先週のメモリアルデーの週末はフリート・ウィークと重なり、アメリカ海軍などの大型戦艦がハドソン川などに停泊していて、セイラー服の軍人さん達がマンハッタンの街を彩っていました。その時の様子はこちら。

 

メモリアルデー当日は、前日の夜に日本式居酒屋で会ったうちの旦那Dと同じ高校出身の将校さんの勧めで、彼の職場である大型戦艦を訪問してきました。郊外に住んでからというもの旦那Dも私も休日にマンハッタンに出るのは億劫なんですが、当日は快晴でまさに外出日和。さらに、米軍の現役で同郷の将校さんからわざわざ電話番号までもらったので、この日はDは乗り気でした。私的にも、イケオジな将校さんにまた会えるのは嫌ではない。ということで、いそいそ出かけました。このブログにもパーティーホストとしてよく登場する、Dの元同僚でゲイ友のAさんとはこの日ランチする予定でしたので、誘ってみたところゲイ的視点な興味津々で参加。

 

ハドソン川86−90埠頭あたりに数隻の戦艦が停泊していました。

 

着いたらいつでも電話して、と言われていたのですが、いざハドソン川の埠頭に行くと、船の巨大さに圧倒され、本当に連絡してもいいものか不安になりました。それに、一般公開日なので入場の列が幾重にもなっており待ち時間も長そう。シャイなDは電話するのを躊躇していましたが、私はもしかしたらこの行列に並ばなくても将校さんが別の入り口から入れてくれるかも?との邪心が働き、Dに電話させました。しかし、電話しても留守電。列に並んでる間返信があるかなと待っていましたが、折り返しの電話はありませんでした。少しがっかりでしたが、酒場での出会いだし、なんとなくこうなるだろうな〜とは思っていたので、純粋にこの巨大戦艦の見学を楽しもうと気を取り直しました。大きすぎて全体の写真が撮れないのですが、この船、航空母艦(aircraft carrier)と言うそうです。

 

その大きさに圧倒されます。

 

30分くらい行列で待ってついに航空母艦に乗り込みます。Dは興奮気味。

 

入り口のホールのようなスペース。兵士たちを激励訪問する大統領がスピーチする場所にも使われる

 

あまり船の構造のことはよくわからないのですが、船内には戦車が何台も陳列されていました。戦車一台でも何十トンもありそうですが、それすら軽そうに見えてしまうこの巨大な戦艦です。この日は訪問者達が写真を撮ったり、車体に触れたりしていましたが、「花より男子」な気分の私は、あちこちで鋭い眼差しで見張っている兵隊さん達に萌えました。(笑)船内見学ツアーはグループに分かれて現役水兵さんが先導してくれました。結構混んでいて、紛れてどこか船内に隠れて居残りもできそうな感じでしたが、誰かがちょっとでもコースを外れるとすぐに注意していましたので、皆さん相当目視訓練されているのだなと思いました。

 

この水兵さんは我々のツアーガイド。後ろの戦車にいる人たちも本物の軍人さんたち

 

見学客が立入禁止区域に入るとすかさず注意する見張り役の水兵さん(左)。

 

そしてツアー一行は、長い坂道のような船内の通路を歩いて、甲板へ出ました。またこれがでかい!航空母艦というように、洋上で航空機の発着を行うための船なので、甲板は滑走路兼駐機場のようになっています。この甲板から見渡すマンハッタンのビル群、なかなかこの角度から見ることはないので新鮮な眺めです。小室夫妻の住むヘルズキッチンあたりも見渡せます。

 

甲板からマンハッタンのスカイラインをのぞむ。

 

マイクなし大声で1時間以上ツアーを率いる水兵さん。すごい声量です。真面目に聞き入るD。

 

ツアーのハイライトは、海軍の戦闘機やヘリコプターの見学でした。騒音問題で日本の米軍基地周辺を悩ませているオスプレーなども奥に鎮座していました。奇しくも今アメリカでは、トムクルーズの「トップガン」の続編が大ヒット中。この日も、現役の本物のパイロットの皆さんからの説明には皆熱心に耳を傾けていました。説明が終わると彼らの周りには記念撮影を求める人だかり。DやAさんによると、いつの時代も海軍の戦闘機パイロットはアメリカの男の子達の憧れの職業ナンバーワンなのだそうです。大人になってからもアメリカ人の男性の大半は、心のどこかで憧憬を持つ存在らしいです。トップガンの撮影でも、海軍は撮影に全面協力したと聞きましたが、そうしたことでブランドイメージを保ち、国民の尊敬や支持を集め、優秀な国民をリクルートするための採用戦略の一環なのかもしれません。艦隊の皆さん、きちんとトレーニングされた自信なのか中身から漲るオーラで、男女ともそのままトップガンの映画に出演できそうな凛々しさ。

 

現役パイロットからの説明に聞き入るAさん(白)とD(黒)。私は専門用語についていけず脱落。

 

後光が指してるとはこのことでしょうか、、、。お兄さん、ハリウッドの俳優ですかって感じ。

 

少しツアーから離れて甲板から見るマンハッタンの景色とあちこちにいるイケメン軍人さん達に見惚れている間に、Dが誰かと携帯で話しているのが見えました。結構長い間話していたので、仕事場からの電話かと思ったのですが、なんと、前の晩に会った将校さんからの返信でした。この日はこの戦艦の上にはいないとのこと。でも、同じ出身地の若い部下がいるから挨拶(Say hi)させる、そして、この船の隣にイギリス海軍も停泊しているから見ていけば、との親切なアドバイス。イケオジ将校さんに再会できないのは残念でしたが、その親切さにはDも私も感激し、アメリカ人の中にもこうした律儀な人がいるんだな〜とこの日1日とても気分が良かったです。

 

出口のところで、艦隊に所属する若い人たちがファンドレイジングで海軍グッズを販売したり、このツアーで海軍に興味を持って入隊を考えている人たちの勧誘をしたりするコーナーがあって、そこで将校さんの後輩に会いました。この方は、Dが生まれ育った家からわずか車で5分のところの出身とのこと。実家話で盛り上がり、ほっこりした気分で戦艦をおりました。

 

その後は将校さんお勧めのイギリス海軍の探索船の見学に行きました。こちらは、米海軍の戦艦の10分の1くらいの規模で、埠頭からは見えないので、確かに誰かが教えてくれないと見過ごしてしまいます。こんな小さい船で大西洋を横断してきたのかと驚きですが、イギリスはその歴史を紐解くと、実は元祖海洋国家で、今も先進的技術を持って、強力な軍事力を世界中に配備しています。色々調べると面白いのですが、ここはゲイブログなので、男要素に言及するとイギリス軍は、髭面を認めているのでアメリカの海軍の人たちとすぐに区別がつきます。この船は小ぶりなので、乗組員も少数精鋭でしたが、ほとんど全員マッチョでイケメン。入り口で迎えてくれた副曹さんなんてゲイ・ポルノの世界から出てきたようなルックスでした。アメリカ海軍の爽やかなセクシーさとは対極な感じの、いかにも船乗り・海の男の世界を感じたのが英海軍戦艦訪問でした。

 

英海軍探索船内もツアーがあって指揮官自らレクチャー。欧州の戦争映画に出てきそうな雰囲気のイケオジ

 

米軍以上に、ルックス採用ですか?って感じ。不精髭もTatooもOKなそうです

 

英軍艦の訪問を終わったところで、時計はすでに12時を回っており我々は急ぎでランチを予約していたレストランに向かいました。当初は1時間くらいの見学の算段でしたが、半日近く米英海軍戦艦をくまなくエンジョイしてしまい予想外に楽しいメモリアルデーでした。

 

ということで、長くなってしまいましたが、お読みいただきありがとうございます。今年はコロナで3年ぶりの開催になりましたが、フリート・ウィークは基本毎年開催されるので、この時期にニューヨークを訪問予定の方は、日程に組み入れてみてはいかがでしょうか。

 

海軍グッズ。ファンドレイジングが目的とのことでしたので、感謝の意味でも購入してきました。