校内読書感想文コンクール優秀作品 | M A K O ' s L I F E

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生きた足跡


           太宰  治  『 人間失格 』

 

             作者との共通点


 この本を手に取った理由は、単に太宰治の本を読みたかったからだ。

何故かというと、私の好きな芸能人が太宰治のファンであり、どんな作家でどんな作品を書くのか

何故その芸能人が太宰治のファンであるのかが気になったからだ。

別に太宰治に固執している訳ではない。

どちらかというとその芸能人に固執していて、その人のことをもっと知りたいという 

ただの欲求からだと言っていい。



 作者の数々の作品の中で、私はこの『人間失格』を選んだ。

別に深い理由はない。

視野に入れていた課題図書である『パンドラの匣』が無かったからだ。

それでも他の作品にしなかったのは私の当初の目的から逸れるからで、このことから

私の作者に対する興味の源は別にあり、特にこれといった共通点も無く、

それを知る術も分からない私は、作者についてその芸能人のことを除けば一切興味が無く

当然情報も入ってこない訳で、太宰治という作家と何の関係もないということが

おわかりいただけるだろうか。



 この本を読んで感じたのは、主人公に対する強い親近感だった。

とても暗い文章で、読んでいてだんだん顔が歪むほどだったのが

それと共に妙な親近感を感じどんどん引き込まれていった。

 主人公は、家族の前でも友人(主人公はそんな対象はいないと考える)の前でも

ひたすら道化を演じていた。

それが上手くいってその後ずっとこれは続くのだが、その間に何度か

その道化を見破られることがあった。その時主人公は、その見破った人に対して

もの凄い恐怖を感じ、人生の終わりのような敗北感すら覚えているようだった。

この人は生きていて楽しいのか、いや、この人には生きているという感覚があるのか・・・。

私は何だかとても気の毒に思っていたたまれなくなった。

 でもよく考えると、この道化というものが私の中にも少しは存在しているような気がして

読んでるうちに、私は主人公のことをあまりひどく言えないんじゃないかと思い始めた。

まるでもう一人の自分の人生を見ている気がして、とても不快になった。

それと同時に、そういえばあの日あの時あんなことがあったが、私は主人公と同じことをしたな・・・

という感じで、沢山のことを回想した。

でもそれも不快というか、なんだか恥ずかしくなり、私は今まで何をしてきたんだと反省すらした。

もしかすると私は主人公と他にもたくさんの共通点があって、これは自分のことだと考えて、

しっかり受け止めなければいけないと思った。

 主人公は人生の中で何度か自殺を試みている。それらはもちろん上手くいかなかったようだが

作者はというと、妻がいるのにもかかわらず別の女性と入水自殺を図り、静かに死んでいったそうだ。

妻と娘を残して死んだというのだ。作者はどれだけ孤独を感じていたのか

演じることによってさらに自分を追い込み、人生をまるで楽しもうとせず、ただ存在している

だけのように感じた。

 主人公や作者を追いつめることになったこの道化だが、これは私たちの生活にも

普通にあることではないだろうか。 道化に限らず、演じるということは常に自分と

隣り合わせのような感じで、これをしないと人に気を遣わせてしまったり、自分の精神を

安定させることもできないのではないか。

芸能人はこのことをより身近に感じているはずだ。

あれこそ道化、演じることで成り立つ世界で、どこにでもいる一般人に比べれば

この作品との間に感じる親近感というのは強烈なものであろう。

実際 芸能人とほど遠い、ただの凡人ある私がこの親近感の原因として考えたのは

人々が抱くその人のイメージ、所謂個々のキャラクターの存在にあるのではないかということだ。

キャラクターが定着すると、どうしても演じることを要求されるため、内面の自分との間に

葛藤が生じるからではないのか。

しかしこれは私たちの生活にもごく普通に存在していると言えよう。

 キャラクターというのは誰しもそれぞれ存在するもので、それがあってこそ自分が成り立っていて

もちろんそれを作ったのも最終的には自分であり、逃げてしまえば当然自分に降り掛るのだから

それを最後まで演じきることが妥当なのかもしれない。

 人間だれしも理想を持って生きているのだから、その理想に近づくためには演じることしか

方法がないからだ。

このように考え方を変えれば、演じることが生きるということで、作者にそれができなかったのは

非常に残念に思う。

「 恥の多い生涯を送って来ました。 」という文が冒頭にある。

作者は自分が辿った末路をこの一言で片づけようとしている。

どうやら作者は、自分に対しての理想が高かったようだ。

理想は全て自分の内面から出て叶えるものだ。

理想を追い求め過ぎて最終的に自分を見失ってしまえば、あてもなく疑問を抱きながら過ごすのも

理解できる。

今このように語るのは私の内面だ。驚くほど客観的で、それでもって、冷めている。

人間はそれを他人に知られたくないがために、もう一人の理想の自分を作り、

そのマニュアルに沿って動いている。

それがいつしか夢へ変わり、生きる糧となるのだろう。        


 


     今日、学校の文集に出ていた 娘の感想文を目にして

  この親バカは、ブログに残しておきたく、やっと今、打ち終えました。(;´▽`A``


  ちなみに、彼女が愛する芸能人は、御笑い芸人 ピースの 又吉さんです。(笑)

 素朴で、不思議な感じで、なにかを秘めてるような・・ マコも嫌いじゃぁないなぁ~^^


 娘よ! そんな彼氏を、早く連れてきてぇ~~目