今年の観劇初めはブラッドブラザーズの予定だったのですが、急遽つっこんだコチラ
遠ざかるネバーランド
3/24 俳優座劇場 14:00〜
ものがたり
17歳のいずみは、空を飛びたいと願っていました。空を飛べれば、どこか遠く、そう、ネバーランドのように永遠に大人にならない世界に行けると信じていたから…。
《ウエンディは、星がきらめく夜空目指してとびたったのです》
いずみが空に手を伸ばし飛ぼうとすると、いつしかそこはピーターパンのいる世界、ネバーランドになっていたのでした。ルフィオ、トゥートルズ、エコーの迷子たち、狩人のタイガーリリー、人魚のビスカ……そしてピーターパン。名前を聞かれ、いずみは自ら「ウエンディ」と名乗り、ネバーランドの一員となりました。みんなの願いは、そう、空を飛ぶこと。空を飛ぶために必要な妖精の粉を探しに冒険の旅に出発します。けれども、そこには空を飛びたくない海賊たちや、ウエンディをいずみに戻したい少年とティンカーベルも現れて…いつしかみんなの飛びたい気持ちは揺らいでいってしまうのでした。ウエンディは、ネバーランドの住人たちは、果たして空を飛べるのでしょうか?そして、ウエンディはいずみに戻れるのでしょうか?
(公式HPより抜粋)
『ティーンエージャーに贈る、大人のダークファンタジー』
とのこと。
ティーンからはかなり遠ざかったワタクシですが(笑)
ネバーランドに迷い込んだいずみはウェンディと名乗り、ピーターパンや迷子達と空を飛ぶための妖精の粉を探す冒険をする。
でもそこにファンタジーには出てこない“少年”が紛れ込んできて、空を飛ぼうとするピーターパン達の邪魔をする。
妖精に選ばれてやってきた少年は「なんで空を飛びたいのか」とネバーランドの住人達にキツイ口調で聞いてくる。
それを疎ましく思い、皆は「見えない、聞こえない」ものとして無視していたが、だんだん少年の問いかけに自分の辛かった思いに気付かされ、飛び立ちたいという気持ちを踏みとどませる。
1幕はほのぼのとしたファミリーミュージカルのような雰囲気なんですが、その中で少年は異質な存在。
話が進んで行くと、あれれ?
なんだかピーターパンがダークなかんじに
初めは空を飛びたいって言っていた迷子達や人魚やタイガー・リリー。
少年と話すうちに飛ばなくてもよいという気持ちになったことを知ったピーターやウェンディは、飛びたがらない彼らは要らないとばかりにその存在を消してしまうんですよっっ
おぉ、ダーク!!
これ、実はいずみ(ウェンディ)のインナーワールドで、ネバーランドの住人は全ていずみの一部。
迷子達の飛ぶために必要な「楽しいこと」はいずみが欲しかったものだったり、泳げない人魚も、独りぼっちなタイガー・リリーも過去の出来事を反映したもの。
現実から飛び立ってしまいたいと思ってるいずみを止めるために少年が選ばれたのは、内容は違えど辛い思いをした経験があるから、その彼の言葉ならばいずみに届くのではないか?という理由なのかな。
妖精は少年以外(フックも見えてたか)には見えなくて。
なんでなのかな?と思ってたんですが、ラストに答えが。
妖精はいずみの母親。
(たぶん)亡くなってしまっているのですが、かつていずみに、自分がその場に行けなくてもどうにかして助けに行く、みたいな事を言っていた。
いずみの一大事に自分はいない。だから少年に託したってことよね?
フックはどういう存在だったんだろう
よくわからない。。。
うるさいと何度も言うし、うるさくて聞こえないみたいなことも言っていたような?妖精も見えてたし、少年を受け入れてるような気もする。
いずみの、自分のあるがままを受け止めようとする心なのかなぁ??
ムズカシイ、、、
セリフのあれやこれやが全部回収されてスッキリ!!
1幕は工藤広夢くんのダンスがたっぷり観られて眼福
歌も良かった
あーーSMOKEの海、観たかったなぁ
下がっていた幕がハラハラと落ちる演出は好きだな〜
そんなことは気にするな!なんだろうけど、いずみに心配をかけないために姿を消した母(たぶん終末期)は、かえって心配かけてるし、見知らぬ土地で亡くなられたらいろいろ大変だと思うんだが?と思ってしまったよ。
タイガー・リリーが、その後に少年が言う「その痛みは自分の痛みじゃない」から分からない。が印象に残った。
想像することはできても、理解は出来ない。
突き放しているわけではなく、
「話をしよう」
と、そっと手を差し伸べる。
そんな存在があれば、飛び立つ事を踏みとどまれるのかもしれないね。
思いつきでしたが、よい観劇でした





