今年は沖縄の日本復帰50年の記念の年です。

 

ミッドタウンイースト47丁目にあるジャパン・ソサイエティーでは今年初めから沖縄に関する様々なイベントを実施していますが、5月13日から6月3日までは「Visions of Okinawa」と題して、返還前後に製作された数々の沖縄を舞台にした映画を上映しています。

 

 

 

 

オープニングは復帰前の沖縄を舞台としたファンタジー映画「パラダイスビュー」が上映されました。中学生か高校生の頃に鑑賞した沖縄映画を、30年以上経った今こうしてニューヨークで観ることになるとは思ってもいませんでした。どこで観たのかは覚えていないのですが、初めて観た時はセリフがほぼ全編沖縄の方言で日本語字幕付きだったので、びっくりした覚えがあります。当時はあまり気がつきませんでしたが、実は結構な豪華キャストが揃っています。主演の小林薫は今も第一線で活躍する実力派俳優。その母親を演じたのがNHKの朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」で国仲涼子演じる主人公の祖母(おばぁ)役の平良トミさん。私はてっきり平良さんはちゅらさんで人気になったのかと思っていましたが、この頃にはすでに有名人だったのですね。

 

1985年の公開ですが今も色褪せない魅力があります。ポスターも新鮮。

 

主人公のゴヤ・レイシューを演じた小林薫。

 

朝ドラ「ちゅらさん」のおばぁこと平良トミさんも出演してました

 

個人的には、小林薫は大好きな俳優です。物静かな佇まいと深遠な眼差しは今も健在です。初めてこの映画を見た当時は、まだ自分がゲイかも分からなかったのですが、こんなかっこいいお兄さんがいたらいいなあ〜と思っていたことを思い出しました。また、アメリカでも有名なYMOの細野晴臣氏が音楽を担当しており、本人も本土から来た研究者役で出演しています。

 

私は参加しませんでしたが、映画上映後はジャパンソサイエティー内でレセプションと沖縄三線の生演奏があったようです。「パラダイスビュー」以外にも6月3日まで様々な沖縄映画が上映されますので、マンハッタンにお住まいの方や、訪れる予定がある方はぜひ、ジャパンソサイエティーのサイトで上映スケジュールをチェックしてみてください。また、コロナ禍の副産物とも言える映画祭のオンライン配信も行っているので、アメリカ在住で沖縄返還前後の様子を映像でご覧にられれたい方は「Visions of Okinawa」サイトを覗いてみてはいかがでしょうか。