- CQ 2001年 アメリカ 監督:ローマン・コッポラ 出演:ジェレミー・デイヴィス アンジェラ・リンドヴァル
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- ”CQ CQ 応答願います”
まず、ジャケを見て思い出すのは
【バーバレラ】と、漫画COBRAの”サイコ・ガン” ね
- CQ (ゴージャス・エディション) [DVD]/アンジェラ・リンドヴァル,ジェレミー・デイビス,エロディ・ブシェーズ
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1969年パリ
アメリカ人青年ポールは、映画の編集の仕事をしながら
将来は映画監督になることを夢見て
自分の日常を自主映画として撮り続けている
そんな彼が、2001年設定のB級SF映画製作に携わることになる
何か新しい映画を!と画策する映画関係者の風潮と
自分の作品づくりの信念を貫く監督などの軋轢から、トラブル多発で
ついにはポールが監督を任されることになる
ポール自身夢見ていた映画監督という仕事
周りの商売っ気とは裏腹に、真摯に映画作りに取り組むうちに
女スパイ:ドラゴンフライ演じるヴァレンタインにも魅了されるようになってゆく
そのうち現実の生活で映画の世界と意識が混在するようになりながらも
なんとか作品を完成させようとしたクライマックスで、またトラブル発生・・・
彼は数々の障害を乗り越えながら監督としての意識改革をしてゆく
時は1970年代へと移って行った・・・・
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「チープで、ポップで・・・まさにキッチュ!」というのが第一印象
ワタクシの好きなイタリア映画【黄金の七人】や
【オースティン・パワーズ】を思い出す時代感がイイ
音楽、ファッション、車、家具、建築・・・イイね♪とってもイイね♪♪
アメリカの60年代と、やはり色味が違うんだよなぁ
最初は、そんな上っ面でファッション感覚で見ていましたので
ポールの日常のくだりは、邪魔?って思っていたのだけど
見れば見るほど味が出る!
1レンタルの間に、3回くらいみたかなぁ
ただのファッション・ムービーじゃないなと思うようになっていった
1969年と言えば・・・実はワタクシの産まれた年
一年違いの1970年産まれとはなぜか大きな隔たりを感じてしまう年
その時の記憶は定かじゃないけれど
’68年三億円事件、’69年アポロ月面着陸
’70年 よど号ハイジャック事件、三島由紀夫切腹・・・
大きな事件等いろいろ記憶に残るものが多い
そして、記憶に新しい2001年のミレニアムよりも
良くも悪くも、時代に突き動かされるパワーが大きかったのではないかしら
上へ上へと向かっていこうとしていた時代
みんな明るい未来を信じていたし、その力に負けてしまった者もいたり・・・
この映画では、60年代から70年代の端境期が
映画のエポックメイキングだったとメッセージを発しいる様だけれど
実は映画だけではない、個々、個人にもなにか新しい生活が始まる
この部分が、ポールの自主映画を通してわかる仕組みになっている
深い・・・意外に深い映画
ところで
ヴァレンタイン=ドラゴン・フライを演じるアンジェラ・リンドヴァルがイイ
女優ではなく、モデルだというところが
この映画の時代背景とB級感を出すのに欠かせない
女優ではないので、アップの表情がグラビアっぽいところ
演技もアクションもいまいちだけれど、美しい♪
素の素朴な女性:ヴァレンタインと
メイクをキメたら別人!魅惑的な女スパイ:ドラゴン・フライになる
演技ではなく、外面で別人になれる!これが、まさにトップ・モデル
決して完璧な美人というわけれはないのだけれど
ポール同様彼女の表情にどんどん惹かれてゆきます(〃∇〃)
(脇役は結構贅沢です(笑)さすが巨匠コッポラの息子さん)
映画タイトルの ”CQ”
無線で不定の誰かに呼びかけるときに使う無線語(?)らしいのですが
”SEEK YOU” ”あなたを探しています”という風にも言われる
ポールにとっての、YOUは、ヴァレンタインだったのか
映画監督の自分だったのか、新しい時代の幕開けだったのか???
CQ CQ ・・・ ワタクシは”何”を見つけられるかしら?
チチョリーナ☆のたわごと:札幌市南2条のM's横町1Fに”CQ”という、バーがあります。お店の名前を聞いた時に【SEEK YOU=あなたを探しています】の話をされていましたが・・・この映画みたのかしら?今度聞いてみたい