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「いつからマークしてたんですか?村田のこと。」

今日子が世田谷署の裏庭で煙草を吸っている時だった。
太陽がジリジリと肌を突き刺す中、声のする方を見た。

「あら、橘君。お疲れ様。」
「驚きました。内密に調査をしているって盗聴器を渡された時は。」
「敵を欺くには味方からって言葉あるじゃない?あれ、あたし嫌いなのよ。敵を欺くには敵の味方からっていうのがあたしのポリシーなの。」
「いつから気づいてたんですか?白いエンベロープ事件の時からですか?」

今日子は煙を吐いた。

「あれも暑い時だったわね。そうね、そのくらいからかしら。私が村田君を疑い始めたのは。」
「一緒にいても気づきませんでした。」
「それだけ信頼し合ってたっていうことでしょ?良い相棒をあなたから奪ってしまって申し訳ないと思ってるわ。」
「いえ・・・そんな。」
「また新しい相棒が見つかるわ。きっと、もっと良い相棒が。今度は真面目な子だと良いわね。あたしや村田君みたいに不真面目な人じゃなくて。それじゃ本庁戻るわね。報告書が山のように溜まってるの。あなたも溜まってたらあたしをたまには思い出してね。お互いシングルなんだからフェアに行きましょ。じゃあね。」

今日子は灰皿に煙草を捨てた。



車に乗り込んでエンジンをかけた。

「はい、遠藤です。ええ、今から本庁に戻ります。はい。」

電話は上司からの報告書の催促だった。

「まったくもう・・・うるさい男。」

今日子は携帯を助手席に投げるように置いた。
するとダッシュボードの中から電子音が聞こえて来た。

「何・・・?」

中にはメッセージカードが入っていた。



ハッピーバースデー 今日子
僕からのプレゼント、気に入ってくれた?
気づいてないとでも思ったかい?       博人



「どこまでも気に入らない男ね、村田博人。」

スピードを出したくなった今日子は,
ボンネットに回転灯を乗せ、アクセルを踏み込んだ。



ROUTE246 -END-


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