いつの間にか第一部が壊滅していた。
気付いたときには中村屋による代役というファンにとっては格上げの対応が入っていた。
成駒屋兄弟には酷い言い方だ。
が、しかしせっかくのチャンスもこのような形で潰れてしまい、また他に奪われてしまう現実がある。
もちろん不調であればゆっくり休養していただきたい。
何も無いなら構わず出てほしいところだが、規則なのではしょうがない。
軽薄な私は、中村屋兄弟の主演、そして笑野さんのなめくじを見たい。
しかしこうも猛威が奮っては、天下の松竹もどうしようもない。
天下ゆえに最大限の融通を効かせているのだろうが、直撃してしまった観客にはたまらない。
あれこれ考えても、なかなか良い工夫には至らぬもの。
「舞台芸術」というのはつくづく「生モノ」であることを実感した。