「最幸な人生まるごと看まもる微笑みナース」ことナースさとみです。

 

 

 

 

訪問看護師は、限られた時間内でご本人も踏まえそのご家族に、個々に寄り添いサポートさせて頂きます。

しかし、訪問できる時間は1日24時間ある中、限られた僅かな時間です。

それ以外は、殆どご家族内での介護サポート。

本当に介護されているご家族の方には頭が下がります。

 

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今日は、とあるご自宅を訪問した際の体験談です。

 

 

ご利用者さまは、長年の闘病生活を過ごされ会話することが出来ず、入退院を繰り返えされている方で奥さまがお一人で長年介護されていました。

 

ある日、その方の担当スタッフが訪問の調整がつかず、私が急遽訪問することに、以前訪問したことがありましたが、久しぶりの訪問でした。

 

 


ご自宅に伺うと、奥さまの表情がいつもと違って若干イライラされている表情

 

(退院された直後だからお疲れなのかなあ)

 

と思いつつ、奥さまにご主人のご様子を伺い、いつものケア「排泄のお世話」などをしていました。

 

 

 

 

しばらくすると、奥さまが

 


「私は、あなた達よりこの人の介護歴は長いのよ!いくら専門職とはいえこの人のことは私がよく知っているんだから」

 

 

と、お怒り発言。

 


(何かしたかしら?)

 

 

と思い、奥さまに尋ねると、奥さまの方法とは若干違っていた私の手技についての発言だったそうです。

 


一つ一つ確認しながらやったはずなのに。。。と思いつつ謝罪しましたが、奥さまの怒りはおさまらず、段々とエスカレートし挙句の果てには、今まで携わった医療従事者に対する不平不満や長年の不安な気持ちを話されました。

 

「みんな勝手なことばかり言うのよね。いうだけ言って後は人任せ!どうすればいいのかまでは誰一人も相談に乗ってくれなかったわ。だから私一人でいろいろ考えながら今までやってきたのよ」

 

 

など。。。1時間以上。

 

 

 

その間、私は、

 

(長年の介護で疲労困憊されているなぁ〜、ここでコメントすることはやめよう。ひとまず全て受け止めよう!)

 

 

と思い、何も発することなくただひたすら傾聴。

 

  

 


話を伺っている間、長年の介護に対する不安など話を聴いてくれる人や居場所がない環境で不安からくる怒りだとに気づき、徐々に声のトーンも下がり少し落ち着かれたのを感じた私は 

 

(これまで携わった医療従事者に代わりお詫びいたします。大変申し訳ございませんでした。これからは、お1人で抱え込まず、一緒に考えていきましょう) 

 

と改めて頭を深々と下げ謝罪。

 


その後、全ての処置が終わり、その日の訪問は終了となりました。 

 

 

 

訪問車に戻った私は、なぜか涙が溢れ出ました。 

 


「苦しんでいる人は、誰にでも心を開かない。

どれほど専門の資格を持っていたとしても、一方的な説明をしたり、どれほど親しくても、励ましだけで関わったりする人には、距離を置いてしまいその苦しみを1人で抱え込んでしまうんだなぁ。

 

大切なことは、どれだけたくさんのことをしたではなく、1人の人間として個々に寄り添いどれだけ心を込めたか。 

 


あと、顔の表情!何があると、ご本人とご家族が穏やかな表情になれるだろうか?と意識を持つことだ!

 

 

と自問自答しながら、少し遠回りしてステーションへ戻りました。

 

 

その後、私はその方の訪問する機会はなかったですが、担当者スタッフ曰く、奥さまはとても穏やか表情をされていたとのことでした。

 

 

最後まで、読んでくださりありがとうございました(^^) 

 

 

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