今週も無事に仕事が終わりました。私が働いているのは大学病院の癌病棟なので、癌に対してかなり高度な治療法が行われています。

 

例えば抗がん剤投与も治験薬が多かったり、また手術も複雑なものが多いです。

 

私がこの病棟に働き始めたときはWhippleと呼ばれる膵臓癌の摘出手術やEsophagectomy(食道切除術)などが大がかりなものだと言われていましたが、何年か前にはGlossectomy(舌切除術)やLaryngectomy (喉頭切除手術)の患者さんも受け入れるようになりました。いずれの手術も気管切開を伴うことが多く、同時にFlapと呼ばれる移植箇所がちゃんとViableであるかどうか、最低1時間ごとにアセスメントする必要があります。そして新しく気管切開チューブをつけられた患者さんには、気管が詰まらないように吸引したりしなければなりません。

 

このような手術を受ける患者さんの大半は、目が覚めたときに感じる痛みや気管切開で話すことができないことにパニックになる場合が多いので、ベッドサイドからなかなか離れられないことが多いです。本来であれば、このような手術を受ける患者さんはICUに運ばれるべきなのですが(ICUの方が患者さんと看護師の比率が低いので、その分集中ケアが可能です)、うちの病院ではちょっと違っていて、手術後PACUから、そのままうちの病棟に運ばれてきます。そのために、このような患者さんを受け持ちになると本当に忙しくなってしまいます。そんな感じだからこそ、病棟でのチームワークがとても大切になってきます。私の働く病棟は、忙しければお互い助け合うようにしているので、それは本当に感謝ですニコ

 

さて今月も、また新しい治療法を受ける患者さんが運ばれてくることになりました。それはBrachytherapy (ブラキセラピー:密封小線源治療)の患者さんでした。ブラキセラピー自体はもうかなり長い間行われているので、聞いたことがある人も多いと思います。

 

ブラキセラピーの利点は腫瘍(癌細胞)部分に放射線を直接照射することができることです。

そのため(放射線による)身体の他の部分へのダメージを極力避けることができます。今回アドミットされる患者さんは、子宮頸がんの患者さんでした。このブラキセラピーは子宮がん、子宮頸がん、膣がんの患者さんに共通して行われるものだったのですが、事前に開かれる病院での勉強会に出席して治療法について学んだら、それこそ「その患者さんはICUに運ばれるべき!!」と多くの反対の声があがってしまいました。というのは、この治療を受ける患者さんは「アプリケーター」と呼ばれる長い照射針を直接患部に挿入されて、そのまま3日間ほど(アプリケーターを)患部にキープしておかなければなりません汗

 

治療が行われる3日間はベッドから起き上がることは禁止されています。治療の間は尿道のカテーテルを挿入されて、 止瀉薬も飲まされ、また食事も起き上がることが禁止されているので水などの飲み物しか摂ることができません。上体は30度以上起こすこともできないので(それによって、アプリケータの針が子宮等を損傷しないようにするためです)3日間、ずっと同じ姿勢でいなければならない患者さんのことを考えると、きっとAnxiousDepressedになったりする患者さんも多いでしょうあせる痛みや、また患者さんが上体を誤って起こさないようにモニターするため、様々な理由でベッドサイドのケアが頻繁に行われなければならないことは目に見えていたので、多くの人たちが「その患者さんはICUへ、、」と主張していたのでした。

 

それで結局、子宮頸がんのブラキセラピーを受けることになった最初の患者さんが我が病棟へアドミットされました。

その患者さんはDNR/DNI(心臓マッサージや挿管などの蘇生を希望しない)の方だったのですが、今回新たに治療を試みたいと入院されました。その患者さんは私も以前受け持った患者さんだったのですが、今回のブラキセラピーの注意点も良く理解してくれて、今のところスムーズに行っています。患者さんにとっては本当に大変な治療なのですが、終了まであと少しなのでこのまま頑張ってほしいです!!

 

猫しっぽ猫からだ猫あたま

 

さて私ごとなのですが(ちょっとこのブログに書くべきかどうか迷ったのですが)今月、ある腹部手術をすることになりました。

どのような手術かは書けませんが、Elective surgery(自分で選択できる手術で、しなくとも命に別状は起こらない手術)です。

 

前回、ショックだったことという記事を書いたのですが、今までずっと健康だと思ってきたのですが、意外にもヘモグロビンが低いことが分かりました。それで今回の手術はキャンセルになるかもしれないと思っていたのですが、あっさりOKされましたゲラゲラ

あと手術まで2週間もないのですが(ちなみに手術前にはCOVIDのテストも受ける必要があります。)今は手術に必要になるものなどを少しずつ準備している最中です。これから腹部手術を受けなければいけない人のために、ちょっとずつ回復についての経験談も書いていけたらと思います。

 

病院では患者さんたちの術後のケアをしょっちゅうしていますが、いざ自分が手術を受けるとなると、ちょっとナーバスになっている私です、苦笑。


それでは、みなさんも身体にはどうぞ気をつけて星

 


すみません追記ですが、大統領選、ついにバイデンに決まりましたね‼️

今副大統領カマラのスピーチを聞きましたが、とても感動しました。有色人種で女性である彼女が副大統領に就任したことはアメリカにとって本当に大きな意味があります。




そしてバイデンにもこれから国の立て直しに頑張って欲しいです❗️