夫が家事をしてくれるのはありがたい——
それなのに、なぜか苛立ちが生まれる。
感謝しているのにモヤモヤする、この不思議な感情の正体は「役割」と「存在意義」にあるらしい。
その矛盾について考えたこと。
夫が家事をしてくれるのに苛立つ瞬間
夫が家にいるとき、私は自分の苛立ちがどうやって生まれているのかを観察していた。
ただ、その理由をはっきり言葉にしてみたかったからだ。
夫は、私が家事をしなくても何も言わない。
できることは自分でやってくれる。
やってあげている、という態度もない。
玄関の段ボールは「捨ててもいいの?」と確認して片づける。
洗濯が終われば、私が娘の食事を作っている間に黙って干し始める。
スーパーから大荷物で帰ってきて私が休んでいるときは、シンクの洗い物を終わらせてくれる。
——とてもいい夫なのだ。
それは間違いない。
助かるのにモヤモヤする理由
それでも、心の奥がざわつく瞬間がある。
やらないわけでも、できないわけでもない。
「やってもらわなくても大丈夫」なことまで、先に手を出されると、私の中の何かが揺れる。
やってくれるのは助かるはずなのに、なぜか苛立ちが芽を出す。
その正体は、「私が何もできない人みたいだ」という自己イメージの揺らぎだった。
心理学から見る「存在意義」と役割意識
脳は、自分が「役割を果たしている」という感覚で安心するようにできている。
それが崩れると、感謝と同時に“存在意義を脅かされたような感覚”が走る。
しかもこれは、相手が悪いわけではない。
むしろ、相手の優しさや配慮があるほど、自分の役割の居場所がなくなる気がしてしまう——という矛盾。
夫婦だけではない、日常に潜むジレンマ
これはきっと、夫婦間だけの話じゃない。
仕事でも家庭でも、人は自分の「やる意味」を大切にしていて、そこに手を入れられると、善意であっても心がざわつく。
感謝と苛立ちが同居する心の正体
ありがたいと苛立つが同居する、この不思議なジレンマ。
細かいことは言えるようになった私でも、この感情だけはまだ口にできない。
たぶん、「感謝しているのにモヤモヤする」自分を、どこか恥ずかしく思っているからだ。
——悔しいけど、これが今の私。
あなたにも「感謝とモヤモヤが同居する瞬間」ってありますか?
