前進座五月国立劇場公演

前進座の公演を見るのはこれで二回目。

何年か前に見た時、ゲストは山田洋次監督だった。

「井戸の茶碗」と「らくだ」を舞台化したものでその演出を監督がなさったのだ。

 

そして本日のゲストも監督だった。

これは狙ったのではなく偶然。

ご縁でございます。

 

 

魚屋宗五郎 新皿屋舗月雨暈

松竹大歌舞伎と違ってあっさりした雰囲気。

観ていて心地よかった。

 

 

そもそもこの芝居って何が面白いのか。

何が見どころ?

 

宗五郎の酒乱?

江戸町人の心意気?

殿様に手をつかせるとこ?

 

それについては、いつもいつもいつもお世話になっているこちらのサイト様にございました。

 

 


今回は殿様の場面は出ず、宗五郎が片肌脱いで引っ込むところで終わった。

そしてその理由はアフタートークで明かされた。

つまり、ラストが取ってつけたようで気に入らない。

故に前進座ではここで終わっているのだそう。

 

確かに誰が見てもラストがつまらない。

が、その理由は先述(サイト様の解説)の通り。

 

現行では宗五郎が主人公だが、殿様を主人公にした場合、あのラストも理解できる。

 

でも無くていいよね。

今回のほうがスッキリしていてイイ。

 

 

 

風薫隼町賑 舞踊かっぽれ

大勢で様々な趣向で踊る。

 

 

 

途中で監督が登場し、前進座映画にエキストラ出演した若き頃のこと。

前進座役者一堂が拠点に住まい、生活も芝居も一緒くただったのに感動したこと。

「人情紙風船」の山中監督のこと。

「男はつらいよ」の試写で関係者が笑わず自信をなくしたこと。

でも封切り後はお客さんにバカウケで自身を取り戻したこと。

(落語の「中村仲蔵」みたい)

そして演出した芝居のこと。

次回作のこと。

沢山のお話を聞くことができた。

 

 

この後、アフタートークがあっておしまい。

 

 

ロビーでは魚屋宗五郎とコラボした酒が売られていた。。。

 

 

 

この芝居と”らくだ”。

市川中車はできないね。

そんな意地悪はよしとこうか。