「夏雪ランデブー」(河内遙/作)、去年本屋で平積みになっていた時は、
視界の端でとらえただけで、購入にはいたりませんでしたが…

(表紙の雰囲気が良くて気にはなっていたのですが)



それが、少し粗筋を知る機会があって、全4巻を先日即大人買い。



癌で死んだ亭主(幽霊)×その妻(未亡人)×未亡人を好きになる一途青年

の三角関係漫画です^^;




主人も私も青年誌が好きなので、私も女性誌漫画を数年ぶり!に読む事となりました。



【リアルに癌闘病してる主人が居るわけだから、漫画で泣かされることないわ!】と、

高を括りつつ読み進めて…

最終巻でしっかり大号泣しましたです。はい。




この物語…

亭主(幽霊)も、妻(未亡人)も、一途青年も、3人ともそれぞれ必死なんです。

もう悲しくなるくらい各々が一途で…切ないです。


そして、作者も漫画の中で述べてるように…

【物語の主人公は幸せにならなくちゃね、だけど問題は主人公が誰かってことよね】


3人の切迫した想いが描かれていて、一体誰が主人公か?読み手が分からなくなる、
つまりはラストを予想させない作者の手腕に感心しながら読みました。
そして号泣しながら(いそがしい;)読みましたです。


途中、漫画の中に【アンデルセンの人魚姫】【青汁】【高杉晋作-面白き事も無き世を】
【薔薇のアーチ】【私を一人にしないで】等々のフレーズが出てきて、


うわー…!と、親近感をすごく感じました。



個人的には「夏雪ランデブー」の主人公は…亭主(幽霊)だったように思えます。


生前、離婚届を妻に渡したり、
「僕が死んだらさっさと次の相手見つけろ」とか言っといて、
その実、残した妻に、ものすごーーーーーく執着し続ける亭主(幽霊)の姿が哀しい…。

それでも、ラスト、
一番の願いである「妻を幸せにすること」を果たした亭主は男らしいと思いました。




読み終えて一つ強烈に感じ入った事は…

癌であれ、事故であれ…



やはり…【死ぬ】という事は本当にどうしようもなく悲しい事ですね…。




土に還るから悲しい。

二度と会えなくなるから悲しい。

だからこそ、この瞬間が大切なんだと思えるのです。








で、漫画を読み終えた主人の感想は?



「幽霊はいないから。死んだら終わりだけどな。女性に受ける話かなあ。」

まあ、面白かったよー…。



との事で。どこまでもリアリストでした;





それではまた。


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