Especiaがこの3月で解散してしまい大変悲しい。
3月26日の新宿BLAZEでの解散ライブもいそいそと観に行った。第2章が始まってからわずか1年後の解散だが、聞けばセールス・動員の苦戦による志半ばでの解散、ということで、実に世知辛い話だ。
第2章のアーティスト路線も全然悪くなかったのだが、脇田もなりという、ずば抜けて特徴的で魅力的な声で、アイドル性も抜群なボーカリストが抜けて、第1章に比べ地味といえば地味に見えてしまったか。
また、アイドルに全曲英語詞というのもちょっと斜め上の次元に飛ばし過ぎだったか。
2010年頃現れたdorianというアーティストがいて、そのシティポップ、フュージョンを内包したアーバンな80'Sリバイバルサウンドが大好きだったのだが、ある時YouTubeを見ていてdorianのようなことをやっているアイドルグループがいる!と衝撃を受け、一発で大ファンになってしまった。
ヴェイパーウェーブという言葉を知ったのもEspeciaからである。80年代の大衆的、商業的な表現が、一回りして現代ではその意味あいを失い、何とも懐かしくも新鮮、正体不明の胡散くささが魅力的で、80年代っ子の私は魂を揺さぶられた。
このEspeciaが日本では一番ヴェイパーウェーブをわかりやすく体現していたように思う。 (vaporwaveは世界的なムーブメントなのだ)
アートワークのセンスの良さ、ジャケットやミュージックビデオもあやしげなvaporwave感で統一され、メンバーのアイドル性とのミスマッチが面白かった。
Especiaといえば、なんといってもHI-FI CITYによる楽曲の良さである。私が今最も好きなトラックメイカーで、神曲を連発しているHI-FI CITYは、Schtein&Longerこと横山佑輝氏とpellycolo氏を中心としたユニットだが、とにかく情報がネット上にも非常に少ない。
横山氏は、ブラックミュージック、ジャズ・フュージョンを得意とし、アレンジ・音色のセンスが最高に私のツボである。
ジョーイ目黒だのpapicoだの、テキトーな変名でアイドルに曲を書いたりしているので油断ならない。
pellycolo氏も大変なアナログシンセの使い手で、これまたツボをグイグイ突く曲を作っている。
もちろん、曲を気に入って聴いているうちに頑張ってるアイドル本人達にも感情移入してくるのは言うまでもない。
Especiaを聴いて以来、シティポップやフュージョンの大マイブームが来て、ベタに角松敏生やら杏里、カシオペア、スクエアなどをよく聴いている昨今である。
HI-FI CITYの曲を安定して聴ける場がEspeciaだったので今回の解散は返す返すも非常に残念だ。もう少し世に知られる機会は作れなかったものか。
現在サチモスが大流行りしており、シティポップが今キテる、みたいな風潮はしばらく続くはずなので、HI-FI CITYのアーバンな曲はかなり需要はあるはずだ。今後も注目していきたい。