春から秋にかけて気候の良い頃には、街中でサインを掲げたホームレスの姿をよく見かけます。

(画像はインターネットから見つけました)

 

そして人によっては開き直って、「嘘なんかつかないよ、ビールが欲しいだけ(だからお金ちょうだい)」と書いたサインをもっている人も結構いますダウン

(他にも麻薬にタバコ、そしてビールを”聖なる水”だと小さく書いてありますびっくり

このようなサインには逆に苦笑いするしかないショック

 

私は基本的にホームレスの人たちを見つけても、お金は渡しません。

おそらく大半がドラッグやお酒に使うお金を求めているのだろう、と思うから。

しかもサインを持って長時間同じ場所に立っている若者を時々見かけますが、逆にそんな体力があるのなら日雇いでも何でも仕事をしてお金を稼ぐべきなのでは?と思ってしまいます。

 

でも時々ファストフードのレストランなどへ行くと、外で寒そうにベンチに座っているホームレスの人も見かけます。

そんなときはそのファストフードのレストランでホットミールを持ち帰り用にしてもらい、外に座っているホームレスに手渡したことは何回かあります。食べものであれば渡しても害はないですからね。

 

今年、寒い冬雪の結晶雪だるまが来てからは道端に立っているホームレスはあまり見かけなくなりました。

 

しかし我が街のダウンタウンにある大きな橋のたもとにホームレスの人たちがテントを張って暮らすようになりました。

 

その場所では週に3回、あるレストランのオーナーとボランティア団体がホームレスの人たちにホットミールを無料で提供していたところでした。

それで以前からその場所へホットミールをもらいにくるホームレスの人たちを多く見かけました。

ところがある日、ホームレスの一人がその場所にテントを張って住むようになったら、瞬く間に他のホームレスたちが同じ場所にテントを張って生活を始めてしまいましたポーン

 

最初、市はホームレス用のハウジングの数が追い付かないので、溢れてしまったホームレスの人たちが外でテントを張って暮らすのは仕方がない、と黙認していました。

ところがその場所でホームレス同士によるドラッグの売買、盗み、争いなどが起こるようになり、さらに衛生面の問題も重なって、近隣に住んでいる人達にとっては安心して住めない環境になってきました。

 

そしてついに市がそこで生活していたホームレスの人たちのテントに一斉に撤去するようにビックリマークという命令を出しました右差し

 

行き場の無くなったホームレスたちは今度は別なビジネスの駐車場に移ってテントを張り始めました。

そしてそのビジネスが位置する道路の両端にも多くのホームレスのテントが張られ(私も通勤途中にそこを通らなければなりませんでした)なんだか異様な光景でした。

 

かわいそうだと思ったのは、ちょうどその道路に位置していた小さなコーヒー・ショップでしたあせる

ホームレスの人のテントがコーヒー・ショップの真ん前に張られてしまったおかげで、お客さんがパッタリと来なくなったのです笑い泣き

しかも夜には黒い服を着たホームレスの人たちが我が者顔で信号を無視して道路をいきなり横切ってくるので、その道路を運転するときには本当に注意が必要でした滝汗

 

そんなわけで市はホームレスの人たちに対してその場所からも立ち退くように指示しました右差し

 

私が先週、仕事から戻るとき、その場所を通ったのですが、あれだけあったホームレスのテントがすっかり消えていたので逆に驚きましたポーン

 

そして行き場を失ったホームレスの人たちが次に選んだ場所は、なんと州の庁舎でしたビックリマーク

 

(昨日のニュースより)

ホームレスの人たちにとっては「どこにテントを張ってもすぐに立ち退き命令が出て落ち着くことができない」と州政府に抗議(Protest)する目的がありました。

 

(昨日立ち退き命令が出される前のテントの状況)

 

どこかのショッピング・カートに山ほどの荷物を乗せて移動するホームレスが多いです。

 

 

厳かな州の庁舎の前にホームレスの人たちのテントが張られる光景は、端から観ても異様でした滝汗

 

 

 

もちろん州からは即、立ち退くようにという命令がでました。

 

しかしそれを拒んだホームレスの一人は逮捕される事態にまでなりましたガーン

 

 

ホームレスになってしまうのは、よっぽどの事情があると思います。

 

私も病院でホームレスだった患者さんに何人も会いました。

 

話を聞くと、幼少期に(両親から愛を注いでもらえずに)大変な経験をしていた人が、逆に大人になってから行き場を失ってホームレスになってしまうケースが結構多かったです。

私が以前病院で出会った患者さんの一人、Tさんもやはりホームレスでした。

彼女も両親がドラッグ中毒でずっと虐待されて過ごしたきた過去がありました。

病院に入院するまで彼女は家族(夫と2歳になる女の子)と車の中で生活していたのです。

(彼女とは今も忘れられない思い出があります。それはまた今度ブログにで紹介したいです汗

 

私は当たり前のようにいつも自分をサポートしてくれる両親に育ててもらって、本当に恵まれていたと思います。

でも世の中には平和に育ってきた私からは想像できない環境で育っている人たちが多くいます。

ホームレスになりたくてなる人はいないと思います。

でも小さい頃、学校に行けなかったために読み書きができずに仕事ができない、とか、幼少期に虐待を受けたせいで人と接することが怖いので仕事ができない、とか、周りからは想像できないような理由で仕事ができない=家も借りられない=ホームレスになる人たちも多いのです。

 

そしてもちろん今まで仕事をしてきてもリストラに遭ったとか、また急な病気になって仕事が出来なくなり、しまいには医療費も支払えなくなって路頭に迷ってしまったとか、またはメンタルな病気で苦しんでいる人たちもいます。

 

ホームレスの人たちの中ではMeth(Methamphetamine)やコカインなどのハードドラッグなどに手を染めてしまう人が多いです。

自分の置かれた辛い環境から少しでも現実逃避するために、ドラッグで〝一時的な安らぎ”を求めようとするからです。

病院に入院してくるホームレスの患者さんも90パーセント以上が何らかのドラッグをAbuseしていた経験がありました。

 

明日クリスマス・デーは街の各地にあるホームレス・シェルターにてクリスマスのディナーが振舞われますナイフとフォーク

 

今日はこれから私も明日のディナーためのグローサリー・ショッピングに行かなければなりません。

私も少しだけれど近くのシェルターに寄付してきます。

ローカルにあるUGMでは寄付はいくらからでも受け付けていますニコ

(例えば22ドルの寄付では10人分のホットミールが提供できるそうです。)