「フランケンシュタイン」かっきーこにたん版のネタバレ満載なあらすじと感想。
2回目観劇前に雑でもまとめてみました。
長いので、お暇な方のみどうぞ。
備忘録のため、一切の配慮はございませんので悪しからず
この物語は愛する人々の「生」を渇望した、一人の男が引き起こす悲劇の話だと思った。
神の領域を侵す『生命創造』を行うビクター。
それを行う事は罪深いと思いながらも研究を手伝うアンリ。
なんで友情が芽生えたのかイマイチわからないのはお歌が聞き取れてないからか、そこは省略しても良い部分だったからか…
戦時中は手軽に入手できた死体で実験を繰り返し、失敗すれば、簡単に「廃棄しろ」と言う。目的を達成するための部品としかみていないビクターはまさにマッドサイエント。
正直、こんな人間に共感できるとは思えないのだが、そこは学者バk、、いえ、研究者として理解ができるのか。
戦地で助けられたアンリは、死んでもいい、と思っていたらしいので、目的に向かって邁進するビクターがキラキラして見えて、憧れや希望を彼に見ていたのかもしれない。
地元では遠巻きにされるビクターの事についてアンリに語る姉のエレン。
母性溢れる歌にじんわり。
幼い頃に病で母を無くした事、それを受け入れられず「生き返らせる」事を誓い、遺体を自宅に連れ帰った事が「魔女の仕業」と噂され、それが原因で父も帰らぬ人となる。
身を寄せた先でジュリアと出会い、心を寄せ合う。しかし、そこでも事件が発生。
ジュリアの飼い犬が死に、それを生き返らせると約束。ジュリアは蘇生させた犬に噛まれて怪我をする。
ビクターは、自分の、愛する人の悲しみの起因である「死」を覆そうとする。
ところで、ジュリアの犬は蘇生成功だった?本当は失神していたのを起こしただけなのかな?それとも、似た犬を用意しただけなのか。拘る部分ではないのかもしれないけれど、それを「成功した」と捉えたならば「蘇生」「生命創造」へのめり込む気持ちには強くなるのだろうな、と思った。
停戦により新鮮な「脳」が手に入らなくなり、上手くいかないと嘆くことが引き金となり殺人事件が起きる。それを知ったビクターが犯人を手にかけてしまい、その罪をアンリが引き受ける。
その事を知りながら、真実を言うことなく部屋で苦悩するビクター。
なにがそうさせるのか?
断罪されるのが怖い?
このままでは友を失うというのに、「新鮮な死体」が手に入る期待が少なからずあるからなのか。
姉のエレンにそれを指摘され、慌てて否定する。
裁判で自分こそが罪人と告白するが認められずアンリはギロチンにかけられてしまう。
別れの前に歌われる「君の夢の中で」は涙なしにはいられない。
まるで恋人の様に優しく語るようなアンリ。表情も優しいお顔で、もう、、、
ビクターはアンリの首を持ち帰り、研究の成果を注ぎ込む。
悲しみと、興奮。どちらがより強い感情だったのだろうか?
「偉大なる生命創造の歴史がはじまる」で高らかに歌い上げられる。私は「創造者」と。夢見ていたものが現実となるのだ。
目覚めたアンリに優しく声をかけるビクターは、蘇ったアンリを喜んでいるようにも、実験の成功を喜んでいるようにも見える。その感情は近いようでまったく違うもの。
しかし、蘇ったのは肉体のみ。アンリとしての記憶を一切持たない「怪物」が誕生したのだ。
ビクターの首を絞め、執事ルンゲを殺害する。
「失敗作」である事が分かり、「処分」するために殺そうとするが、逃亡されてしまう。
失敗作というが、「アンリの蘇生」は失敗しているけれど、「生命創造」には成功している。
親い人でなければ、大いに喜んだのだろう。
殺人を犯し、友の記憶がない別人。それでも、友人の顔をした怪物を即処分しようとするビクターがちょっと恐ろしい。
ここまでが1幕。
怒濤の展開。深いため息が出る。
3年が経ち、ビクターはジュリアと結婚。
その間、ずっと怪物の行方を探していた。
ジュリアの父ステファンが森で行方不明になり、捜索している時、怪物が「創造主」ビクターの元に復讐をするために現れる。
怪物はどんなに悲惨な道を辿ったのかを語る。
森の中で熊に襲われたカトリーヌを助け、
その時に闘技場を営む女主人エヴァに拾われ、拳闘士として見せ物にさせられる。
そこではエヴァの連れ合いのジャックに、理不尽な扱いを受け続け、自分の誕生の経緯を知る。
ジャック演じるかっきーが、もう凄すぎて!
下衆だ、とは聞いていたけど、これは、、、(苦笑)
3分クッキングがなんともシュール。
優位者が奴隷をいたぶるってこんな感じか?っていうのをイキイキ(としか見えない)と演じていらっしゃる。
もう、怪物が痛そうで、ずっと、ひぃ~って思いながら見ることに。
怪物の怪我の様子を心配し、様子を見に
来たカトリーヌは、触れ合いを通して打ち解けあい、自分の胸の内を語る。
怪我の触診をくすぐったがり、笑う怪物。
幼子のような屈託のない笑顔を見せる。
言葉が話せる事がわかる。
そして感情も芽生えたのではないだろうか。
カトリーヌは人間が怖い。人のいない所→北極、という発想がなんかへん(笑)山奥でも良いだろうよ?と思わないでもない。
「熊、美味しい!」と笑う怪物が可愛いのだが、生食なのか?と思うとホラーだ。
怪物とカトリーヌ、同じ虐げられた環境に置かれ、同情と僅かな恋情もあったのかな?と勝手に想像。
しかし、金貸し屋からの甘言に負け、カトリーヌは怪物に薬を盛る。「自由になれる」その一言を信じて。
怪物はなんのためらいもなく、薬入りの水を飲み干す。そこに、彼女に対しての猜疑心はないのだろう。
そして、薬でふらつく体で闘技場で死闘を行わなくてはならなくなったのだ。
その事がエヴァにバレて制裁を加えられるカトリーヌ。必死で命乞いをするが、、、殺されちゃうんだろうな。
エヴァ様の制裁があまりにも痛そうでゾクゾクする(苦笑)
あのエヴァ様を嵌めようなんて、カトリーヌすごいな。それだけ追い詰められていた、という事か。
まっさらだった怪物は、これまでの出来事を通して人間の醜い所をたくさん知る。
「俺を怪物だと言うが、人間の方がよほど恐ろしい」(合ってる?こんなニュアンス)という言葉に込められている。
ステファンが死体で発見され、そこにエレンが倒れていた事から、エレンが犯人として絞首刑に処される。
怪物の復讐が始まったのだ。
怪物の復讐は、ビクターの周りから大切な人を奪い、孤独へと陥れること。
エレンを蘇生させるために研究室に運ぶが、施設は破壊されていて使い物にならず、嘆き悲しむ。
これも復讐?
「生命創造」は行うべきではない。
二度と「怪物」を産み出してはいけない。
そう思った怪物の行動だったのではないだろうか?
怪物は本当にアンリの記憶を持ち合わせていないのだろうか、、、
その後、ジュリアも亡き者とされ、絶望と憎しみに苛まれるビクターに、怪物は「北極で待っている」と告げる。
かつて、カトリーヌが行きたいと語った北極へ。誰もいない、孤独の地。
怪物は北極で迷子の少年と出会う。
少年の寂しさを紛らわすために
「友達の話をしよう」
と、語りかけるのだ。
ビクターを「創造主」ではなく「友達」と表現する怪物に、やはりアンリの心が存在しているのではないか、と思わずにはいられない。
憎しみを糧にボロボロになりながらも北極にたどり着くビクター。
怪物と対峙し、足に重症を負いながらも怪物を倒す。
怪物の亡骸を抱きしめ涙するビクターの、その涙は何を思って流したのだろう。
深い後悔だろうか。
最後、怪物にアンリを見たのだろうか。
「無くしたものは二度と帰ってはこない」
それを受け止めることが出来たのだろうか、、、
終演後、「いや~楽しかったね!素敵だったね!」となる常とは違う感覚を味わった。
誰かと話たい。他の方はどう観ていたのか知りたい。
そんな舞台だった。
私は、怪物を主として観ていたと思う。
ペアが変われば、回を重ねれば見方が変わるのでしょうね。
これが、初見の私の感想。
だいぶ時間が経って、記憶も曖昧
私にも新鮮な脳を下さい
長々とお付き合い、ありがとうございました。

帰り道の日比谷の夕景。
2回目観劇前に雑でもまとめてみました。
長いので、お暇な方のみどうぞ。
備忘録のため、一切の配慮はございませんので悪しからず

この物語は愛する人々の「生」を渇望した、一人の男が引き起こす悲劇の話だと思った。
神の領域を侵す『生命創造』を行うビクター。
それを行う事は罪深いと思いながらも研究を手伝うアンリ。
なんで友情が芽生えたのかイマイチわからないのはお歌が聞き取れてないからか、そこは省略しても良い部分だったからか…
戦時中は手軽に入手できた死体で実験を繰り返し、失敗すれば、簡単に「廃棄しろ」と言う。目的を達成するための部品としかみていないビクターはまさにマッドサイエント。
正直、こんな人間に共感できるとは思えないのだが、そこは学者バk、、いえ、研究者として理解ができるのか。
戦地で助けられたアンリは、死んでもいい、と思っていたらしいので、目的に向かって邁進するビクターがキラキラして見えて、憧れや希望を彼に見ていたのかもしれない。
地元では遠巻きにされるビクターの事についてアンリに語る姉のエレン。
母性溢れる歌にじんわり。
幼い頃に病で母を無くした事、それを受け入れられず「生き返らせる」事を誓い、遺体を自宅に連れ帰った事が「魔女の仕業」と噂され、それが原因で父も帰らぬ人となる。
身を寄せた先でジュリアと出会い、心を寄せ合う。しかし、そこでも事件が発生。
ジュリアの飼い犬が死に、それを生き返らせると約束。ジュリアは蘇生させた犬に噛まれて怪我をする。
ビクターは、自分の、愛する人の悲しみの起因である「死」を覆そうとする。
ところで、ジュリアの犬は蘇生成功だった?本当は失神していたのを起こしただけなのかな?それとも、似た犬を用意しただけなのか。拘る部分ではないのかもしれないけれど、それを「成功した」と捉えたならば「蘇生」「生命創造」へのめり込む気持ちには強くなるのだろうな、と思った。
停戦により新鮮な「脳」が手に入らなくなり、上手くいかないと嘆くことが引き金となり殺人事件が起きる。それを知ったビクターが犯人を手にかけてしまい、その罪をアンリが引き受ける。
その事を知りながら、真実を言うことなく部屋で苦悩するビクター。
なにがそうさせるのか?
断罪されるのが怖い?
このままでは友を失うというのに、「新鮮な死体」が手に入る期待が少なからずあるからなのか。
姉のエレンにそれを指摘され、慌てて否定する。
裁判で自分こそが罪人と告白するが認められずアンリはギロチンにかけられてしまう。
別れの前に歌われる「君の夢の中で」は涙なしにはいられない。
まるで恋人の様に優しく語るようなアンリ。表情も優しいお顔で、もう、、、
ビクターはアンリの首を持ち帰り、研究の成果を注ぎ込む。
悲しみと、興奮。どちらがより強い感情だったのだろうか?
「偉大なる生命創造の歴史がはじまる」で高らかに歌い上げられる。私は「創造者」と。夢見ていたものが現実となるのだ。
目覚めたアンリに優しく声をかけるビクターは、蘇ったアンリを喜んでいるようにも、実験の成功を喜んでいるようにも見える。その感情は近いようでまったく違うもの。
しかし、蘇ったのは肉体のみ。アンリとしての記憶を一切持たない「怪物」が誕生したのだ。
ビクターの首を絞め、執事ルンゲを殺害する。
「失敗作」である事が分かり、「処分」するために殺そうとするが、逃亡されてしまう。
失敗作というが、「アンリの蘇生」は失敗しているけれど、「生命創造」には成功している。
親い人でなければ、大いに喜んだのだろう。
殺人を犯し、友の記憶がない別人。それでも、友人の顔をした怪物を即処分しようとするビクターがちょっと恐ろしい。
ここまでが1幕。
怒濤の展開。深いため息が出る。
3年が経ち、ビクターはジュリアと結婚。
その間、ずっと怪物の行方を探していた。
ジュリアの父ステファンが森で行方不明になり、捜索している時、怪物が「創造主」ビクターの元に復讐をするために現れる。
怪物はどんなに悲惨な道を辿ったのかを語る。
森の中で熊に襲われたカトリーヌを助け、
その時に闘技場を営む女主人エヴァに拾われ、拳闘士として見せ物にさせられる。
そこではエヴァの連れ合いのジャックに、理不尽な扱いを受け続け、自分の誕生の経緯を知る。
ジャック演じるかっきーが、もう凄すぎて!
下衆だ、とは聞いていたけど、これは、、、(苦笑)
3分クッキングがなんともシュール。
優位者が奴隷をいたぶるってこんな感じか?っていうのをイキイキ(としか見えない)と演じていらっしゃる。
もう、怪物が痛そうで、ずっと、ひぃ~って思いながら見ることに。
怪物の怪我の様子を心配し、様子を見に
来たカトリーヌは、触れ合いを通して打ち解けあい、自分の胸の内を語る。
怪我の触診をくすぐったがり、笑う怪物。
幼子のような屈託のない笑顔を見せる。
言葉が話せる事がわかる。
そして感情も芽生えたのではないだろうか。
カトリーヌは人間が怖い。人のいない所→北極、という発想がなんかへん(笑)山奥でも良いだろうよ?と思わないでもない。
「熊、美味しい!」と笑う怪物が可愛いのだが、生食なのか?と思うとホラーだ。
怪物とカトリーヌ、同じ虐げられた環境に置かれ、同情と僅かな恋情もあったのかな?と勝手に想像。
しかし、金貸し屋からの甘言に負け、カトリーヌは怪物に薬を盛る。「自由になれる」その一言を信じて。
怪物はなんのためらいもなく、薬入りの水を飲み干す。そこに、彼女に対しての猜疑心はないのだろう。
そして、薬でふらつく体で闘技場で死闘を行わなくてはならなくなったのだ。
その事がエヴァにバレて制裁を加えられるカトリーヌ。必死で命乞いをするが、、、殺されちゃうんだろうな。
エヴァ様の制裁があまりにも痛そうでゾクゾクする(苦笑)
あのエヴァ様を嵌めようなんて、カトリーヌすごいな。それだけ追い詰められていた、という事か。
まっさらだった怪物は、これまでの出来事を通して人間の醜い所をたくさん知る。
「俺を怪物だと言うが、人間の方がよほど恐ろしい」(合ってる?こんなニュアンス)という言葉に込められている。
ステファンが死体で発見され、そこにエレンが倒れていた事から、エレンが犯人として絞首刑に処される。
怪物の復讐が始まったのだ。
怪物の復讐は、ビクターの周りから大切な人を奪い、孤独へと陥れること。
エレンを蘇生させるために研究室に運ぶが、施設は破壊されていて使い物にならず、嘆き悲しむ。
これも復讐?
「生命創造」は行うべきではない。
二度と「怪物」を産み出してはいけない。
そう思った怪物の行動だったのではないだろうか?
怪物は本当にアンリの記憶を持ち合わせていないのだろうか、、、
その後、ジュリアも亡き者とされ、絶望と憎しみに苛まれるビクターに、怪物は「北極で待っている」と告げる。
かつて、カトリーヌが行きたいと語った北極へ。誰もいない、孤独の地。
怪物は北極で迷子の少年と出会う。
少年の寂しさを紛らわすために
「友達の話をしよう」
と、語りかけるのだ。
ビクターを「創造主」ではなく「友達」と表現する怪物に、やはりアンリの心が存在しているのではないか、と思わずにはいられない。
憎しみを糧にボロボロになりながらも北極にたどり着くビクター。
怪物と対峙し、足に重症を負いながらも怪物を倒す。
怪物の亡骸を抱きしめ涙するビクターの、その涙は何を思って流したのだろう。
深い後悔だろうか。
最後、怪物にアンリを見たのだろうか。
「無くしたものは二度と帰ってはこない」
それを受け止めることが出来たのだろうか、、、
終演後、「いや~楽しかったね!素敵だったね!」となる常とは違う感覚を味わった。
誰かと話たい。他の方はどう観ていたのか知りたい。
そんな舞台だった。
私は、怪物を主として観ていたと思う。
ペアが変われば、回を重ねれば見方が変わるのでしょうね。
これが、初見の私の感想。
だいぶ時間が経って、記憶も曖昧

私にも新鮮な脳を下さい

長々とお付き合い、ありがとうございました。

帰り道の日比谷の夕景。