- 悪の教典 上 (文春文庫)/文藝春秋
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生徒から絶大なる人気を誇っている蓮見。
一見何事もサラッとこなしてしまうすばらしい教師なのだが、
実は人との共感性が欠如した欠陥人間だった。
そして彼は、敵とみなしたものを次々と排除していく・・・
恐い、リアル過ぎるからだろうか?
人の内面というか、裏の顔というかが心を侵食してくる感じ。
今まで読んだ本で一番怖いと思ったのは、
同じ作者の「黒い家」。
今回気づいたのは、この人の作品が恐いのは
相手が人間だからだろうなということ。
お化けや幽霊と違って、身近で起きてもおかしくないと
思えるところが一番の恐怖ではないだろうか?
貴志祐介さんって、性悪説論者なのかな?