今週は大西洋に面した海辺のリゾートホテルで職場のリトリートがありました。リトリートというと、日本では「日常を離れて心身を癒す休暇」という意味で広まっているようですが、こちらでは、ホテルや外部の研修施設に缶詰になって行う、職場の行事を指すことが多いです。会社の規模によりますが、会社全体や、事業部全員、新人からトップまで集まって、経営戦略の策定などをボトムアップで議論したり、チームビルディング活動でチームワークを強化するための色々な活動をしたりします。

 

今回のリトリートは、私の属するビジネスユニットのヴァイス・プレジデント(VP)以下50名ほどの中堅社員〜マネージャー全員が対象で「コロナ後のビジネス環境に対応できるリーダー」というテーマで、3泊4日、リーダーシップとは何かを定義し、それを実践していきましょう、(そしてお金儲けに邁進していきましょう、)というものでした。その他、プレゼンスキルのブラッシュアップとか、新米管理職へのマネジメントスキル研修とかアラカルトも盛り沢山でした。

 

ロビーの一角がうちの会社専用のチェックインコーナーになっていた

 

このブログ、ビジネスブログではないので、リーダーシップとは何かと、議論の内容等は書きませんが、スケジュールの前半は、グループに別れて喧々諤々(けんけんがくがく)の議論をしてVPへの提案をまとめる、という感じでとても真面目なセッションでした。そしてプログラムの合間には、メンバー間のチームワークの醸成を目的に、色々なリクリエーションアクテビティーが組まれていました。仕事のメールを見ないように、携帯の電波が届かない海上へのクルーズがあって楽しかったです。近寄り難かった同僚やオンライン会議でいつも見かける他ディビジョンのマネージャーなど、個人的に一度も話したことのない人たちと話すこともできて、本当にきちんと組まれたリトリートだなと感心してしまいました。面白いなと思ったのは、パソコンで映る顔だけのイメージで、背が高い人だと思っていた人が実は背が小さい方だったり、逆に、小柄だと思っていた人が実は大柄だったりと、興味深い発見もありました。ちなみに、このホテル、夏休みや週末は家族づれ、そして平日はこうやって企業研修やリトリートをホストしているようです。

 

携帯の電波が届かない小島へのクルーズは企業向けパッケージの一番人気のツアーだそうです

 

あいにくの天気でマングローブの森へのカヤックツアーはキャンセル!

 

さてさて、こういう宿泊を伴う会社研修は同僚のプライベートな部分を垣間見るチャンスでもあります。今回のリトリートでは、バリバリ活躍しててかっこいいなと思っていた、別の部門のシニア・マネージャーがゲイであることがわかって、俄然親近感とやる気が沸きました。元フットボールの選手で、ずっとストレートだと思っていたんですが、今回の滞在中、夏休みはどうするの?という世間話の中で「David and I will go to see his folks.....」(デイヴィッドと彼の両親に会いに行く)と言っていたのを聞き逃しませんでした。また、帰りは「David will pick me up at the hotel, then go to NY for weekend」(デヴィッドが迎えに来てくて、その足でNYで週末を過ごす)と言っていて、パートナーと思われるDavidと言う名前が何回か登場したのでわかりました。ゲイアピールをするわけでもなく、逆に隠すわけでもない自然体な彼の姿が、私のように自然にカミングアウトしたいゲイにとっての会社の中での振る舞いのお手本になったことは言うまでもありません。ストレートの人でも、家族のことを色々話す人もいれば、そうでない人もいる。ゲイも同じで自然にしていてOKなんだな〜と妙に勇気づけられました。また、そういう人が幹部の一人にいることが素晴らしいと思います。

 

それと、エロ視線ですが、自由時間も豊富にあってサウナやプールも使ってもいいので、同僚のガタイをチェックする機会が訪れたりもします。私、筋肉マンすぎないけど体格が良くて、スーツやビジネスカジュアルが似合うビジネスマンに萌えるんですが、肩幅が広くスーツが似合い少しだけ腹が出ててエロい体してるな〜と普段から感心してた同僚をプールで見かけてラッキー、と思いました。でも、奥さんと子供連れてきていて少し萎えましたが。アメリカでは、出張やリトリートに、配偶者やパートナーを連れてきてもOKな感じのところか多いです。我々夫夫もお互いの出張の時に都合が合えばついて行ったり、週末合流したりします。

 

自由時間にはプールやジムで時間を過ごすこともできる。奥に見えるのはいいガタイをしていて密かに気になっていた同僚。

 

最後の夜は、盛大なパーティーがあって、とても盛り上がっていました。久しぶりにマスクなしでこんなに大勢の人たちが集う場に来たので少し怯みました。ニューヨークのメンバーは大体オフィスでもマスクしてますが、フロリダやテキサスの事業所から参加した人たちはマスクなんてとうの昔に捨てたよ、といった様相。ホテルはコロナフリーバブル対応で、参加するのにコロナ陰性証明が必要だったのですが、最近マスク義務は違法という連邦高裁(←トランプ時代に選ばれた保守の判事)の判決が出て、飛行機の中でコロナ拾ってきた人もいるのではないかと少し不安でした。リトリート中はずっとソーシャル・ディスタンス対応になっていてマスク着用なんですが、もうお酒が入ると難しいですね、、、。でも、やはり会社のイベント、皆適当な時間に潮が引くようにさ〜っといなくなりました。

 

こちらはカラオケコーナー。開放的になっても、公衆の面前で酔い潰れるのはご法度なアメリカの飲み会

 

野外テラスには我々専用のバーがあって飲み放題だったので、飲み過ぎには注意しました。

 

夜も更けるとおっさんが居残る傾向があるのはここアメリカも同じ。おばさんも結構夜遅くまで残ります。

 

 

はじめは、面倒だと思っていて出席しない言い訳を色々考えていたのですが、私も最近在宅勤務疲れが激しく、久々に同僚と面と向かって会話をして、リフレッシュされましたし予想外に癒されました。またコロナの在宅ワークになってから入社した人や、他の州の事務所のメンバーなど、パソコンの画面越しにしか見たことがない同僚にも実際に会うことができて良かったです。

 

3食ともバッフェ(バイキング形式)で、午後のおやつも充実しているので、4日で3キロ太りました。