おはぎに何を託すか。 | レラっタマログ。管理栄養士な2人の日々(´-ω-`)

おはぎに何を託すか。

wright_edit*たま




あんこから炊いたおはぎが給食に出せると知ったのは2年目でした。




1年目。

世間知らずで妙に頑固だった私は、「甘いものを主食にするのはなんか変。」
と、しか考えず

「それに、さすがに、あんこを炊くのは無理だろう。」
と、考えて

『ミニ二色おはぎ』と称して小さなごはんボールにきな粉と胡麻砂糖をまぶしたものを、うどんに組み合わせてデザートとして出しました。

ま、それも一択でしょう[みんな:01]




でもそれを出した日、10年以上勤めていらっしゃるパートさんに(当時の私には)衝撃的なことを言われたのです。

「先生、おはぎならあんこ炊くところからやってたよ。田舎の人が作るみたいな、大きいの。」




あんこ..給食室で炊けるのか..⁉︎[みんな:02]




当時の私には衝撃的でした。




そしてあんこを炊くのであれば

それなりに量がないと炊くのも包むのもやりにくいこと

やはり大きなものを作らなければならないこと

つまりデザートとしては出せないということについて考えました。



でも、よくよく考えると、



おはぎって昔から、お供えものであり、かつ、農耕民族である日本人が、農作業の休憩にぱくりと食べるものであったわけです。

神様やご先祖様にお供えするものが小さいはずがありません。

重労働の畑仕事の補食が素敵なスイーツであったはずがありません。




そういう「おはぎのルーツ」を考えると、
「大きいおはぎをメインで出して、かつ、そのルーツについて子供たちに伝えることにこそ意味があるのじゃないか」
と、いう風に思えてきました。

小豆は、その赤い色から古来より魔除けの作用があるものとして四季折々の行事やお節句、慶事の料理に使われてきました。

そういう歴史から、やはり「小豆を炊いておはぎを作ること」に意味があると思うのです。

それに、何と言ってもおはぎは手間がかかります。
調理員さんがどのような過程を経ておはぎを作ってくださるのか、みんなが食べるものにどれだけ手間と時間をかけてくださっているのか、
そのことについて触れるにも良い題材となり得ます。




それに、なんと言ったって




手作りのおはぎは美味しい!のです[みんな:03]

甘すぎず柔らかすぎず水分が適度に保たれて、出来たての、手作りのおはぎは、最高に美味しいのです。

そんな美味しさを子供たちに届けたい[みんな:04]

色んな想いがむくむくむくむく湧いて、
2年目以降はおはぎを手作りしていただいています。

今年はこんな掲示物をつけました[みんな:05]
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おはぎに何を託すか。

私たちは勉強したがゆえに「何か」にとらわれがちです。

栄養価。

主食(副菜、主菜)はこうあるべき。

その他。色々な「何か」

でもそれ以上に伝えること、伝えられることがあるはずです。

ときにはそれを前面に押し出しても良いのではないでしょうか。

その給食に「何を」託すか、それが大切だと思います。
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ちなみに、

このおはぎメインの日はエネルギー量621kcal、たんぱく質23.8g、脂質14.9g、塩分2.0gでばっちりでした。
やはり昔ながらの料理はすごいです。