三代猿之助四十八撰の内 

義経千本桜 忠信篇

 

 

冒頭に登場する法眼は寿猿さん!

威厳を充分に湛えた語りがカッコいい。

たまに視線が手元の扇に釘付けになるのはご愛嬌。

 

 

手裏剣 手裏剣 手裏剣 手裏剣 手裏剣 手裏剣 手裏剣 手裏剣 手裏剣 手裏剣 手裏剣 手裏剣  

 

 

そして幕切れにもう一人。

 

市川中車が能登守教経で出てくる。

いつもと違う幕切れ。

何ちゃらの場の一部を持ち込んだらしい。

中車の出番を追加したってことかしら。

 

トリは真打ち。

澤瀉屋のニューリーダー。

満を持しての登場というわけだ。

 

 

カーテンコールでまたリーダーの挨拶。

澤瀉屋は幅広い年代の役者たちが活躍していると。

そして奇跡の60代でモニターにクローズアップされた笑也さん。

チャーミングなリアクションで場を沸かせた。

 

手拭い撒きもあった。

 

そして一本締め、、は些か失敗した。

二度目のリトライで成功し、和やかにお開きとなった。

 

 

足あと 足あと 足あと 足あと 足あと 足あと 足あと 足あと 足あと 足あと 足あと 足あと 足あと 

 

 

 

市川中車が企業の協賛を得て、客前で挨拶をする意義は大きい。

彼はあのスキャンダルで大企業から見放された。

 

舞台復帰。

企業からの理解。
 

少しずつ復活の道のりを歩んでいる。

 

次はマスメディアへの出演か。

 

是非、”香川照之”より市川中車に比重を置いて活動して欲しい。

林家こぶ平が、正蔵襲名からメディアを離れて寄席中心の活動に舵を切ったように。

 

彼の復活が、喜熨斗孝彦の役者復帰の手助けにもなるだろう。

性急にはいかないとしても。

 

 

雷 雷 雷 雷 雷 雷 雷 雷 雷 雷 雷 雷 雷 雷 雷 

 

 

終演後、劇場を出ると雷鳴と共に雨が降り出した。

それは当然のことだ。

 

なにせ初音の鼓を打ったのだから。