右がブリッツァービートルで歯数と厚みが違うだけなので、TT-02の自作スリッパーをアレンジして作ったグラスホッパー用のスリッパーと同じ構造のスリッパークラッチを作成してギヤーの位置、厚みを調整します。

TT-02用スリッパーの作り方は詳しくネットで紹介されているものがありますのでそちらを参照ください。

使用する部品はこんなものでしょうか。

TT-02用と変わる点はベベルギヤーが08ピッチ、内径φ5のピニオンと1160ベアリングの位置です。

使う車種に応じてピニオンとスパの歯数が変わります。

軸受けはギヤーボックス内の片側をφ8に広げ850ベアリングを打ち込むのですが、この車のギヤーボックスはφ8のプラスチックボスにφ5の穴が開いているのでφ8に広げられません。

 そこでボスをベアリングの厚み分削って低くして、内径φ8の金属パイプを被せベアリング受けを作りました。

反対側はクラスホッパー同様ベアリングより少し小さい貫通穴を開け、テーパーを付けてベアリングがぶれないようにします。

ギヤーの位置、寸法をシムで0.1mm単位で調整しては組み立て、分解して再調整の繰り返しで、グラスホッパーの時と同様にこの部分に時間がかかりました。

 やっと完成と思いきや問題が。

 リアサスのアッパーアーム取り付け部とスリッパーのテンションスプリングが干渉します。

取り付けネジを短いものに変更してアッパーアーム側も削り、ギリギリセーフ、駆動系の完成です。

 ギヤー比はノーマルより少しハイスピード仕様にしておきました。