中村鷹之資勉強会
第八回「翔之會」

 

 

褒めまくります。

 

 

成田屋團十郎のお許し!と、尾上松緑の指導!により、上演が叶った。

 

 

前日まで紀尾井町が稽古をつけてくれたって。

優しいね。

 

二世松緑から中村富十郎へ。

富十郎さんから紀尾井町へ。

そして今、大ちゃんに継がれた。

 

 

気合の充実と爽やかさが同居している。

シンプルに恰好良い。

 

動きは鮮やかで、声は太くて朗々としている。

見応え充分、迫力満載。

 

 

そして市川九團次、中村児太郎、市川猿弥の助演。

華やかさが一層増す。

 

 

児太郎さんの十郎は色っぽい。

彼の四ノ切が見たくなった。

女方では叶わないか?

 

 

後見には市川新十郎と市川右左次。

 

この芝居は後見も見所で、襷を拵えるあの時間はなかなかスリリングだ。

右左次さんの合図と同時に五郎(大ちゃん)の武装が完成する。

 

バトルモードの大ちゃん。

その最初の犠牲?は馬子の猿弥さん。

 

猿弥さんは馬の手綱を握る。

大ちゃんは馬の尻尾を掴む。

馬を通じてお二人が繋がるのだが、このラインが実に美しい。

 

五郎はビシッと決めているので、恰好良いのは勿論だが、それに引き摺られる馬子の仕草がまた華麗だ。

 

粗野で少し滑稽な馬子だが、野暮ったさが些かも無い。

前述の通り、華麗。

こういう芸を見せてくれるのが猿弥さん。

堪らない魅力。

 

 

ラスト、馬に乗って堂々と引っ込んでいく大ちゃん。

お見事!!

 

観客も勿論私も、彼の勇姿に大きな喝采を送った。