続きです。

 

回診に来てくれた先生に、赤ちゃんの出生時の様子について聞いてみました。

 

先生「子宮破裂が起こったと思われるのが夕方17時頃で、赤ちゃんをお腹から取り出したのは17時25分頃でした。お腹から出てくるまでに時間がかかったので、低酸素の状態が続きました。赤ちゃんは、お腹から出てきたとき心臓だけが動いている状態で、呼吸は止まっていました。小児科の先生がすぐに挿管し、呼吸器につなげると5分ほどで自発呼吸が出てきたので、抜管。弱くですが泣いてくれました。アプガースコアは、出生時1点、1分後1点、5分後4点(5点だったかも、忘れました)でした。NICU管理が必要ということで、都立〇〇病院に連絡し、ドクターカーで搬送となりました。搬送中、1回けいれんがあり、抗けいれん薬を投与したそうです。その後すぐに低体温療法を開始し、72時間後に復温するそうです。現在は、低体温療法のために再び挿管して呼吸器に繋がれています。」

 

ここまで聞いて、低酸素脳症による障害(脳性まひなど)が残るのは避けられないかな、と思いました。けいれんがあったことは、脳がダメージを受けた証拠です。後日、分娩直後の臍帯血のpH(血液が酸性とアルカリ性のどちらに傾いているかの指標)が6.75だったと知りました。普通、ヒトの血液のpHは7.35~7.45くらいですから、6.75というのはよほど低い値です。

 

低酸素脳症、けいれん、脳性まひ・・・私は昔、重症心身障害児施設に勤めたことがあったので、そこにいた子どもたちの姿を思い浮かべました。そして、

 

自宅に呼吸器を設置できるかな、生活が一変するだろうな、上の子どもたちは大丈夫かな、障害のある子どもを、きちんと愛せるかな・・・

 

そんなことを、動けない身体でずっと考えていました。