ミッドタウン・イースト47丁目のジャパン・ソサエティーで毎年夏に開かれている北米最大の日本映画祭「JAPAN CUTS」が今年もいよいよ8月20日から9月2日まで開催されます。
毎年30本くらいの映画が上映されていて、Dも私もNYに来た年からとても楽しみにしている映画祭です。二人で期間中最低5−6本は観ています。昨年は全てオンライン配信になってしまったのですが、今年はジャパン・ソサエティー内の劇場とオンライン配信のハイブリッド式ということで、早速めぼしいプログラムの劇場チケットを購入しました。
この映画祭の特徴はジャパン・ソサエティーの映画キュレーターさんたちのチョイスが絶妙。日本で上映していて個人的に気になっていたけど、ネットでは観られないような作品がいつも入っているのです。上映後に日本からやってきた監督さんや俳優さんたちとの座談会や、時によってはカクテルパーティーが開かれたりもします。今年はコロナでそれはないようですが、日本の舞台挨拶よりもずっと近い距離でそうしたクリエーターさん達と接することができるのが魅力です。何年か前のアフター・パーティーで、Dが、出演していた俳優さんといつの間にか会話をしていたので、私も通訳を買って出るふりをして普通に会話を楽しむことができました。Dは、スクリーンの中の印象と全然違って、まさか本人だとは気がつかなかったらしいのですが、そのくらいの距離感なのです。
(「百円の恋」の時の安藤サクラさんかな?隣の通訳さんは私的にジャパンカッツ名物)
それと、この映画祭でいつも監督さんや俳優さんとの座談会で日⇨英の通訳をする日本人通訳さんがこれまた素晴らしいんです。私は当然監督や俳優さんが日本語で話された内容を聞くのですが、隣にいるDや観客のニューヨーカーにもきちんと意図が伝わるといいな〜と思いこの通訳さんの英語も大体聞いていますが、難しい日本語の機微を英語でしっかり伝える事ができている。決して勝手な拡大解釈はしない。きちんと作品を勉強している。そして日本語的アクセントはなく英語ネイティブにしか思えない。なかなかこういう事ができる日→英の通訳さんを探すのは難しいのですが、通訳を聞いていて本当に勉強になります。この方の通訳を聞くのも楽しみの一つです。今年も登場する機会があればいいのですが。
例年期間中の週末には朝から夜まで立て続けに上映されていて、昼時や夕方に近隣の和食レストランからお弁当の出張販売などもあり、映画の合間にわざわざ食事に行かなくてもいいように工夫されています。そんな気遣いも日本的。
今年は、例年と全く同じとはいかないでしょうけど、日本好きなニューヨーカーたちと共に会場で邦画を満喫できることを楽しみにしています。
また、域内ハイブリッド配信なので、アメリカにお住まいの方もオンライン配信でぜひお楽しみください。
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