続きです。

 

手術室に入ると、すでに準備が始められていました。

 

ストレッチャーから手術台に移されると、すぐに酸素マスクを当てられ、着ていた服をはさみで切られました。心電図モニターを付けられ、尿道にカテーテルを入れられます。頭上にいた人に氏名と生年月日を尋ねられ、一生懸命答えました。

 

いつの間にか私のお腹の横に立っていた人が、「いい?はじめるよ!」と周囲のスタッフに声をかけています。

 

私「(いやいやまだ麻酔導入してないから、始めないで・・・)」

 

そう思ったのを覚えています。

 

そのうち、頭上から「眠くなる薬を流しますね」と声をかけられ、はい、と返事をしました。

 

このとき私は、麻酔により意識がなくなるまで、頭の中で息子たちの名前を繰り返し呟いていました。もう目が覚めないかもしれない、そう思いました。