出世花 (ハルキ文庫 た 19-6 時代小説文庫)/角川春樹事務所
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下落合・青泉寺で行き倒れ、一命をとりとめたお艶。

父親を湯灌(ゆかん)してくれる姿に心打たれ、

自分もこの寺で湯灌に携わり生きていこうと決意する。

名をお縁と変え、不遇な出自を振り切り、必死に生き、

成長していく。




みをつくし料理帖シリーズの高田郁さんのデビュー作。

高田さんらしい人情物で心打たれます。

女性らしい柔らかい表現、想像される風景までが

優しく見えてしまう。

こんな世界で生きてみたい、そんなことまで思わせてしまう。

ストレス社会で生きる現代人こそ読んでほしい作品です。