録画してた舞台「セールスマンの死」を観ました。





なんといいますか。

しんどい オブ しんどい

私、2回観たいと思えないくらい、しんどい作品かも…ショボーン

1949年の発表との事ですが、そのまま現代に通じる話だな、と思います。
かつては敏腕セールスマンだったが、年を取り、2世の社長に左遷?され、給料も歩合制となり、家のローンなどの支払いもままならない状況。
2人の息子は安定した生活をしていなく、長男はフットボールの有名選手だったが現在はころころと職を替え、次男はお調子者で女を取っ替え引っ替え。
長男に過剰な期待をかけ、それに苦しむ息子と対立。
妻は夫が自殺するのでは?と怯えながらも必死に支えようとしている。

風間さん演じる主人公のウィリー。
話し方が威圧的でやたらと怒鳴り散らす、妻が何か言おうものなら「うるさい!黙れ!」な男。
息子が聞いて欲しいと話かけても、聞こうとしない。
私的に、これはしんどくて…チーン
うわぁ見続けるのキッツいと思ったニヤリ
でも、どんどん引き込まれましたよ。
妻リンダの片平なぎささん、TVのサスペンスの女王ってイメージだったのですが、こんな素晴らしい演技をされる方だったのですね!(失礼)
夫に強く出ることもなく、気遣いながら付き従う。夫の事をとても愛していて、だから心配が絶えず、夫を蔑ろにする息子達が腹立たしい。
それを息子達に話すシーンがいくつかあるんだけど、もう、胸が痛いよショボーン
長男ビフの山内さん。
自分の持っているもの以上を期待されて苦しんでいる息子を好演。
いくら言葉を届けようとしても届くことない相手に、ひたすら言い募る。もう、一緒になって「いいから!お願いだから!最後まで聞いてよ!!!」と、何度思ったことかチュー
あの夫婦像がなんとなく自分の親に重なる部分があるからか、ビフの立場で見てしまうところもあったかなキョロキョロ(だからしんどいのかも)

急速に進んだ資本主義に使い捨てされるようなサラリーマン。
昔は人脈もあり、好成績だったウィリー。しかし、昔馴染みは死んだか引退。いまでは誰も自分を知る者もなく、片道1000㎞もある営業先に出向き、売れなければ賃金にならない。能力主義とはいえ、ひどい話だチュー
良かった頃のプライドもあり、現状とのギャップにもがいている。
2世社長に近場の勤務と賃金の前借りをお願いするつもりだったのに、喧嘩腰になってしまい、しばらく休養を取るように言い渡されてしまう(ウィリーはこれを解雇と受け止める)。
職を失い、しかし、誰かに頼ることはしたくない。
いつしか確実に手にすることのできる黒いダイヤ(保険金)を考えるようになり、最後には死を選んでしまう。対立していた息子が、自分を嫌ってなどないことが確認できた、その後に。

1幕終盤から涙、涙。
もうね、痛くて……
テレビで見ててもこうだもの、生で観てたら…ガーン
見終わった後、ぐったりでしたアセアセ
この演目、中年層以上の男性はより刺さるんじゃないかと思われます。

しんどい。むり。2度観る気がおきない。