どらえもん連載50周年記念作品との事で、映画『どらえもんのび太の新恐竜を見た』。
まずこのタイトルを見た時にどう思う?
俺は「また恐竜かい、またピー助やんのかい」と思った。
タイトルだけで結構うんざりした。
あの感動の押し売りまたすんのかいと。
この映画を見た理由も過去に二度も映画化されてる『どらえもん のび太の恐竜』に『新』を付けてる部分が何なのか、そこに興味があって見ただけ。
で、感想だけど。
予想に反して良かった。
大方の流れは過去2作品とあまり変わらない。
のび太が夏休みに恐竜の卵の化石を見つけ、タイム風呂敷で卵を孵化させ、生まれた恐竜の仲間探しにタイムマシンで大昔にGO!
ただ決定的な違いがある、恐竜がピー助じゃない。
キューとミューという翼の生えた双子の恐竜で、見た目は始祖鳥とかあんな感じ。
で、お約束の恐竜デカすぎ問題が発生。
家の中で飼えないからなんとかしなくちゃ!
よし!なんか島の模型みたいなの作って恐竜小さくしてそこで遊ばせればいいんだ!
公園の遊具+滝、草原、川が流れるジオラマを作るのび太
天候も自由に変えられる素晴らしい未来のアイテム。
で、そこで飛ぶ練習とかをさせる。
ミューは飛べるようになるがキューはいつまでも飛べず。
なんやかんやあって、ジャイアンとスネオとしずかちゃんに自慢する流れになる。
しかし、ドタバタとうるさすぎてママに見つかりそうになる。
なんとか隠し通そうとするもミューとキューが家の外に出てしまい外は外で大騒ぎ。
「もうこの時代で育てるのは無理だよ」と急に育児放棄を宣言するどらえもん。
お前、過去に何回似たような事やらかしてるんだよ。
てか小さくできるならそのままジオラマで飼えばいいだろが
「キューは飛べないから恐竜時代に返しても生きていけないよ」
人間に育てられた生物を野生に還す事の難しさ、育児放棄の無責任さを知っているのび太がどらえもんを諭す
しかし「これはルールなんだ、僕らは歴史を変えてはいけない。それに同じ仲間の中で育てばきっとキューも飛べるようになるよ」と、散々歴史に介入してきた過去を棚に上げ、自らを正当化するどらえもん
その言葉に屈するのび太
そして白亜紀へキューとミューを棄てに行く旅が始まる!
・・・だからジオラマで飼えや。
タイムマシンで大昔に到着すると、大型恐竜に乗って古代の雄大さを感じる白亜紀ツアーを満喫。
もちろん肉食恐竜に追われるお約束展開も楽しみながら旅を続けるどらえもん達。
色々あってミスチルの曲が流れ、旅の大半はダイジェストでお届け
そこを見せろそこを。
しかし、いつまでたってもキューとミューを棄てる場所は見つからず。
なんだかんだあって、最後まで正体が明かされないクソでかいサイズの翼竜に追われ、あげくの果てには宇宙から巨大な隕石が落ちてくる。
隕石が地上に到達した瞬間、水平線に巨大な爆炎とキノコ雲が上がるのを見るどらえもん御一行。
現代では決して見る事のできない幻想的な光景に目を奪われつつも、その余韻を楽しむ間もなく爆風と灼熱が地球を覆い始める。
わー!僕らは6600万年前の大量絶滅の日に来ちゃったんだ!
恐ろしい程の運の悪さを嘆き、慌てるどらえもん一同
さて、どうしよう!困った!このままだとキューもミューも死んじゃう!このまま置いてけないよ!
違う、そもそも連れてくんな。
そんな中、のび太がひらめく。
そうだ!隕石が落ちてくる前に時間を戻せばいいんだ!(意味不明)
のび太がどらえもんを押し倒し『逆時計』なるアイテムを四次元ポケットから取り出す。
逆時計で時間を巻き戻し、隕石を宇宙に返そうというのび太。
アクシズも戻ったからな。
「だめだのび太くん!」
必死に止めるどらえもん
しかし、のび太が逆時計を使おうとする
「そこまでだ!」
ここまで存在を散々匂わしてたタイムパトロールがやっと登場。
幾度となくどらえもん達の時空犯罪を見逃してきた無能なタイムパトロールも今回ばかりはのび太にブチギレてる。
しかし、のび太は逆ギレして歴史改変しようとする。
逆時計を手にのび太がボタンを押そうとした瞬間、タイムパトロールによってのび太が取り押さえられる。
のび太は手から逆時計を落としてしまい、逆時計はそのまま崖下に消えていく。
(最後まで拾う描写無し)
ここで何故かさっきまでのび太を止めていたはずのどらえもん達がのび太側につく。
「のび太君を逮捕なんてさせない!」
「のび太さんはキューとミューを守りたいだけなのよ!」
タイムパトロールは地球の歴史そのもの、そして人類全体を守ろうとしてるんですが・・・
ここに時空犯罪者グループが爆誕。
しかし、何故か急にタイムパトロールがのび太に手をださなくなる。
のび太自身が地球の歴史の一部っぽくて、逆に手を出す事が歴史改変に繋がると言う事が何故かわかる。
既にのび太の行動ありきの歴史になっちゃってるー
もはや既に歴史上類見ない大時空犯罪者だろ
仕方ないのでタイムパトロールは少し離れて見守ることに。
逆時計はもう無いし、とりあえず他のアイテムで恐竜がいる場所を守ろうぜ!って結論に至る。
なんやかんやあって、のび太達はキューとミューを含む結構な数の恐竜を隕石から守りました。
じゃ、俺らもう現代に帰るから元気でな!バイバイ!
−完−
まぁ細かく書くと長くなるので、結構端折って書くとこれ。
結論から言うと、結構面白かった。
少なくとも過去2作の『どらえもん のび太の恐竜』よりは格段に良い。
ひとつ前の映画『ドラえもん のび太の月面探査記』よりも面白い。
とりあえずこの新恐竜の良い所は
①映像が綺麗。
②BGMが良い。
③人間の敵がいない。
④ミスチルの歌もそんなに悪くない。
どれも細かく書くほどの事では全くないんだけど、どらえもんの映画って人間の敵が出てくると必ず恐ろしいくらいのワンパターンに陥るよね。
あれが無かったのは良かった。
あと、これを書いてる時点で調べてもいないが、明らかにキムタクだろお前!って声のキャラがキムタク過ぎてキムタクだった。
おそらく書き終えても調べないけどキムタクがキムタクの演技してるのは面白かった。
出てなかったらごめん。調べないけど。
悪かった点は
やっぱり感動の押し売りがしつこい。
しっかり尺をとってくる訳だが、死ぬほどしつこい。
というかそのしつこい場面が全体を通してのクライマックスにあたる。
『キューが飛ぶ』
これをクライマックスに持ってきたいが為だけに
キューが中々飛ばない。
しつこいくらい飛ばない。
いい加減飛べよと思ってもまだ引っ張る。
とにかく制作スタッフが飛ばせやがらない。
原作者の藤子・F・不二雄も天国でいい加減にしろって言ってそうになってもまだ飛ばない。
関係ない横山光輝も口を出しそうになるくらいになっても飛ばない。
尺の問題なのか、そもそもテーマがそんなに無いからなのか、所詮は過去作品の焼き直しだからなのか
とにかくキューをお荷物でいさせ続ける。
そして最後の最後の最後に、ようやく飛んだ時には特に感動もクソも無い。
そして思う
いくらなんでもなげえよ。
ただ、全体的には物語が結構淡々と進むから見やすいっちゃ見やすいので、しつこさを乗り越えられればいい映画だと思える。
最後は『恐竜は鳥になって今も生き続けてるよ』ってメッセージを残して終わるので、のび太達のした事にきちんと意味があって後味も悪くない。
一夏の冒険にして終わるわけじゃなく、現代に続くストーリーにしてるのが良かった。
この数十年間で変わった恐竜の定説なんかもを入れてる感じ。
たぶん。
まぁ、落としたタケコプターと逆時計を拾った描写が最後までないのは気になったけど。
オーパーツ過ぎるだろ。
(隕石の影響受けない島に落としている)
前作でも最後に現代の土に未来の道具を埋めてたし、色々と意識が低すぎるのは今回も同じ。
恐竜もアイテムも捨ててばかりだな。
って事で、この記事を書くのに4時間もかかったわけだが、結論の結論としては50周年記念作品としては良い映画だったと思う。
ーーーーー
で、色々と書いたがこの映画の本当のクライマックスは別の所にあると思う。
物語の途中、海で溺れたのび太が何者かに助けられ、ほんの一瞬、過去の思い出の様な記憶の断片の様な場面に切り変わる。
そして、目覚めると浜辺で寝ているのび太。
どうして生きているのか、のび太は最後まで分からない。
そして物語は進み、そのまま映画が終わる。
パラレル設定なのか何なのか分からんが、ここはしびれた。
過去作へのリスペクトとファンサービス兼ね備え、物語の邪魔をしないように余計な事は一切語らない、語らせない。
粋だったな。