漫画【がん治療専門医との会話】27Pリンク
現在先月35クールを終えたトコですが、
当時を思えば今はまったく普通に生活出来ております。








主人を会社に送り届けた後、今日は時間的に余裕があったので…
少し寄り道をしてお気に入りの散歩コースへ。

四方を山に囲まれた盆地ゆえか、冬場は頻繁に河霧が立ち込めていたりして、
なかなか浪漫風情があって…早朝の田舎の風景は良いものです。

記憶の深淵VS脳腫瘍・脳幹グリオーマ


サブタイトルは…国木田独歩の短編【河霧】。とても好きなお話です。


大正初期、とある優秀な青年が立身出世の志を胸に上京しますが…、
夢敗れて敢え無く帰郷します。(現代でも十分ありふれた事です)

故郷の人々はとても温かく親切で…、彼に私塾教師の職を斡旋してくれたり、
何かと世話を焼いてくれるのですが…


彼は果たして幸福なのか?

故郷の温かさに包まれながら(言い換えれば憐れまれながら)生きたとして、
彼はこの先、心から幸福を味わう事が出来得るのか?

東京での成功が夢だった男にとっては、敗れた後の人生は【余生】なのではないだろうか…



結局、



彼はある朝一人でフラリと河へ向かいます。
小さな小舟に飛び乗り、竿を振るって…そのまま霧の立ち込める河へ漕ぎ出します。

そして、彼はそのまま還ってこなかった…。



【「ここだ、おれの生まれたのはここだ、おれの死ぬのもここだ、ああ、うれしいうれしい、安心した」<本文より抜粋>。】



竿を握りしめる彼の顔は生き生きと輝いていたでしょうか?

そのまま故郷に留まって、情けの施しを受ける運命をよしとはせず、
自らの手でその人生の幕を降ろしたのは…ある意味、彼の最後の反逆だったのでしょうか。

河霧の中に消えてゆく小舟の情景と、青年の心情が切なく胸に響きます。







いやー…、

この散歩コースの撮影ポイント、実はすぐ近くに線路があるんですヨ。

夕暮れ時の電車が通る時間帯とかだと、
鉄道マニアのオジサマ達が一眼レフ・カメラを構えていらっしゃいます(;・∀・)

早朝はさすがに誰もいませんでしたが^^



それではまた。

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