【栄養指導】 病院編
担当:れら
メタボリックシンドロームの対策で、
アルコール、だめー。
おにく、だめー。
たべちゃ、だめー。
などのお話はよく耳にするかと思います。
栄養指導の実際やシュミレーションでも、栄養士の話を言下に遮り
「わかってる。わかってる。だからほどほどに食べて有酸素運動を一日30分ぐらいして、おなかがすいたら野菜を食べんでしょ。」
と、もう従来の指導内容にうんざりしている方も多く見受けられます。
確かに、健康ブームの所産でさまざまな情報が氾濫しました。
上記のようにただしいであろう情報から、一日二食でやせるなどという偏見も生じました。
学生の私にとって、栄養指導とはとても難しいものですし、それだけでもマスターするのに数十年かかりそうです。
もはや、年の功といっても過言ではないでしょう。食品の利用方法、保存方法、加工方法、調理方法、応用…
どんな食材があるのか、どんな食べ方があるのか、
青い考えの新卒っ子、まずは先に追従していくしかありません。
しかしながら、やはり昔の見識での《常識力》は最低限必要とされています。
カツオの旬はいつ?何がいくらだったら安いの?さつまいもの保存方法は?
しじみの泥吐かせはどうやるの?おせちには何をいれるの?
このようなことは、きっと学校によって習ったり習わなかったり、だと思います。
こんなこと知っているだろう。知ってなきゃだめだよ。
と、18歳のころ散々言われました。しかしながら、今やわからない子のほうがおおいのです。
私だって知りませんでした。
そんなほやほやの管理栄養士が、患者さんに栄養指導をする。たいていの場合お父さんの年代、おじぃちゃんの年代の方々を指導することが多いです。
暢気にお話しできる立場ではなくなりました。さぁどうしましょう。
ケース1
「こんにちは。管理栄養士のれらです。本日はタマさんの糖尿病を悪化させないためのお食事についてお話をしていきたいと思います。」
『そうね。えっと、私の体型・年齢だと一日1600kcalぐらいでいいのかしらねぇ?もう60だし。』
「そうですね。普段からのお食事で何か気をつけていることとかはありますか?」
『そりゃあね、私だって主婦だから。もう自分でカロリー計算もして、しっかり1600kcalに合わせているわ。だけどやっぱり甘いものは何かつまんじゃうのよね。』
「そうですかぁ。たとえばどんなものを?」
『お饅頭とかかしら。昔は家も貧しくてそういうものが食べられなかったから、今はすごい幸せなんです。これを我慢したら、私の生活の楽しみがなくなっちゃうわ。』
ここからが分岐です。
様々な対応方法があるでしょう。たとえば
「そうですかぁ。お饅頭、おいしいですもんね^^おやつを食べる幸せは私には奪えません(笑)なので、何か他のところで少し調節してみませんか?そうしたら、きっといつまでもおやつが食べられる体を維持できますよ♪」
「そうなんてせすか。だけどねぇタマさん、そのお饅頭!それがきっとこの検査値にひびいちゃってるんじゃないかなぁと思うんです。普段のお食事はしっかり管理なさっているので、お饅頭はやめて、少し運動も増やして、もう少し数値をなんとかしましょう^^」
等ですかね。他の学生や現場の方々にしてみれば、こんな指導は邪道よ!!というご意見があるかもしれません。
本当に管理栄養士によって様々です。中には患者さんのお話を遮り、『だめよ!!お饅頭は!!』などとツッコミをいれてしまう人もいるでしょう。
だけど、それが患者さんと年の近い管理栄養士だったらどうでしょう。若い管理栄養士がお話をするより、よっぽど説得力があるようにも感じます。
栄養指導にはコレは駄目!!
アレは駄目!!
というマニュアルが無いように思います。さらに言えば、その病院のしきたりにそった指導色になるのではないかなと考えます。
ただし、患者さんには手ごわい方も存在するものです。。
ケース2
「こんにちは。管理栄養士のれらです。本日はタマさんの腎臓病食について、ご家庭で気をつけることなど全体的にお話させていただきたいと思います。」
『もう大体知ってるから、早く終わりにして。毎回同じ話ばっかだし、非現実的なことを言われても実践できないんだよ。』
「そうでしたか、すいません。では手短に、今日はタマさんが一番変えられそうなところだけに絞って何か目標を決めませんか?」
『結局そんなに食べなければいいんだろ。だけどねそれは無理なんだよ。仕事だってあるのに、付き合いで飲みだって毎回断ってられない。』
「そうですか。お仕事関係で付き合いがあるとどうしても食事の管理はつらいですね。」
『そうだよ。だから僕は帰るよ。何か得策があるってんなら聞いてくけどね。』
これ、ノンフィクションです。
ビックリしました。。もちろん、私はまだ無資格なので、管理栄養士の方がやっている指導をみたものです。
その管理栄養士の方は、まぁまぁと患者さんを宥め、どのあたりが難しいところだったのか、どういうことが一番できなかったのかなどを聞いていました。
やはり、
・なるべくお話しする時間を長く保ち、相手の癇に障らないように情報収集をしていく。
・長い話時間の中で、いろいろな単語を出してみる。そのなかで、患者さんが食いつくもの・興味を示すものを探る。
・例えば勉強家の方ならば、簡単な本の購入を奨める。自分の時間の範囲で読めることと、分かり易い利点が意外とうける。
等など…ほんと、難しいケースだと思います。
患者さんにあわせて指導の姿勢を変えていく。
たとえ自分のプライドに反しようが、不如意だろうが、管理栄養士として柔軟に対応しなければなりません。
以上は臨床現場でのたとえでしたが、特定保健指導などではメタボリックシンドロームの方、予備軍の方を指導することが主となります。
それだとまた少し違います。患者さんはまだ病気ではないゆえ、比較的危機感が違います。
どの道、栄養指導というのは管理栄養士としての能力を十全に発揮すること。それに加えていろいろな相手とのコミュニケーション能力が要求されることは必至です。
どうしたら指導がうまくなるのか、どうしたら効率よくできるのか
それはきっと管理栄養士それぞれが育つ環境・自身の努力によっていくらでも伸びると思います。
私もがんばります。